2023年     めにうへ

●2023年3月19日(日)晴れ

10時ちょっと前に起きた。
まだ眠れる、まだ眠れると思いながら、いくらでも眠れる感じだった。
朝風呂にゆっくりと浸かり、身繕いをして窓を開けると、文子さんが縦長の紙袋をふたつ抱え、どこかから帰ってきたところだった。
なんというタイミング。
嬉しくて、「おはよう〜」と手を振り合う。
文子さんは、焼きたてのバゲットがあったからと、「トレプチ」で私の分まで買ってきてくださった。
まだ温かいパンを受け取り、 バターをつけて朝ごはん。
ああ、おいしい!
きのうのトークイベントは、楽しかったな。
なんだか東京を思い出した。
赤澤さんといると、いつも小さな竜巻が起こる。
面食らいながらも、私はぐるぐると巻き込まれるままを楽しんだ。
トークのとき、私は少し、早口になっていたんじゃないだろうか。
イベントが終わって、阪急梅田の駅中の飲み屋さんで、ビール&ハイボール。
おいしいお刺身やレバ刺し、鰻の肝の炙り焼き、白子の天ぷら、カキフライ、ワサビ菜の甘酢和えなどいろいろいただいた。
阪急電車のホーム近くのカフェで、コーヒーとケーキを食べ、10時には六甲に帰ってきたのだけれど、週末の大阪は溢れんばかりの人の多さだった。
夜遅くに出歩くことも、めったになくなった私。
六甲駅に着いたら、静かで、暗くて、ほっとした。
ああここは、私の居場所だなあと思った。
お風呂に浸かってすぐに寝たのだけど、なかなか寝つけなかったのは、どこかが昂っていたんだと思う。
今日はすみずみまでよく晴れ、小鳥たちも盛んにさえずっている。
ツクピーツクピーとシジュウカラ。
風はひんやり、海が青い。
どこかから、花の香りが漂ってくる。
ああ、六甲はやっぱりいいところだなあ。
今日の仕事は、「となりのオハコ」と、「気ぬけごはん」の校正。
あとは何もしないことに決める。
夜ごはんは、ほうれん草の炒め物、味噌味のインスタントラーメン(白菜、ゆで卵)。

●2023年3月18日(土)小雨のち晴れ

ゆうべは3時くらいにいちど目が覚め、うとうとしながら雨の音を聞いていた。
また眠って、起きたら7時半だった。
寝坊した!
でも、今日のトークイベントは3時からだから、ゆっくり、ゆっくり。
雨だから洗濯もしないぞ。
10時くらいに朱実ちゃんから電話。
久しぶりにいろいろ話す。
主には北九州「オペレーション・テーブル」での3日間のイベントについて。
ああ、がぜん楽しみになってきた。
まだ席が空いているようなので、詳しくは、アノニマ・スタジオのHPをご覧ください。
『帰ってきた 日々ごはん⑭』の粗校正をやっていたら、晴れ間が出てきた。
雨の予報だった気がするけれど。
赤澤さんは、強力な晴れ女なのかも。
久しぶりに会えるのが、じんわりと嬉しい。
お昼を食べたら、のんびりと坂を下りよう。

●2023年3月17日(金)曇りのち雨

6時前に目覚め、「古楽の楽しみ」。
そして、英語のラジオ。
今朝は曇っていて、陽の出が見えない。
カーテンを開けたら、ファビオと文子さんが下の道を歩いていて、ちょうどうちの窓を見上げたところだった。
「おはよう〜」と、手を振り合う。
ふたりは朝のお散歩。
と、ここまで日記を書いていたら電話があり、文子さんがみりんを持ってきてくださることになった。
灘の酒粕で仕込んだ本みりんなのだそう。
お茶をしながら、30分ほどおしゃべり。
文子さんは車で出掛けていった。
そうそう。
きのうは、4時まで『帰ってきた 日々ごはん⑭』の粗校正をして、郵便局まで散歩した。
坂の途中の桜は、ほとんどの蕾がほころんで、ピンク色がのぞいていた。
龍の神社でお参り。
大きい方のお社で祈っているとき、ぽつん、ぽつんと雨が頭に当たった。
お天気雨が降ったということは、私の願いは天につながったということ。
ここにはまだ書けないけれど、おとついもきのうも神社でお祈りしていることがある。
そうか、叶いますように。
帰りは往きよりもさらに蕾が割れ、ピンクがたくさん。
ゆうべは雨が降ったようだけど、今日あたり、もしかしたら開きはじめているかも。
さて、今日もまた『帰ってきた 日々ごはん⑭』の粗校正の続きをやろう。
この巻は、2020年の7月から12月までの日記なのだけれど、いろいろなことを忘れていて驚く。
とくに、ひとりでいるときのことをすっかり忘れている。
中野さんの家族や、東京の友人たちと一緒にいたときのことはよく覚えているのだけど。
どういうことなんだろう。
明日は、赤澤さんとのトークイベントなので、今日は早めにお風呂に入って寝よう。
なんだか肌寒いし。
夜ごはんは、ひじき煮の白和え、人参の塩もみサラダ(ファビオのバルサミコ、オリーブオイル)、ごぼうと人参のサラダ(玉ねぎドレッシング、ねり辛子、マヨネーズ、ディル)、卵サンド(コッペパン)、豚汁スープ(いつぞやのに牛乳を加え、黒こしょう)。
夜になって雨。とても静かな雨。
今夜は、雨の音を聞きながら眠ろう。
文子さんとファビオも聞いているかな。

●2023年3月15日(水)晴れ

7時15分に起きた。
このところすっかり夜型になってしまい、朝寝坊が続いていた。
陽の出は見ていないけど、それでも少しずつ早起きできるようになったきた。
ゆうべは夜中に目が覚めてしまい、柱時計が1回から4回まで聞こえていた。
明け方、寝室に黒い煙が渦巻いていて、「出ていけー」「出ていけー」と私は叫んだ。
寝言を言うときの、言い方で。
ものすごく低い声が出ているのを自分で知りながら、大声で何度も、何度も。
怖かったけれど、それは私の不安の影だと分かりながら。
黒い煙はツヤがあり、長い毛を持った動物の尻尾みたいにうねっていた。
半分は夢うつつだったけど、多分本当に見え、声を出したのも現実だと思う。
消えていったのが分かり、疲れ切って、コトンと寝てしまった。
今朝はすみずみまでよく晴れ、窓を開けていても暖かい。
海は霞がかかり、洗濯物を干しているとき、太陽の下の海が広く平らに光っていた。
さざ波立って、細かく細かく光っている。
いつのころからか、もう鏡のようには光らなくなった。
季節は確かに動いているのだな。
さ、今日こそは、『帰ってきた 日々ごはん⑭』のパソコン内での粗校正をはじめよう。
そして午後からは、もしかしたら「MORISS」へ。
次の展覧会の設営のお手伝いに、馳せ参じるかも。
きのうのうちに眼科に行って、目薬をもらってきたおかげで、目の痒みが治まっているのもとてもありがたい。
「MORISS」から、6時くらいに帰ってきた。
坂の途中の桜の蕾はまん丸、六甲の交差点のハクモクレンの大木は、満開だった。
紫色の方は、ぼちぼち。
今日子ちゃんのお手伝い、さんざんおしゃべりし、そのあとで集中しながらひとつひとつの器を取り出していった。
口も体も思い切り動かして、楽しかったな。
作家さんの器を見ていたら、どうしても豚汁が食べたくなったので、ごぼうとコンニャクだけ買って帰ってきた。
夜ごはんは、豚汁(豚バラ肉、大根、人参、ごぼう、コンニャク、さつまあげ)、即席塩鮭、手作り昆布の佃煮、大根のキムチ、ご飯。

