なかの
生年:
住所:東京都杉並区
職業:デザイナー
自己紹介:つけものはおいしくて楽しいです。つけもの名人になりたい。


鮭のつみれ煮



材料

生鮭切り身 4〜5切れ
ねぎ    1本
味噌    大さじ1
しょうが  ひとかけ
酒     大さじ3
塩・こしょう・片栗粉 各適量
昆布    5cmくらい
しいたけ  8個

つくり方

1 鍋の中に水1リットルくらいと酒大さじ2を入れ、昆布をつけておく。ねぎは青いところも全部、縦に1本切れ目を入れながら細めの小口に切る。しょうがはこまかくみじん切り。しいたけは石づきのいちばん固いところだけを切り落とし、軸ごと縦ふたつに裂く。

2 鮭の皮をひき、骨をとりながら包丁で粗くきざむ。うろこが飛んで残っていたらそれもとる。

3 すり鉢に鮭を入れ、つぶが残る程度にねばりがでるまですりまぜる。塩・こしょう少々、味噌、ねぎ、酒と水各大さじ1くらいを加えながらまぜていき、片栗粉少しでまとめる。魚のねばりでけっこうつながるので、片栗粉はほんの気持ちで。指先につけてなめてみて、わりとはっきり感じられるくらいに味をつけておく。

4 鍋を中火にかけてゆっくりわかし、沸騰したら昆布をとりだす。ぬらしたスプーンでつみれの種をすくって落とし、全体に火がとおったらアクをすくい、しいたけを入れる。

5 しいたけに火が通ったら汁も飲めるくらいに塩味を整え、火を止める。すぐ食べてもいいけど一回さましてなじませたほうがおいしい。その場合はつみれから味がしみ出るので、温めなおすときに塩味を見る。ちょっぴり醤油を落としてもいい。好みであらびきコショウをかけて食べる。

気持ち

助宗だらや鮭にざく切りのねぎを合わせた味噌汁はうちの定番おかずでした。
好きだけど飽きてきて、少しくふうしてみようかと思ってつくったものです。
ねぎがたくさん入って、鮭でねぎをつないでいるような感じですが、甘味が出るのでおいしいです。
なぜかほんのり味噌ラーメンの味を思い出します。
こしょうではなく、大根おろしとゆずこしょうをのせてもおいしいです。



大根とキャベツのこうじ漬け



材料

大根      葉に近いほうの2/3本
キャベツ    1/3個
人参      1/2本
しょうが    うす切り4〜5枚
乾燥の米こうじ 20g
赤唐辛子    1本
昆布      5cmくらい
塩       適量(全部で25gくらい)

つくり方

1 大根の、葉に近い2/3を切って使う。葉もとぎりぎりまで縦四つ割りに切り目を入れて風通しの良いところに吊るす。表面が乾いてしわっとなり、全体が手で曲げられる感じになるまで、天気をみながら2〜3日干す。日にあてると甘みがでるけど黒っぽくなりやすいので、途中までは日陰に。

2 大根は大きめの乱切り、キャベツは包丁で切るとくずが出るので手ではがしてちぎる。あまり外の葉は苦味が出るので使わない。大根とキャベツをあわせて、15gくらいの塩を全体にまぶし、しんなりして水分が出るまで冷蔵庫に入れてほうっておく。(晴れていればザルに広げて1時間ほど干してからつけるといい)

3 そのあいだに、こうじをひたひたのぬるま湯につけ、あたたかい所でうるかす。食べるとうす甘いおかゆのような感じになる。すこし芯があってもだいじょうぶ。

4 人参としょうがと昆布は細めの千切り(昆布はハサミで切る)、唐辛子は種をとって小口切りにする。

5 大根とキャベツから出た水分を捨てる。大きめの容器に、大根とキャベツを半分敷き、表面に塩をぱらぱら、その上にこうじ、人参、しょうが、昆布、赤唐辛子を混ぜあわせたものを広げ、また塩をまき、残りの大根とキャベツを入れ、最後にも塩をまいて、適当な皿などでぎゅっと押しぶたをして、冷蔵庫に入れる。

6 半日くらいで様子を見る。押しぶたのまま水分を少し捨て、ふたを取って全体をまぜる。食べてみて甘いようなら塩をふり、さらに半日から1日おくとできあがり。

気持ち

私の生まれた北海道では、冬にニシン漬けや飯寿司(いずし)という魚の入ったこうじ漬けを食べます。
毎年正月ちかくなると昆布巻やイクラといっしょにそれらを送ってくれる祖母の家の物置きは、いつも漬け物のにおいがして、小さいころはすこし苦手でした。
大人になり、祖母が病気で荷物が来なかった冬、自分で漬けてみようかなと思いました。
でもあの、半分凍りながら漬かっているからなのかの、ぎりぎり生臭くないおいしさにはならなくて、試すうちに昆布を使ってあっさりと漬けるようになりました。
冬は大根が安くてつい買ってしまい、針金ハンガーに差しこんだ大根が物干しにぶらぶら下がっています。



先生のひと言

鮭のつみれ汁は、薄味でじんわりとおいしかったです。素材の味がいきていました。レシピを見ると、ねぎの青いところや、しいたけの舳も使っているところがとてもいいですね。
しいたけからだしが出るという考え方は、経験からきたものでしょうか。
料理上手というのは、素材をよく知っているかどうかだなと、中野さんの料理を食べていて思いました。
それは、いろんなものに対しての観察力に共通することかもしれないですね。
漬物は、「私にはとてもできない・・」と思いました。
それは、麹というものが私にとっては身近でないからだと、あとになって気がつきました。そういう感じで使わない食材が、私にもまだまだあるようです。


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