2003年5月上

●2003年5月10日(土)晴れだがちょっと肌寒い

そしてまた今日も、宅配便のおじさんに起こされました。毎日毎日、書類が届くのだ。
洗濯、掃除をして昼ごはんは蕎麦をゆでた。とろろ芋入りのおつゆです。
ヤノ君が冷蔵庫をくれると言うので見に行った。撮影がたて込むと、冷蔵庫ひとつでは納まらないので。とくに野菜室など、ぎゅーぎゅーでかわいそうだった。
夏になったら教室で冷たいデザートなんかも作れるなと思って、ナンバー2の冷蔵庫を捜していたのです。
いま家にあるのよりもでっかく、白くてきれいなほとんど新品の冷蔵庫でした。うれしい・・。こんどの水曜日に運んでもらえることになりました。
帰ってから、たまっていたゲラのチェックを一気にやってしまう。
夜ごはんは、ゆうべ作っておいた豚のベトナム風角煮、昼の残りのとろろ芋、れんこん焼き(皮つきをごま油でじっくり焼いただけ。何もつけなくても甘くてすごくおいしかった)、ちくわとひじきとこんにゃくの炒り煮、そら豆の真っ黒焼き、玄米、わかめとねぎの味噌汁。
そら豆がすごく安い。大きいのがたっぷり入って385円だった。しかもスーパーでだ。
今が本当のそら豆の時期なのだ。忘れないようにここに書いておきます。

●2003年5月9日(金)快晴、さわやかな風

今日もまた宅配便のおじさんに起こされたが、天気が良いので起きてしまう。
洗濯をして、スイセイを誘って散歩に行く。
「シルバー人材センター」にラジカセを捜しに行ったのだけど、今日は電化製品がほとんど置いてなかった。ここは、おじいちゃんたちのグループが、不用品を集めてきてリサイクルしているのです。たまに、昔の型の電化製品のかわいいのがあったりするから、私はたまーに出掛けるのです。けれど、なんとなく働いているおじいちゃんも減ったようだし、何だか様替わりしていた。冷蔵庫も洗濯機も、まったく置いてなかった。
そして昼ごはんを食べに市役所の食堂へ。
セルフサービスの社員食堂のようなものなんだけど、私たち夫婦はここがけっこう好きなんです。あんまりおいしくないけど、メニューがいろいろあってワクワクするんです。
私はつけラーメン、スイセイはカレーライスとラーメン。
ラーメンがふつうの味で、すんごいおいしかった。こういうのが食べたかったっていう味。
夜ごはんは、豚と大根の梅ナンプラー煮、いかのわた炒め、チンゲンサイのおひたし、大根の浅漬け、麩とわけぎの味噌汁、玄米。

●2003年5月8日(木)雨のち曇り、肌寒い

9時に宅配便のおじさんに起こされたので、布団の中でぼんやりしたり、送られてきた(スカパーから)ビデオを見たりした。
こんどは粉もの編のビデオだ。
ちょっと寝ぼけていたので、テレビに出ている自分を見ている自分というのが、実体がないような、ぼわっとした布団みたいに感じた。私はどこにいるの?って感じになった。
ゆうべからずっと「がんばれ自炊くん!」を読んでいる。
うーん、よくできている本だ。読者の自炊の実体がよく見えるし、そのフォローも忘れずに、自炊老人というじいさんが講釈をたれている。自炊くんがまたかわいらしいんだ。そして、装丁も安っぽく、ビニールのカバーがついているのがいい。台所に持ち込めるようになっている。
今、郵便やさんが来て、「高山なおみの料理」立花製本の保存版が届いた。
くーーーっ!今夜は抱いて寝ようかしらという仕上がりだ。しおりもついているんです。
妥協せずに自分のしたいことをしつこく追及し、結果的に良い仕事をしている人を見ると、本当に嬉しくなる。そして、こっちにまでそれが伝染してくる。私も、皆に恥ずかしくないような仕事をしてゆこう! 私は好きなことをして、それが仕事になっているわけだけれど、それしか私のできることはないのだから、自分にとって当たり前のことを、みっちりと地道にやってゆこう。ふんどしのひもを締め直して・・。
夜ごはんは、カマ大根(ゆうべ湯びきしておいた鯛のカマで)、もずく酢、あさりの潮汁、玄米。