●2023年3月13日(月)曇りのち晴れ

ゆうべは雨と風の音を聞きながら寝た。
春の嵐のようだった。
今朝届いた文子さんのメールには、雷がゴロゴロ鳴って、稲妻も白く光っていたのだそう。
私は気づかなかったのだけど、冒険チックな夢をみていたのはそのせいだったのかも。
朝には雨が上がっていて、窓を開けたら寒くて驚いた。
コーヒーをひと口飲んで、ハーッとしたら、息が白かったもの。
そのうちに晴れ間が出て、中野さんは朝ごはんを食べ、10時半くらいに帰っていった。
お見送りしながら坂を下り、久しぶりに夏の小径を通って帰ってきた。
最後の坂が、ものすごく急に感じた。
文子さんにメールを送る。
「今日は、JA御影のキャベツで、ロールキャベツを作りたいなあと思います。ディルもあるし。
文子さんとファビオは、ロールキャベツが好きですか?
私のは、キャベツを2重に巻いた、あっさりめ。
少なめのスープ&キャベツから出る水分でコトコト煮ます。
残ったら、ホワイトソースとチーズでグラタンにしてもおいしいんです。
今日、夕ごはんでこしらえるので、よかったら、おしそわけします。
でも、うちには今、チキンブイヨン(私はマギーブイヨンを使っています)とバターがありません。
もしも文子さんのキッチンにあるようでしたら、お借りしてもよろしいですか?」
文子さんは、淡路島の玉ねぎや人参、セロリ、キャベツ、にんにくなどが入っている神戸産のパックのおだしと、バター(バターケースのまま)を持ってきてくださった。
2時半からは、アノニマの村上さんと『帰ってきた 日々ごはん⑭』についての打ち合わせ。
ロールキャベツを久しぶりに作った。
今、煮込んでいるところ。
6時前に、ファビオと文子さんがお鍋を持参でやってきた。
しばしおしゃべり。
夜ごはんは、ロールキャベツ、ひじき煮(いつぞやの)、納豆(卵)、切り干し大根の味噌汁。
ロールキャベツがとてもジューシーに、おいしくできた。
お肉がふわふわなのは、豚ひき肉150gに、牛コマ切れ肉を細かく切ったのを150g加えたからかも。
ディルを刻み、スタッフィングに加えて練ったのもよかった。

●2023年3月11日(土)晴れ

今朝はきのうよりも、さらに暖かい。
そして私は、一昨日あたりから鼻がぐすぐす、目も痒い。
今年もまた花粉症の季節がやってきた。
もしかして治ったのかも……と楽観していたのだけど、そんなことはなかった。
さて、今日から私は、『帰ってきた 日々ごはん⑭』の粗校正をはじめよう。
夕方には中野さんがいらっしゃる予定。
けれど、『帰ってきた 日々ごはん⑭』はファイルを正しく開けられず、けっきょく校正はできず仕舞。
週末なのだから休みなさい、ということかも。
きのうは「Happy Friday!」だったのだし。
あちこち掃除をし、文旦の皮で今、マーマレードを作っているところ。
部屋じゅうがいいにおい。
今日は初夏のように暖かく、玄関を網戸にしているくらい。
早い夕方に、「スペース草」から中野さんが帰ってらした。
夜ごはんは、ポークソテー(ワサビバター醤油ソース)、ルッコラ(ファビオの実家のバルサミコ、オリーブオイル、塩)、かぶと油揚げの甘辛煮、大根キムチ。

●2023年3月10日(金)晴れ

午前中は「となりのオハコ」のデザインが上がってきたので確認し、宮下さんとお電話。
そして、「毎日のことこと」の校正。
2時にピンポンが鳴って、文子さんとお買い物。
「JA兵庫御影店」というところに、車で連れていってくださった。
そこは、小さな「道の駅」みたいなところ。
兵庫県産の野菜や果物はもちろん、神戸ポークや神戸牛もある。
私はルッコラ、蕪、ニラ、ほうれん草、キャベツ、玉ねぎ、じゃがいも、苺、神戸ポークの厚切りロース肉を買った。
ステーキ用の赤身もとてもおいしそうで、値段も手ごろなものがあったのだけど、ぐっと我慢。
そのあとで「MORIS」に寄り、ひろみさんと今日子ちゃんに文子さんをご紹介した。
「六珈」さんにも寄った(文子さんとファビオは、すでに何度かコーヒーを飲みにきていたそう)。
帰ってからつまみをささっと支度して、お盆にのせ、またふたりの部屋でアペリティーボ。
玄関のドアを開けた途端、文子さんはスマホを手にすごく真剣な顔をしてらした。
「なおみさん、早く早く、入ってください。夕陽が沈むところやから、今ちょうど電話しようとしていたところやねん!」と迎えてくださった。
キッチンではレモンチキン&ポテトの焼けるいい匂い。
コンロの前に立って窓を見ると、山だけでなく神戸の湾まで見渡せる。
私はそこに腰掛け、ビールをごちそうになった。
「Happy Friday!」と乾杯。
文子さんのサラダは、新たまねぎ&セロリの薄切りとラディッシュの細切りの甘酸っぱいサラダ(米酢とメープルシロップで和えたそう)。
私が持っていったのは、大根とかぶのアルザス風サラダ(おろしにんにく、ディル、レモン汁、オリーブオイル)、ワカメのだし浸し(生姜のせん切り)、甘くないひじき煮(いつぞやの)、ゆうべ作っておいた牡蠣の酒炒り(器に盛りつけてから、オリーブオイルをかけた)。
ブリーチーズ&バゲットと、メインは文子さんのレモンチキン&ポテト。
手羽元6本はレモン汁2個分を搾って、朝のうちからマリネしておいたそう(搾り入れたレモンの皮もいっしょに、塩もしっかりめに)。
皮つきのじゃがいも(セイロで蒸したものを、皮ごとくし型切りに)と共に、オリーブオイルをたっぷり敷いた深めのフライパンでホイルをかぶせながら、じりじりと蒸し焼きしてらした。
チキンもじゃがいもも、まわりがカリッと焼けて、すっごくおいしかった。
みんな手羽元の軟骨まで、きれいにかじって食べた。
私は小さなノートを持っていき、聞いたことのない単語や、忘れたくないフレーズをメモした。
そして、8時に帰ってきた。
楽しかったなあ。

●2023年3月8日(水)ぼんやりした晴れ

今、気づいたのだけど、日めくりカレンダーが7日のままになっていた。
祭壇の水も替えていなかった。
ごめんね、お母さん。
きのうの朝、中野さんが帰ってから、「気ぬけごはん」をずっと書いていた。
本当は今日が締め切りだったのだけど、明日に伸ばしていただいた。
奇数の月は連載の原稿が3つ重なるから、早め早めに書きはじめていたのだけれど。
でも、「となりのオハコ」も「毎日のことこと」も、ぶじに仕上げることができてよかった。
中野さんが泊まっている間、朝ごはんを食べたら、10時過ぎに中野さんは出かけ、私は家でずっと原稿を書いていた。
夜になると帰ってきて、遅い夜ごはん。
1日目はハンバーグを作り(私は先に食べておいた)、2日目は寒かったので、白菜のミルフィーユ鍋にした。
6日はちらし寿司をこしらえて、10時すぎに私も一緒に出かけ、「スペース草」の陽子さんと3人でお昼に食べた。
ファビオと文子さんにも、おすそわけした。
その日は、鎌倉から小野さんと洋子さんがいらっしゃり、「スペース草」で待ち合わせをして、夕方から梅田にある和食のお店でごはんを食べた。
丁寧にこしらえられた料理が、ひとつひとつ出てきて、小野さんが見立ててくださったおいしい日本酒といただいた。
ああ、本当においしかったな。
小野さんたちがいらっしゃる前、「スペース草」の周辺を、あてもなく散歩したのも楽しかった。
あちこちで椿の花が咲いていた。
大きな池のある公園には鴨や亀がいて、コンクリートの橋桁のところで、子亀が3匹甲羅干しをしているのを中野さんがみつけたり。
その亀は、首のところに赤いスジのある、ミシシッピーアカスジガメだそう(ユウトク君に教わったらしい)。
もうじき5時。
「気ぬけごはん」は、ずいぶん書けたみたい。
明日、仕上げをして、島崎さんにお送りしよう。
さっき、アノニマの村上さんから連絡があったのだけど、去年の11月に銀座の無印良品で開いた、スイセイとのトークイベントの動画の公開が、今日からはじまったそうです。
私とスイセイの現在の境地。
みなさんに見ていただけたら、とても嬉しく思います。
詳しくは「ちかごろの」をご覧ください。
夜ごはんは、スナップえんどうの卵焼き、ベーコンとアンチョビとブロッコリーのフジッリ(いつぞやの残りに菜の花と牛乳を加え、温め直した)。

●2023年3月2日(木)