●2003年5月7日(水)晴れ、暑いが夕方には涼しい風

試作用の買い物や、母に贈る靴を捜しに街へ出た。
家の母は外反母趾のくせに、ぜんぜん普通の靴を履いていて、「痛い、痛い、なおみちゃんちょっと待ってー」なんて言いながら歩いているのだもの。
私が履いていたナイキのスニーカーを履かせてみたら、「やだよ〜、ぜんぜん痛くない」と、その辺を歩きまわって気に入っていたので、私が買ってあげることにしたのだ。
けれど、いくら地味なスニーカーを捜しても、やはり75歳の母には派手すぎる。
けっきょく、ウォーキングシューズのいいのがあったので、それを買って送った。
別に気にしていたわけではないけれど、母の日だからちょうどよかったな。
考えてみると、私は初めて母の日にプレゼントした。なんか、そういうの照れるので。
本屋で、「間取りの手帖」と「がんばれ自炊くん!」を買う。
「間取り・・」の方は、装丁があまりに良いのでつい買ってしまったのだが、中身もすごくおもしろそう。
「がんばれ・・」は、参考資料として買ったのだが、これもまたすばらしい。糸井さんのほぼ日新聞の連載をまとめたらしい。どちらの本も、まず発想がおもしろくてためになりそうだ。
帰りにおいしい魚屋さんで、真鯛のアラのいいのが安かったので、塩焼きにしようと思って買った。「骨はお吸い物のするといいよ、おいしいよー」と、いつものおにいさんに言われました。平目のえんがわ、さよりの刺身もおいしそうなので買う。
カマ焼きには大根おろしだろうっ!と思い、隣の八百屋で大根を買う。
しかし、帰ってから冷蔵庫を見ると、すでに大根があるではないか・・。
この間、落ち込んでいたまっさい中、それでも撮影の仕入れをしないといけなくてスーパーに行った時に買ったのだ。ひとつのことだけをぎゅっと考え込んでいたので、まわりが見えない感じで、というか、気が弱くなっていたので、誰とも目を合わせられなくて、そそくさと買い物したからだ。
なので、せっせと千六本に切って塩もみし、即席漬物をたくさん作った。
夜ごはんは、お刺身2種、かまの塩焼き、鯛のお汁(だしを昆布と骨でとって、かき玉汁にした)、水菜のおひたし、大根浅漬け、玄米。
夜、風呂上がりに窓を開けてストレッチ。
空はけっこう明るく、雲がどんどん流れてゆく。明日は雨だと天気予報で言っていた。
寝る前に、試作品のゼリーを2種類作って冷蔵庫へ。

●2003年5月6日(火)わりと晴れ

新聞の撮影。1品だったけれど、けっこうたっぷりめにインタビューされた。
さすが新聞だと思いました。よくわからないけれど。
編集さんたちが私と同年代で、楽しい人たちだったので、ちょっと私は元気になった。
終わってから図書館に行き、ゆっくり本を読んだり選んだりして過ごす。
3時間くらいいたかもしれない。
図書館で本を選んでいたら、同じコーナーにいたおじいさんが、ぷ〜〜〜っとおならをした。けっこう大きい音だったけれど、私は何ともない様なふりをして、静かに向こうのコーナーに移動した。わかるんです。私も図書館にいると、いつもおならが出そうになって我慢したり、小さく出したりしているから。
夜ごはんは、白米ごはんが残っていたのでレトルトのカレー。中村屋のインドカレーだ。
それと、買ってきたコロッケとキャベツサラダだけ。

●2003年5月5日(月)晴れ

ひさびさにぐっと落ち込んでいる。
自分のやったことの反省です。
なので、早めに風呂に入り10時に寝た。
夜ごはんは、あさりの潮汁、刺身こんにゃく、油揚げとピーマンの炒め物、玄米。

●2003年5月4日(日)晴れ、夏のような天気

午後1時から、教室の第1回目。
モンゴル餃子、上海餃子、モンゴルだれを作った。それと、おまけでそら豆の黒焼き。
これは次の本で紹介しますが、そら豆のいちばんおいしい食べ方だと私は思う。
さやごと網にのせて、とにかく真っ黒に焼くんです。そうすると、中の豆が蒸し焼きになっているというもの。ほんのちょっと塩をつけて食べると、ホクホクなんです。
終わってから、夕方ベランダに椅子を出してひとりビールを飲む。
楽しかったなー。教室って、こんなに楽しいものだったんだ。
私なんかのところに、こうやって料理を習いたい人が来てくれて、私の好きなことなのに、皆も喜んでくれて、皆かわいくて、私はほんとうに幸せだと思う。
桐の花は、夕暮れにそって薄紫にぼやーっと光っている。ほんとに私は幸せもんだなーなんて、軽く酔っぱらっている私だ。
あー、しまった。サザエさんを見るのを忘れた。
スイセイは、「オデはこれからサンダーバードを見るんじゃー」と、報告しに来た。毎週、日曜日のたのしみだ。
夜ごはんは、まぐろの中落ちの山かけ、海老入り肉だんご(教室の残りもので。豚ひき肉にムキエビを刻んで、卵、ねぎの粗みじん、片栗粉を加えて練り混ぜ、だんごにしてフライパンで焼いた。辛子酢じょうゆで)、にらのお浸し、玄米、大根の味噌汁。

●2003年5月3日(土)ねむたくなるほど快晴

ゆうべはたのしく4時まで飲み、スイセイは女の子がふたりもいるので、楽しすぎてぐんぐん酔っぱらい、焼酎の一升瓶を途中で落として割ってしまった。「もう飲むなってことかもねー」と私が言ったら、「うんにゃ、これでええんよってことじゃと思う」と答えるスイセイ。意味がわからないが、たぶんそれで良いのだろうと私も思った。
そして、ちよじと川原さんはそのまま泊まったんです。
皆、昼まで寝て、ごはんは川原さんがうどんをゆでてくれました。
夕方から駅前で渡さんが歌うというので、スイセイとちよじとテクテク歩いて、散歩がてら出掛けた。ちよじは、木や花をよく見ていて、名前もけっこう知っている。
あんまり喋らないけれど、「あ、○○や」とか、「あんなにぼわっとしとる花やったんや」なんて、ぽつりぽつりと言っていた。
いつもの道なのに、緑がわさわさと光っていて、人の家の生け垣やら、なんだかぜんぶがおもしろい。まるで初めて通る道のように感じた。それは、ちよじの目になっていたのかも。
渡さんは、良かったなー。
もう何十年もやっているから、ギターが体の一部のように気楽で、確かな音だ。夕方の風に吹かれながら、ビールなんか軽く飲みながら、電車が通り過ぎてゆくのなんかが見えながら、カラスも飛んでいたりして・・。
渡さんの喋りも動きも、落語のように洒落ている。
アンコールの後に、即興のバンドでやった「夕暮れに〜浮かぶは〜わが家の〜青空、せまいながらも楽しいわが家〜」という名曲が、ものすごく良かった。昔、洗濯機だか洗剤だかのコマーシャルでかかっていた曲。
渡さんのは、ちょっとずらした音程にして、デキシージャズ?みたいになっていた。
軽やかで、きどってなくて、風通しがよくて、大人っぽく洒落ていて、素敵だったなー。
私は今日発見したが、渡さんのギターってすごく良いんだ。何も誇張がなく、存在感をアピールしてなくて、けどルーズではなく確かな音だ。
終わってから、ちょっとどっかに流れて行って飲みたいね〜っていう気分だったが、明日は第1回目の料理教室があるので、爽やかに帰って来ました。
夜ごはんは、ゴーヤーと牛肉の炒め物、冷や奴、南瓜のポクポク煮(ゆうべの残り)、卵とねぎのお汁、玄米。
うっすらと陽に焼けたような気分で、体がだるーくなっている。
風呂から上がって、まだ11時だけどもう寝ます。

●2003年5月2日(金)晴れ、初夏のさわやかな風

自分のテレビを録画するので早起きした。
あいかわらずマイペースの自分を見て、まあ仕方ないか、とも思った。
けれど、もうちょっとコツの説明とかしたいのに、肉はどんどん焼けていってしまうし、ちょうどいい言葉が出てこない。単純に語呂が少なすぎるのだな。
その微妙な変化を伝える言葉についてもっと開発しないと、というか、あーとかうーとか叫んででもいいから、なにしろ伝えていかないとダメだなーと反省。
今は昼下がりです。下のうさぎ公園では、おじいちゃんが孫を遊ばせている。
おじいちゃんは公園の中に入らずに、後ろ手を組んだまま入り口のところに立って、桐の花の下で孫が遊ぶのをニコニコ見ているだけ。
夕方からはお客さんが来る。
大阪のちよじと、川原さんだ。
仕込んでいた塩豚で、沖縄風のトンファン(豚飯)を作ろうと思う。

●2003年5月1日(木)晴れ、蒸し暑い

てきぱきと起きて洗濯をし、銀行に行ったり教室のための仕入れをしたり、 くうちゃんと久々にお茶したりした。
夕方からはスイセイとりうも誘って、クウクウで晩ご飯。
りうは髪をばっさり切って、首からビデオカメラをぶら下げてやって来た。
はっと思ったら、何でも写すようにしているんだそうだ。今、映画を作っているので。
りうには引っ越しの時からだから、ほとんど1ヶ月ぶりに会った。
「ごはんを作っても、おいしいとかまずいとか自分ひとりで思うしかないからさびしい」なんて言っていた。そうかー、と自分の一人暮らしの時を想像する私。
しかし私の場合、なんだかんだいつも誰かを連れ込んでいたような気がする。
ひとりのご飯というものは、もしかしたら数えるほどしかなかったかもしれん。そういう時、私はひとりでむさぼり喰っていた。アイスの大きいのをまるまる1個食べちゃったり、天ぷらを買ってきて天丼にして、残りの天ぷらとかコロッケとか全部食べちゃったりした。そして、むなしくなったりしていたような・・



日々ごはんへ めにうへ