ゆうべはベッドに入った途端、ことんと寝てしまった。
夜中に目が覚めたら、ものすごい大風だった。
びゅーびゅーごーごーがらがらびゅんびゅん。
ずっと止まなかった。
私は半分寝ぼけたまま眠っていて、首の痛みがなく寝返りを打てるのを、あれ?あれ?と思いながら、柱時計の音は1回から4回まで聞こえていた。
朝起きたら、首の張りがまったくない。
痛みもない!
朝から「となりのオハコ」のレシピの仕上げ。
10時半に税理士さんがいらっしゃった。
小1時間ほど説明を聞いたり、分からないことを質問したり。
今年の確定申告は、税理士さんがパソコンで書類を提出してくださることになった。
間違えて覚えていたことや、記録をしておくべきことなどいろいろ教わったので、紙にまとめた。
また、新たな気持ちで、ひとつひとつ記録をしておこう。
新年度から、間違わないようにしなければ。
午後からは、えんどう豆をゆでながら、レシピの続きを仕上げ、宮下さんにお送りした。
今は、にんにく、しょうが、粒こしょう、カルダモン、赤唐辛子(はちみつ屋さんのしんちゃんの出店で買った)をすり鉢でつぶし、クミンと共にみじん切りの玉ねぎと炒め、カレーを作っているところ。
赤唐辛子は小鍋でゆで、やわらかくしてからすり鉢でつぶした。
コリアンダー、ターメリック、チリパウダー、パプリカ、クミンパウダーしか加えてないのに、驚くほど辛い。
辛いスパイスは何も入れてないのに。
多分、赤唐辛子のせいだと思う。
3本だけで、こんなに辛くなるのか。
ゆで汁も加えたから? 
パプリカも加え、煮込んでいるところ。
めちゃくちゃいい香り。
ファビオはお豆のカレーが好きだと言っていたから。
おいしくできたら、おすそわけしようと思う。
夜ごはんは、えんどう豆のカレー(パプリカ、ミニトマト)、ゆで卵、かぶの甘酢漬け。
夜、文子さんがお鍋を手にカレーをもらいにきてくださった。
お茶をいれ、しばしおしゃべり。
お互い普段着のまま。いろんな話を。大笑いしながら。
こういうの、夢だった。
明日から中野さんが泊まりにくるのも楽しみ(豊中の「スペース草」で、展覧会が開かれるので)。
そうだ。
料理本を長年一緒に作ってきた編集者の赤澤かおりさんと、それぞれの新刊発売を記念して、トークイベントを開くことになりました。
3月18日(土)15時から16時半。「MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店」。
詳しくは、「ちかごろの」をご覧ください。

●2023年3月1日(水)晴れ

今朝の陽の出は、昇りはじめ、光がふたつあった。
どうしてだろうと思いながら見ていたのだけど、多分、枯れ木の小枝に挟まれるように出はじめたから。
このごろは、陽の出時刻がずいぶん早くなった。
そして場所も、移り変わった。
今朝は「古楽の楽しみ」の後半を聞き、ラジオの英語学習も聞くことができた。
どちらもものすごく久しぶり。
冬の間は暗くて起きられなかったから。
今日から3月。
薄めのセーターで、窓を開けていても寒くない。
おとついは、文子さんから「今日もいいお天気。17時辺り、もしもお時間よろしければ一緒に夕陽を見ながらアペリティーボいかがです?」とメールが届き、キッチンで赤ワインをごちそうになった。
つまみはスペインの生ハム&サラミとブルスケッタ(パンににんにくをすり込み、オリーブオイルを塗ってフライパンでカリッと焼いてあった)。
国産チーズの盛り合わせ(ファーマーズ・マーケットで買ったのだそう)。
あと、グリーンピースとじゃこの小さくて丸いおにぎり。
軽い食前酒のつもりが、文子さんとファビオとのおしゃべりが楽しく、気づけば9時。
夜でもすぐに部屋に帰ってこられる幸せ。
楽しい人たちが引っ越してきて、私は本当にうれしい。
今日は、整体。
ちょっと早めに出て「MORIS」に寄り、今日子ちゃんとひろみさんに会ってから、隣町の図書館に行こうと思う。
きっと整体を受けたあとは、体がふわふわとして、何もしたくなるだろうから。
それにしてもいいお天気。
なんだか空気が軽やか。

4時くらいに帰ってきた。
ほわ〜んというより、ふわふわしている。
体が大きくなり、ぼんやりと広がっているような感じ。
前のときよりも動けるので、あちこち寄って買い物をして帰ってきたのだけれど、夜ごはんの支度をしていたら、熱で包まれているような感じになった。
眠たい。
ゆっくりとしか動けない。
それでもごはんを食べ、顔だけ洗って、8時半にはベッドへ。
夜ごはんは、あなご寿司(「コープさん」の)、小松菜とじゃこの鍋蒸らし炒め(いつぞやの)、蕪の甘酢漬け(いつぞやの)、味噌汁(切り干し大根、コーン)。

●2023年2月26日(日)晴れたり曇ったり、ときどき小雪。

今朝も陽の出を見ることができた。
6時40分くらいだったかな、山と雲の間からオレンジの光が見え、じりじりと昇って雲の上から顔を出した。
朝陽に照らされ、雪の粉が光りながら舞っていた。
きらきらちかちか。
そのうち風花になった。
きのうの朝、洗濯物を干しながら、6階に引っ越してきたご夫婦のことを考えていた。
一緒にファーマーズ・マーケットに行きたいなあ、でも突然誘いにいったりしたら、おかしいだろうか……するとピンポンが鳴って、ふたりが挨拶にいらしたのだった。
ちゃんとお会いするのはじめて(下見をされているとき、私から声をかけた)。
彼らは先週の金曜日に引っ越してきた。
私はそれを、心待ちにしていたのです。
ああ私、日本語がおかしくなっている。
ゆうべも寝ながら、頭の中は英語でいっぱい。ぐるぐるしていた。
ニューヨークに長いこと住んでいた、大阪出身の文子さんと、イタリア人のファビオ。
きのうの朝は、おふたりを招き入れて部屋の中を案内し、お茶をし、そのあと私はひとりで六甲道のファーマーズ・マーケットへ(彼らは先週行ったそうなので)。
帰りに「MORIS」に寄って、彼らが挨拶にきてくださったことを報告。
帰ってきて、心を落ち着かせるためにあちこち掃除機をかけた。
太陽が傾きはじめ、空の色が移り変わって、いてもたってもいられずに文子さんにメールをした。
「よろしかったら、晩ごはんを一緒にいかがですか?」
「うわ〜 ぜひ、晩ごはんをご一緒させてもらいたいです」
「わー やったー!今、上に上ってもいいですか?」
「Yes!Please!! 夕日が綺麗です!」
私はすぐに階段を駆け上り、今にも山に沈もうとしている夕陽をキッチンの窓から見せていただいた。
わあ、こんなふうに見えるんだ!
裏山がとても近く、いい匂いがする!
文子さんがハイボールを作ってくださり(レモンの皮が浮かんでいた)、おふたりの引っ越しと、夕方の空に乾杯し、私の部屋に3人で下りた
何を作ったか、思い出しながらここに書いてみます。
豆苗のクミンシード入りタヒーナソース(サンのお店「ホーキ星」のオリジナル・ビン詰め)和え、生ゆば(ファーマーズ・マーケットの。ワサビ、塩、オリーブオイルをつけて食べた)、かぶとかぶの葉のオイル蒸し(米油、塩・ファビオの実家で作っているバルサミコを、ちょっとつけて食べてみた)、枝豆入りさつま揚げ(ファーマーズ・マーケットで買ったのをフライパンで炙った。ふたりは「フィッシュケーキ」と呼んでいた)、ビール。
そして、スパゲッティ・マーレ・エ・モンティ(海と山のスパゲティ・アンチョビ、ベーコン、にんにく、唐辛子、野性的な菜の花)。
この名前は、ファビオがつけてくれた。
ファビオの英語はとても分かりやすく、聞いているとほとんど意味が分かる(気がする)。
文子さんは日本語が混ざった英語を話し(多分私のために)、ときどき通訳をしてくれる。
私の口(体)は、英語を話したくてたまらないのに、脳みそが混乱し、日本語さえもカタコトになり、英単語と日本語でしゃべった。
でも、楽しかったなあ。

さて、今日はこれから宮下さんがいらっしゃり、「となりのオハコ」の打ち合わせ。
エッセイの原稿とレシピをもとに、写真を選んだり、ページづくりをしたりする予定。
お昼を一緒に食べよう。
サフランライス(無農薬の柚子の皮をむき、加えて炊いてみた)、ガパオ(合いびき肉、玉ねぎ、トマト、カレーリーフ、赤唐辛子、ナンプラー、オイスターソース、砂糖、バジルペースト)、チキンカレー(いつぞやのに蕪をゆでて加えた)、赤玉ねぎ、イタリアンパセリ。
夜ごはんはなし。
お昼が遅かったし、宮下さんのお土産のりんごのタルトと、タルトタタンをいただいたので。
それに、夕方にまた文子さんをお呼びして(サフランライスとガパオとカレーをおすそわけした)、3人で軽くビールを呑んだので。

●2023年2月24日(金)曇りのち雨

朝は雲が厚く、太陽が見えなかった。
空も海も街も白灰色。
今は雨、霧も出てきたみたい。
街から見たらうちのマンションは、霧の中に隠れているんだろうな。
こんな日は、書き物日和。
「となりのオハコ」のエッセイの続きに向かおう。
午後にはだいたい書けた模様。
よしこさんの写真を見ながら、レシピ書きもした。
雪が降りそうに寒い。
上着を着、足下にストーブをつけて頑張る。
3月の初旬は、連載原稿の締め切りが3つ重なるから、集中して頑張った。
おかげで、背中と首がこりこり。
4時には終わり、しばらく休んでいた現金出納帳をつけた。
今日は、7時から『おさるのジョージ』だ。
夜ごはんは、リガトーニ(小松菜とソーセージをオイル蒸しにして、イイダコのトマトソース煮の残りを加え、ピザ用チーズと共に和えた)、白菜とコーンのサラダ(玉ねぎドレッシング)。

●2023年2月21日(火)快晴

朝、窓を開けたら、向かいの建物の屋上の隅に、雪の粉の吹きだまりができていた。 
ほんのちょっとだけ。
目をこらすと、そこかしこに光の粉が舞っている。
ちらちらちかちか。
雪の粉だ。
先週の土曜日の夕方から、中野さんがいらしていた。
とっても久しぶり。
窓辺でスペインのワインを呑んだり、カキフライを作って食べたり、イイダコのトマトパスタを作って食べたり。
日曜日の朝、ユウトク君のインコのピーちゃんが死んでしまったという連絡が届き、きのうの朝、中野さんは帰っていった。
ユウトク君とソウリン君が学校から帰ってきたとき、家にいられるように。
私は、その日の朝から、稲葉先生とのトークイベント(去年の夏に青山で開いた)のテキスト校正の続き。
そして、「となりのオハコ」の原稿も書きはじめた。
今日は、またはじめから新しい気持ちで続きを書こう。
まずは掃除機をかけて、部屋をすっきりさせてから。
宮下さんからメールをいただいたのだけど、京都は今日は、雪景色なのだそう。
ぼた雪が降っているのだそう。
そうか、そんなに陽気が違うんだな。
洗濯物を干しているとき、お天気雪が舞っていた。
風花なのかな。
盛大に舞っていた。
海もまた銀色にさざ波立ち、盛大に光っている。
さ、そろそろ向かおう。
夜ごはんは、しめ鯖のお寿司(柚子こしょう)、白菜と油揚げの煮物、味噌汁(豆腐、油揚げ、豆苗)。

●2023年2月17日(金)快晴

7時半に起きた。
ゆうべはカーテンを少し開けて寝たから、光が入ってきて、自然に目が覚めた。
このごろは暗いし、寒いしで、ちゃんと起きられない日が続いていた。
そうすると自然と夜更かしになって、夜型の人みたいになっていた。
図書館で借りた『シェル・コレクター』という本がおもしろくて、気づくと12時になっていたり。
このとところ、毎朝胃がもたれていたのも、関係があるのかな。
今朝はすっきり。
そして、暖かい。
『シェル・コレクター』は、『すべての見えない光』と同じ著者の短編集。
言葉がとても多く、読んでいると早口になる(声に出しているわけではないから、早読み?)。
でも、ひとつひとつの物語の世界が色濃く、何度も繰り返し読みたくなる。
今朝は午前中に出掛けるので、「朝ドラ」を見ておいた。
今、いいところなので。
舞ちゃんとタカシくん、よかったなあ。
あちこち掃除機をかけ、そろそろ出掛けよう。
図書館にも行くつもり。
またホウジロに会いたくて、「コープさん」の近くの民家まで遠まわりしてみたのだけど、家の人が玄関先で立ち話をしていて、小鳥はいなかった。
図書館ではまた英語の絵本を借りてきた。
今度は、ジョン・バーニンガムスの『ALDO』。
『シェル・コレクター』も延長で借りてきた。
続きを読んでみて、どうしても欲しくなったら、アマゾンに注文しようと思う。
夜ごはんは、いつぞやの春雨炒め(豚コマ切れ肉とセロリ)にほうれん草を加えて炒め直した、玄米おにぎり(スーパーの)、鯵フライ(スーパーの)、味噌汁(蕪と蕪の葉)。
明日は3回目の「おはこレシピ」の取材。
朝早いので、早めにベッドに入ろう。

●2023年2月14日(火)曇り時々晴れ、一時雪

ゆうべはものすごく風が強かった。
ちょうど寝る前の時間、竜巻なんじゃないかというような風が吹いて、ちょっと怖かった。
ぐるぐるびゅーびゅーごーごーがらがらーと、ひとしきり吹いたら、急に静かになった。
そんなのが2回あった。
そのあとで、夜のラジオの英語。
つよしさんが絵本『しろいゆき あかるいゆき』を送ってくださったので、半分くらいまで読んだところでぐーっと眠りに誘われ、寝た。
お正月に実家で読んだ母の絵本『ゆき』にも重なり、どちらがどちらか分からなくなった。 
かこさとしさんのは、日本の雪。
アルビン・トレッセルトさんのは外国の雪だけど、どこか、同じ匂い。
絵本の中に流れている、風情のようなもの?
雪って外国も日本も、みんな同じような大変さや歓びがあるんだな。
おもしろいなあ。
雪が積もるとどこもかしこも真っ白で、しんとして、天がくださった贈り物みたいに美しいけれど、大変なこともたくさんある。
だからこそ、次にはじまる何かを楽しみに待つ心があったかい。

今朝もまた大寝坊、8時に起きた。
カーテンを開けると、海は白銀のスケートリンク。
きのうは、税理士さんがいらっしゃって、1年間やってきた宿題の結果報告みたいな時間になった。
計算が合わないところが出てきてしまい、書類を持ち帰っていただいた。
今朝確認してみたら、表計算のパソコン入力の位置がひとつずれていて、「あちゃー!」となる。
私の注意力散漫は、脳みその悪さも関係していると思う。
子どものころから、算数が苦手だったから。
算数というより、数字。
数字の並びを見ると、必ず間違える。
それで、午前中は税理士さんにメールしたり、書類の画像を送ったり。
今日の空はいろいろに変わる。
曇りかと思っていたら、パーッと晴れ、急に冷えるなあと思ったら、粉雪が舞っていたり。
2階を掃除しているとき、海の広い範囲がちかちかとさんざめいていた。
さて、ようやくお昼ごはん。
朝ドラの再放送を見ながら食べたら、今日こそは落ち着いて『帰ってきた 日々ごはん⑬』にサイン本をしよう。
80冊!
サイン本を半分終え、坂を下りて買い物へ。
「コープさん」から出て、てくてく歩いていたら、桃の木に小鳥が集まっていた。
雀よりも小さい、お腹からお尻にかけて、ぷっくりと丸い小鳥。
下から見上げると、お尻のふくらみがたまらなく可愛らしい。
帰って、インターネットで調べたら、ホウジロだった。
ホウジロ、私ははじめて近くで見たかも。
夜ごはんは、サーモンのムニエル(生クリーム、粒マスタード、パセリ)、小松菜とかぶのオイル蒸し、金美人参の塩もみサラダ(いつぞやの。レモン、パセリ)、ご飯はなし。

●2023年2月12日(日)晴れ

ぐっすり眠って、まだ眠れる、まだ眠れると思いながら起きたら、なんと10時だった。
大寝坊。
ゆうべの「バー高山」が、楽しくて、楽しくて。
きのうの日記に書いておいた予定のメニューは、ずいぶん変わった。
まず最初にお出ししたのは、ルッコラと紫の茎の水菜のタヒーナソース和え。
みな口々に「おいしい〜!」と言い、渡辺さんは「うーん、クミンがパチパチしてます」とおっしゃった。
南瓜の塩蒸し(玉ねぎドレッシング)も好評で、次はじゃがいももちを今日子ちゃんに手伝ってもらいながら焼いて出した。
米油が多めだったので、思ったより表面がカリッと焼け、中はもちもち。
小さなガレットみたいになった。
お皿に残っていた玉ねぎドレッシングをじゃがいももちにつけると、「プリングズのポテトチップスのサワークリーム&オニオンの味になる」と渡辺さん。
そのころから私は、楽しくてたまらなくなった。
気づけば渡辺さんがカウンターのこちら側に立って、ワインを呑んだり食べたりし、何でもなく洗い物をしてくださっている。
流しはいつもピッカピカ。
食器も拭き上げ、きれいに重ねてある。
それで、小ぶりの椎茸は渡辺さんに焼いてもらうことにし、私はじっと見ていた。
近くで見たり、遠くから見たり。
なたね油を多めにしいたら、タークのフライパンの縁の方まで椎茸をぎっしり並べ(笠の表側を下に)、すぐに塩をパラリ。
私だったら先に塩はしないし、アルミホイルをふんわりかぶせて焼きそうなのに、「ううん、ふたはしません」。
塩を先に振るのは、椎茸の水分をじりじり引き出すためなのだ。
渡辺さんは首を直角に曲げ、真上から椎茸の様子を見ている。
大きな体をくの字に曲げ(腰を曲げているのではなく、上体はまっすぐで、首がかくっと前に折れ曲がっている)、コンロにも、フライパンにも、椎茸にも近い。
そして、菜箸でよく触れ、ひとつひとつの焼け加減をていねいに見ていた。
私だったら放っておくのに。
「なおみさん、練り辛子はありますか? 椎茸と辛子醤油はけっこう合うんです」
焼き上がった椎茸はまわりがじっとりと香ばしく、中はものすごくジューシーで、椎茸の濃い味がにじみ出てきた!
辛子醤油も、驚きの味の組み合わせだった。
なんか、高級な中華料理のレストランで食べているみたいな味。
次は私が、鶏レバーと厚切りベーコンとにんにくを米油とバターで炒め、白ワインで蒸し焼きにして、バジルペーストをちょっと(レバーはぷりっと焼けたけど、ほんとはもうちょっとレアにしたかった)。
金美人参の塩もみサラダには、レモンを搾って、粗く刻んだパセリをたっぷり加えた。
次は、かぶの葉とスナップえんどうで、渡辺さんにオイル蒸しをしてもらった。
スナップえんどうのスジを、ふたり並んで取った。
私はヘタを折って、まず片側のスジを取り、さやのお尻の尖っている方のも折って、もう一方のスジを取るのだけど、渡辺さんは両側のスジを取っても、お尻の先についたヒラッとしたものはちゃんと残していて、可愛らしい。
オイル蒸しは、最後にレモンをちょっと搾ってらした。
食べると甘くとろりとし、口の中で乳化するみたいになった。
おいしい〜〜!
作り方はまず、ル・クルーゼの鍋にざく切りにしたかぶの葉(6、7センチくらいの長さ)を盛り上がるくらい入れ、上から米油をたっぷりかける。塩もふる。
トングでふんわりていねいに混ぜながら、全体的にからまるようにし(葉っぱの表面がつやっとするくらい)、ようやく火をつける。
ふたをしてからも放っておかずに、何度かトングで混ぜ、様子をみて……スナップえんどうは、かぶの葉がくたっとしてから加えていた。
かぶの葉は、洗ったあとの水気を残しておくのもポイントみたい。
残りのスナップえんどうは、斜め半分に切って軽くゆで、卵焼きに。
タークのフライパンを熱くし、米油をたっぷりひいて、溶いた卵2個(塩をひとつまみ)を流し入れ、フライパンのまわりから泡立って焼けてくるのを、ゴムベラを使って中へ中へ入れ込むようにして手早く焼いていた。
でき上がった卵焼きは、半熟ともまた違うふんわりさ。
多めの油が、卵の成分の中にうまく取り込まれているからだろうか。
私は本物を食べたことがないのだけど、イタリアのフリッタータってこういう感じ?
スナップえんどうの歯ごたえも甘みも、卵のふんわりとはまたぜんぜん違うおいしさで、ふたつの独立した料理を同時に食べているみたいだった。
そして、最後にふりかけた塩の味が切り立って、そこもまた一段とおいしいところだった。
卵がおいしい!と思ったもの。
塩って大事なだあ。
素材の味を大切にとか言って、何でもかんでも控えめにすればいいってもんじゃないのだ。
もうみんな、お腹がいっぱいになりかけていたので、私のボルシチ(大豆は入れずに、ゆで汁だけ加えた)は、炊き立ての真っ白なご飯と共に軽めに。
そして最後、デザートのプリンアラモード(苺、はっさく、バナナ、やわらかく泡立てた生クリーム)が、それはそれはなめらかで、濃厚で、夢のようなおいしさだった。
考えたら私は、料理家さんとこんなふうにごはんを作って食べたことがない。
生まれてはじめて。
なんて、おもしろいんだろう!!
渡辺さんは、料理をするために生まれた、繊細さと、鋭さと、科学者みたいな集中力と、ねばり強さと、可愛らしさを持った心優しい力持ちの男の子が、体に棲んでいるみたいな方だった。
今日はまだ興奮覚めやらず、忘れないうちにレシピを記録しておこうという気持ちだけで、ここまで書いてしまいました。
気づけばもう3時。
『帰ってきた 日々ごはん⑬』のサインをしなくっちゃ。
夜ごはんは、ゆうべの残りのボルシチ&ご飯、金美人参のサラダ(ゆうべの残り)、小振り椎茸のオイル焼き(渡辺さんが作っていた通りにやってみた)。

●2023年2月11日(土)曇りのち晴れ

7時半に起きた。
今朝は、海の光っているところのまわりが、ちらちらちかちか。  銀色の小魚が跳ねているみたいに。
首の痛みがほとんどないのは、きのう編み物をしなかったから?
きのうは、朝から出掛けていた。
歯医者さん、郵便局、バスに乗って「FARMSTAND」ヘ。
ビーツを買おうと思って。
亜由美さんとランチを食べながらおしゃべり。
朝穫れ野菜をいろいろ選び、「酪と酵母」でおいしそうなワインも買えた。
今日は、「MORIS」で料理教室を開いている渡辺康啓さんを、今日子ちゃんとヒロミさんが連れてきてくださる。
メインはボルシチ。
大豆のゆでたのがあるから、ゆで汁ごと加えてみようかな。
あとは、ルッコラと紫の茎の水菜のタヒーナソース和え(タヒーナは、サンのお店「ホーキ星」で出しているオリジナル)、金美人参の塩もみサラダ(レモン汁、ディル)、小振り椎茸の丸まる焼き(鉄のフライパンで)、じゃがいももち、かぶとスナップエンドウの鍋蒸らし炒め、レバーとベーコンのワイン炒め(にんにく)、ボルシチ(牛肉、玉ねぎ、人参、かぶ、キャベツ、ビーツ、大豆)&炊き立てご飯、南瓜の塩蒸し&セロリ(玉ねぎドレッシング)の予定。
『帰ってきた 日々ごはん⑬』も届いたので、あちこち掃除をしてからサインをしようと思う。
ボルシチを煮込みながらやろう。
サイン用の本のダンボールの中に、去年11月に「無印良品 銀座」で開かれた、スイセイとのトークイベントの映像が入っていた。
内容を確認するだけのつもりで見はじめたのだけど、どきどきしてすっかり夢中になってしまう。
自分が話しているときには、スイセイの顔をちゃんと見られなかったのだけど、スイセイはあんな表情をして聞いてくれていたんだな。
村上さんの進行も、気づかないくらいにすっと入って、新しい話の世界に私たちを連れ出してくれている。
なんだか村上さんが、スイセイと私を乗せた小舟の船頭さんのように、ゆるやかな川の流れに乗せてくださり、お客さんたちの間を巡っているような。
そういう案内をしてくれていたことにも、改めて気づいた。
あのときには、体をひと巡りして出てくるスイセイの言葉に耳を澄ませ、正面から向き合い、応えるだけでせいいっぱいだったから。
思えば、しっかりとした雨降りの日に集まってくださった熱心なファンの方たちも、カメラや音声機材を回している制作スタッフたちも、みんなで船に乗り込み、ゆらゆらと熱気に包まれながら大海原を進んでいっているようだった。
村上さんが船長さんだ。
笑ったり、驚いたり、泣いたり、切なくなったり。
すべて見終わったとき、長編の物語を読んでいたような気持ちになった。

ここで、お知らせです。
去年の夏に、神戸・北野の「KITANOMAD(FARMSTAND 2階)」で開かれた渡邊良重さんとのトークイベントの動画が、来週から30日間限定で公開されるそうです。
スイセイとのトークイベントは、渡邊さんとの会の次に配信。
どちらも有料ですが、オンラインで視聴できるので、よろしかったらぜひみなさんに見ていただきたいです。
詳しくは「ちかごろの」か、アノニマ・スタジオのHP(日々ごはん20周年特集ページ内)をご覧ください。

さあ、渡辺さんたち!
7時くらいにいらっしゃる。
ボルシチだけ途中まで煮込んでおいて、ビーツをゆでながら、その場でいろいろ作ってお出ししながら、久しぶりに「バー高山」をしよう。

●2023年2月8日(水)曇り時々晴れ

6時前に起きて、カーテンを開けておいた。
ラジオの英語。
朝の回を聞くのは久しぶり。
空が曇っているから、陽の出は見られないだろうなと思っていたら、7時ちょうど、靄越しにじりじりと姿を現した。
靄のベールをかぶった、赤い透明の大玉。
この色を、何と言おうと思いながら見ていた。
分かった!
芯まで燃えた炭の、白い灰をよけたときに現れる色だ。
揺らめく赤。
奥まで赤。
触りたくなるほど美しい。
そして海も、同じ色に光っている瞬間があった。
ほどなくして、太陽はまた靄の後ろに隠れた。
朝ごはんを食べているときの海は、一面の白に銀のすじ。
『暦レシピ』の表紙の色合いだ。
そうかと思えば急にピカーッと晴れ、金色になったりもする。
でも、一瞬でもとに戻る。
そんな日。
今日は、台所の大掃除。
食器棚の掃除をした。
去年は大掃除をしなかったから、けっこう埃が積もっていた。
いつも使う器を手前にしたりして、配置も替えた。
自分にしか分からないくらいに。
埃を吸い取って拭いただけなのに、食器棚の角がすっきり立っている。
ようやく新しい年がやってきた感じ。
明日も続きをやろう。
夕方、窓辺で柿ピーをポリポリしながらビール。
ほろ酔いで夜ごはんの支度をし、ぽつりぽつり灯りはじめた夜景を眺めながらワインも1杯。
ちよじから電話で、一瞬だけ仕事モードになって返事をした。
今の時期、こんなにのんびりしているのは私だけかも。
夜ごはんは、油揚げと水菜とルッコラのサラダ(お昼の残りに、サンのクミンシード入りタヒーナソースをかけた)、南瓜の塩蒸し(玉ねぎドレッシング)、焼きカレーパン、白ワイン。

●2023年2月7日(火)曇り

6時半に目覚めて、ラジオ。
地面がしっとり濡れている。
ゆうべ、雨が降ったみたいだけれど、気づかなかったな。
今日は何も仕事がない。
窓辺で編み物をしたり、確定申告の書類の支度をしたり。
手紙を書いて、荷物を作ったり。
なんだか静かな日。
雨は降っていないのだけど、降っているみたいな空の色。
海はうっすら霧に覆われている。
こんな日もいい。
そうだ。
先週土曜日の日記で、アマゾンで取り寄せた英語の絵本を『JAST NE』と書いてしまったけれど、『JAST ME』の間違いです。
失礼いたしました。
このごろ誤字脱字が多いのは、老眼のせいでよく見えなくなったからなのかもしれないなあ。
あと、注意力散漫のせいもある。
きのうは郵便局とパン屋さん、「コープさん」に行った。
軽く買い物し、リュックをしょって坂を上って帰ってきた。
春みたいな陽気で、汗をかいた。
坂の途中で、どこかから花の匂いもしてきた。
そうなるとまた、寒いのが恋しくもなる。
暖かいけれど、今夜はお鍋にしようと思って、昆布を浸けているところ。
このごろはひとり用の小さな鍋でなく、普通の大きさの土鍋で鍋ものをするようになった。
夜ごはんは、豚バラとニラたっぷり鍋(えのき、豆腐。醤油とオリーブオイルと黒こしょうのタレ、ポン酢醤油とかぶらおろし)、ご飯はなし。

●2023年2月5日(土)晴れ

7時に起きた。
もう陽は昇っていたけれど。
ゆうべはとてもよく眠れた。
夢も、長くておもしろいのをみた。
おとといの晩は、なんだかよく眠れなかった。
その日は整体に行って、前よりももっとふわふわとして、海に浮かんでいるみたいになって帰ってきた。
すごくいい気持ちで、眠たくもあるのだけど、自分では計り知れない体の奥のどこかが目覚めているみたいだった。
帰りに寄った図書館では、英語の絵本をまた1冊借りた。
『Rain Rain Rives』という、雨の物語。
そして、『JAST NE』の日本語版をアマゾンに注文していたのも届いた。
『あるあさ、ぼくは…』というタイトル。 
ゆうべ、寝る前に読んでみたら、男の子の家の豚が泥にまみれて昼寝をしているところ our pig,was taking a bath-and-nap in some mad. が、「どろのなかで いねむりぎょうずいを していました」となっていた。
「いねむりぎょうずい!」
私は吹き出した。
なんておもしろいんだろう。
この絵本は、男の子がおんどりの歩くのを真似したり、豚がいねむりぎょうずいをしているのを真似したり、うさぎや牛やガチョウやヤギやリスやカメの真似をしたりする。
「どうゆうふうにあるくのか やってみせてくれない」「どういうふうにするのか やってみせてよ」。
そして最後、ぼくがお父さんに向かって夢中で駆け出すところ、「JAST NE」が出てくるあたりの訳は、「こんどは ほかの だれみたいでもなく はしりました。ぼくは ぼくらしく はしりました」。
最高!
いい訳って、なんておもしろくて、広がりがあるんだろう。
『JAST NE』という題名だったら、たとえば『ただのぼく』とか、『ぼくだよ』とか、ちょっと哲学的なのをつけたらいいのにと私は思っていた。
でもそれじゃあ、お母さんも子どもたちも、何が何だか分からないもの。
今日は、これから六甲道の広場へ「ファーマーズ・マーケット」に出掛ける。
今日子ちゃんもヒロミさんも行くみたい。
いいお天気でよかったな。
帰りにまた図書館で、英語の絵本を借りてこようと思う。
「ファーマーズ・マーケット」では、蜂蜜(もちの木の花と栗の花)、椎茸、寒じめほうれん草、さつま揚げ(浅蜊、玉ねぎ、生のり入り)、えごまクッキー、キムチを買った。
大根と生のりのお粥が、とってもおいしかった。
そのあと図書館に寄って、モーリス・センダックの『MR.RABBIT and the LOVELY PRESENT』を借りた。
そして「MORIS」へ。
着いて早々、今日子ちゃんが同時通訳で読んでくれた。
うーん、楽しい!
日本語版は『うさぎさんてつだってほしいの』。
この絵本も、私は大好き。
夜ごはんは、豆乳鍋(椎茸、水菜、おろし生姜、ねぎ)、炙りさつま揚げ、キムチ、生のりの佃煮、ご飯。

●2023年2月1日(水)晴れのち曇り

今朝も陽の出を見ることができた。
少しずつ、少しずつ、時刻が早くなってきているみたい。
そして、昇る場所もずいぶん動いた。
太陽が顔を出す瞬間ももちろんいいのだけど、このごろはその前の曙の空があまりに美しく、毎朝違って、見とれてしまう。
今日から2月だ。
きのうは、電車に乗って隣町の産婦人科に行った。
乳ガンの再検査をしに。
そこは、今日子ちゃんに教えてもらった病院。
とてもいい病院に出会えた。
超音波のエコーをされているとき、私はぎゅっと目をつぶり、仰向けになっていたのだけど、「(画面を)見てください。何でもよく見たら、いいんです」と、女医さんがぽつりとおっしゃった。
何でもよく見れば、怖いものはなくなりますよ、と言われているような気がした。
けっきょく、悪いところは見当たらず、これからも年にいちどか二年にいちどマンモグラフィーで検査をしていけば大丈夫でしょうと言われた。
10数年前、吉祥寺にいたころにもやっぱり再検査をしたことがあったけれど、同じ見立てだった。
このことは、ずっと前に「日々ごはん」に書いたかもしれない。
きのうは美容院にも行った。
そして、ふと思いつき、図書館で英語の絵本を借りてきた。
マリー・ホール・エッツの『JUST ME』。
寝る前に読んでみたら、なんだか意味が分かる。
知らない単語もよく出てくるけれど、絵があるからストーリーが分かる!
そのあとで、今日子ちゃんがイギリスで買ってきてくれた絵本『The Tiger Who Came to Tea』を読んでみた。
声を出して。
読める!分かる!
この絵本は、何年か前のお誕生日プレゼント。
なんと、今日子ちゃんが訳してくれたテキストつき(絵本のページに沿って、小さな白い紙に活字が打ってある)。
英語を読んでから訳を読み、また英語に戻った。
とても勉強になる。
私は、4回くらい声を出して読んだ。
いいお話だなあ。
私は特に、お茶にやってきたトラのことをソフィー(小さい女の子)が大好きになり、喜んでいるらしいところ(絵が物語っている)が好き。
そして、お父さんが帰ってきて、ソフィーはパジャマの上にコートを着せられ、お母さんも普段着の上にコートを羽織り、街灯のついた夜の街を、晩ごはんを食べにカフェに向かっているところが大好き。

SO they went out in the dark,and all the street lamps were lit,and all the cars had their lights on,and they walked down the road to a cafe.

今日子ちゃんの訳はこう。

暗い外に出ると
すべての街灯が点灯していて
カフェまで歩いて行きました。

フィヤッホ〜!
「中学生の基礎英語レベル1」の学習は、3月で1年になる。
朝聞けなかったら、夜寝る前に聞いたり、声に出したりしているだけのラジオ。
毎月楽しみにテキストを買うだけで、とりたてて勉強などしてこなかったけれど。
アルファベッドがすっと目に入り、しどろもどろながらも声に出せるようになった。
いつの間にやら、英語が体に入ってきていのかな。
そんなことってあるんだ。
フィッヒュ〜!
試しに今朝、旅行のたびに買い集めた英語の料理本を開いてみた。
なんか、読めるみたい。
すごいなあ、英語のラジオ。
さ、今日は「毎日のことこと」の続きに向かおう。
夜ごはんは、カレーライス(いつぞやの大豆のゆで汁のスープに、カレー粉とルウを加えた)、ゆで卵、ルッコラと白菜のサラダ(玉ねぎドレッシング)。

●2023年1月29日(日)晴れ

久しぶりに陽の出と共に起きた。
このところ、雪や曇り空だったし、私も寝坊助だったから。
朝ごはんを食べ、ふと思いついて御影に出かけることにした。
「無印」で欲しいものがあって。
坂道を下るとき、海が広い範囲でキラキラチカチカ。
なんだか久しぶりの景色。
坂の途中で、お腹がオレンジの小鳥が1羽、木立から飛び立った。
頭は白と黒。 わ、ヤマガラだ!
バスに乗って、阪神御影駅へ。
「無印」の欲しいものは、セールになっていた。
ラッキー!
帰りもバス。
坂を上って帰り着いた。
ヤマガラを見かけたのは一瞬だったけど、綺麗だったな。
バスに揺られている時間ものんびりとして、小さな旅のようだった。
ああ、行ってきてよかった。
夜ごはんは、太刀魚のムニエル(表面だけ焼いて、あとはオーブンで蒸し焼き・レモンバターソース)、ミートソースとマッシュポテトのグラタン(いつぞやのをオーブンで温めた)、かぶとルッコラの塩炒め、ご飯はなし。

●2023年1月28日(土)雪が降ったり、止んだり

朝起きたら、また雪がうっすらと積もっていた。
今日こそは、坂を下りようと思っていたのだけど。
きのうは、大豆をことことゆでながら、ひたすら『暦レシピ』にサインをしていた。
心静かな時間。
夕方には、すべて終わって梱包した。
「かもめ食堂」の律ちゃんにいただいた、兵庫産(粟生市のものだと言っていたような)の大豆は大粒で、とてもやわらかかった。
大豆のゆで汁で作ったシチューもおいしかったな。
水をいっさい加えず、スープの素も加えず、塩だけなのにとても濃厚な味になった。
鶏肉、かぶ、小粒じゃがいも、玉ねぎ。
小粒じゃがいもはすっかりひねこびて、芽も出てしまっていたけれど、それがまた栗みたいにねっちりとして煮くずれず、濃い味がした。
去年の暮れに、アムとカトキチが送ってくれた平沢のじゃがいもは、これで最後。

午後、小雪が舞うなか、坂を下りた。
窓から見たら、三宮の方は青空で、こちらに向かっているのが見えたので。
『暦レシピ』を持って、今日子ちゃんとヒロミさんに会いに。
歩いているうちに晴れてきた。
道路の雪はすっかり溶け、すべらずに歩いていけた。
途中でばったり会った今日子ちゃんと、「植物屋」さんにも行った。
私は、水栽培の小さな球根がついた、ムスカリと八重のチューリップを買った。
ふたりとも元気だったな。
思い切って出かけてよかった。
帰るとすぐに、白いムスカリは母の祭壇に、赤いチューリップを桃ちゃんの祭壇に飾った。
夜ごはんは、ねぎとろ巻き(「いかりスーパー」の)、ほうれん草のお浸し、切り干し大根と大豆のゆで汁の味噌汁、昆布の薄味煮。

●2023年1月26日(木)晴れ

きのうは雪が積もった。
近所の子どもたちは学校が休みになったみたいで、朝から声がしていた。
窓からのぞくと、雪の玉を大事そうに抱えて山の方の道から下りてくるのが見えた。
うちの坂は急だから、雪が積もるとすべって下りられない。
だから、一昨日のうちに、「コープさん」で買い物をしておいた。
今朝は、バスが止まってしまったので、今日子ちゃんは歩いて「MORIS」に通勤したのだそう。
歩きながら撮った写真を送ってくれた。
雪化粧した摩耶山に抱かれるように、うちのマンションが小さく映っていた。

今日は朝から快晴。
道路の雪はすっかり溶け、体育館の屋上の雪もずいぶん少なくなっている。
それにしても、このところ私はとてもよく眠れる。
肩の張りは治まったし、首の痛みも、日を追うごとに軽くなってきている気がする。
整体の先生がおっしゃっていた通りだ。
さて今日は、『暦レシピ』のサイン本を作ろう。
あちこち掃除をし、きれいにしてからとりかかろう。
92冊!
おとついの夜、寝る前に『暦レシピ』を読んでみた。
ひとつひとつのレシピが、とつとつと綴られている。
伝えたい一心の言葉で。
なんだかもう、自分の書いたものという感じがしない。
読んでいると、心があたたまるような。
懐かしい気持ちになるような。
それは、道を歩いているときに、ふとどこかの台所から漂ってくる煮物の匂いとか、鍋から上る湯気とか、肉がジュージュー焼ける音とか。
料理自体が持っているあたたかさ、懐かしさ。
本の世界を目に見えるものとして表してくれたのは、川原さんのデザイン。
カバーの色合い、本の厚み、ページをめくるときの手触り、紙の色、文字の佇まい、白い割烹着や布巾のような余白。
すべてがなじんでいる。
いい本ができたなあ。
さ、1冊1冊サインをして、送り出そう。
夕方までには1箱分ができ、梱包も終わった。
夜ごはんは、いつぞやのかき揚げ(むき海老、レンコン・甘辛く煮て卵でとじた)、ワカメのきんぴら、切り干し大根の味噌汁、生のりの手作り佃煮、ご飯。

●2023年1月21日(土)曇り一時雪、のち晴れ

今朝の陽の出は、同じ大きさで海にも映り、オレンジの太陽が2つ。
それを見届け、カーテンは開けたまま目をつぶっていた。
しばらくして起き上がると、小雪が舞っている。
この冬はじめての雪。
灰色の空に、羽毛のような雪。
きのう届いた、『帰ってきた 日々ごはん⑬』の校正をすることにした。
ラジオを聞きながら、ベッドの上で、1月、2月と読み進む。
最終校正なので、ほとんど直すところはないのだけれど、それでもどうしてもというのが、ぽつりぽつりとみつかる。
目を上げると、まだ降っている。
そのうち晴れてきた。
お天気雪だ。
太陽の真下の光は、海から空に向かって発光しているみたい。
窓を開けても、寒くない。
校正を終え、確定申告の支度も終え、「となりのオハコ」の校正も終わった。
3時半ごろ、亜由美さんが「EAT LOCAL KOBE」の季刊誌と生ノリ、フォカッチャ(キクイモ入り)を届けにきてくださった。
窓辺でハーブティーを飲みながら、しばしお喋り。
2021年秋に、亜由美さんたちと神戸市の農家や牧場をまわった小さな旅の記録が公開されました。
来月には、2022年の分も公開される予定だそう。
詳しくは「ちかごろの」をご覧下さい。
夜ごはんは、白菜と生ノリの韓国風スープ、お揚げさんと干し椎茸の甘辛煮、白菜のサラダ、蓮根のきんぴら、卵かけご飯。
炊き立てのご飯がおいしくて、おいしくて。 

●2023年1月20日(金)晴れのち曇り

ゆうべは8時にはベッドに入った。
整体の先生が、湯舟に浸からない方がいいとおっしゃったので、顔だけ洗って。
私はもう何十年も、仰向けの体勢では寝られなかったのだけど、ゆうべはなんなくでき、そのままぐっすり眠ってしまった。
気づいたら、夢のなかという感じだった。
夜中にいちど目が覚めて、トイレに行って、またコトンと寝てしまった。
夢も長いのをふたつみた。
そして、目覚めたら8時半だった。
あんなに痛かった首の痛みは、ほとんどない。
肩こりもない。
というわけで、今日は確定申告の支度。
11月分の現金出納帳をパソコンに入力し、12月分も取りかかった。
整体の先生に教わった、リセットの体操をしながら。
曇ってきたので2階へ。
洗濯ものを取り込みながら眺めると、沖の海がさざ波立っている。
あそこは雨が降っているんだろうか。
さ、もうひとがんばり、続きをやってしまおう。
夜ごはんは、秋鮭のソテー、じゃがいものお焼き、味噌スープ(きのうの味噌汁に牛乳を加えた)、ご飯はなし。

●2023年1月19日(木)曇りのち晴れ

とてもいいお天気。
チイ、チイと、とぎれとぎれに鳴く小鳥の声が、小さく聞こえる。
遠くでカラスがカーア、カーア。
あとは、何の音もしない。
もう木曜日か。
今週は、あっという間だった。
日曜日は撮影で、そのあとは宮下さんと「となりのオハコ」の写真選びやレイアウトのご相談、レシピの修正。
きのうは、ようやくオハコレシピの試作ができた。
とてもとてもおいしくできた。
それで、レシピの細かいところを直したり、しばらく休んでいた現金出納帳の記入をしたり。
今日は、午後から電車に乗って隣町の整体に出かける。
帰りに図書館に寄ろうかな。
出かける前に、あちこち掃除機をかけた。
海は真ん中へんがきらきらしている。
さ、早いけれど、そろそろ出よう。
3時半くらいに帰ってきた。
整体院は、とてもいいところだった。
畳の部屋で、石油ストーブの音だけがしていた。
今は、ぽやーんとして、気持ちがいい。
夜ごはんは、ちょっと早いけれど5時前に食べてしまう。
自分で詰めたお弁当(鯛の煮つけ、干し椎茸の甘煮の白和え、蓮根のきんぴら、スーパーの鶏の唐揚げ、ご飯、たらこ)、かぶと油揚げの味噌汁、かぶの葉のおひたし。

●2023年1月14日(土)雨

ゆうべは雨の音を聞きながら寝た。
ドラマ仕立てのおもしろい夢をみた。
でも、寝坊した。
7時半。
霧でまっ白になった窓を眺めながら、部屋干ししていた洗濯物をたたんだ。
さて、いよいよ明日は「きょうの料理」の撮影なので、仕入れをしに街へ下りないと。
窓を開けると、かすかに花の香りがする。
どこかで梅の花が咲いているんだろうか。
とても暖かい。
さて、ちょっと早いけれど、霧のなか、坂を下りよう。
そして、今日子ちゃんとヒロミさんに会いにいこう。
クリスマスの前に会ったきりだから、とっても久しぶり。
夜ごはんは、いかりさんのお魚弁当、味噌汁(油揚げ、ねぎ)。

●2023年1月12日(木)晴れ

今朝の陽の出の太陽は、やけに大きかった。
きのうとはまた全然違う。
どういう具合でそうなるのかな。
きのうの曙は、それはそれは素晴らしかった。
薔薇色の空というのは、ああいうのをいうんだろうと思った。
見ている間にも色が変わって、水色とのだんだらとなり、またいろいろに移ろって……それからようやく太陽が昇った。
その間ずっと目が離せず、ベッドの上に起き上がって眺めていた。
枕元にiPhoneを置いてあったので、写真も撮った。
どうして枕元にあるかというと、このところ夜寝る前に、ラジオ番組「生きていくための現代短歌」の聞き逃し配信を聞いているから。
まっ暗な部屋に届く東直子さんの声が心地よく、聞いているうちに眠気がやってくる。
さて、「気ぬけごはん」はきのう書き上げてお送りしたので、今日から『帰ってきた 日々ごはん⑬』の再校正をはじめよう。
その合間に、「きょうの料理」の試作をするつもり。
それにしても、今日はぽかぽかと暖かい。
春のよう。
海も霞んで、春霞のよう。
夕方、暗くなってから『暦レシピ』のことで、村上さんからメール。
1点だけ修正があるとのこと。
間違いではないけれど、私の方からも少しだけ気になっていたことがあり、でも、もう間に合わないだろうと思っていたこをお伝えしてみた。
「はい、はい」と聞いていた村上さんの声は、さすがにちょっと揺れていたけれど、ひとつの閃きをくださった。
ふたりで知恵を出し合い、けっきょく2カ所の修正が間に合った。
これで正真正銘、『暦レシピ』はおしまい。
これから印刷所にまわり、製本が成され、2月の頭には本屋さんに並ぶそうです。
18年分の『日々ごはん』を生きてきた私のレシピ、どうかみなさん楽しみにしていてください。
夜ごはんは、レバー料理の試作。鶏レバーとベーコンとしめじの白ワイン炒め、鶏レバーとしめじとじゃがいものバルサミコ炒め、白菜の塩もみサラダ、ご飯はなし。

●2023年1月9日(月)曇りのち雨

窓を開けていても温かい。
朝から、「気ぬけごはん」を書きはじめた。
合間をみて、『暦レシピ』の最終確認。
お昼ごはんは「気ぬけごはん」の試作。
続きを書き、また『暦レシピ』の確認。
3時からは、アノニマの村上さんと電話ですり合せ。
村上さんは一冊分の読み込みが深く、すべてを把握してらっしゃる。
最後の最後まで、小さな修正や確認があるのに、電話の声はとても落ち着いていて、ゆるぎがない。
それがどれだけ助かることか。
私も相当しつこいけれど、こちらなど足下にも及ばないほど、粘り強い。
打たれ強く、そしてやわらかい。
そういう編集者と本作りができていること、感謝の気持ちでいっぱいになる。
ああ、これで『暦レシピ』は、ようやく手が離れたかもしれない。
あとは野となれ山となれ。
日が暮れて、寒くなってきた。
でもまだ、窓を開けていていられる不思議。
今日は東京も、春のような暖かさだそう。
夕方からは、窓辺で編み物。
これは、このところずっと頑張っている原稿書きのご褒美。
夜ごはんは、干し椎茸の甘辛煮、水菜とベーコンの炒め物、オムレツ(鶏レバーとしめじとじゃがいものバルサミコ酢炒めで)、みそ汁(豆腐)。
知らない間に雨が降っている。
染み入るような雨。
炭を焼いているみたいな匂いがする。
もしかして、久しぶりの雨なんだろうか。

●2023年1月6日(金)晴れ

カーテンの隙間が明るくなって、ラジオをつけたら天気予報をやっていた。
そして、7時のニュース。
陽の出は、雲の間から。
半分だけ顔を出し、すぐにまた雲の中へ。
ゆうべは、ゆらゆらとよく眠った。
今朝は熱もなく、気分もすっきり。
いつもの私に戻った感じがする。
きのうまでとはまったく違う。前よりも元気なくらい。
きっと、コロナではなかったんだと思う。
はりはりと動き、洗濯、掃除。
朝ごはんのあとすぐに、『暦レシピ』の確認をして村上さんにメールを送った。
続いて、「となりのオハコ」のエッセイとレシピの仕上げ。
ちょっと早いけれど、宮下さんにお送りした。
さて次は、「毎日のことこと」。
書きたいことはもう決まっているので、午後からとりかかろう。
午前中にコロナの抗原キッドが届いたので、あとで念のために調べてみるつもり。
郵便局の配達の方は、1階にあるマンションのポストではなく、玄関先まで届けてくださった。
ありがたいことだ。
熱が出たときには、これから先のことがまったく予測できず、ものすごく不安になったけれど、神戸市のHPを開き、抗原キッドの申し込みをしたら安心した。
私はひとりではなく、すでにある仕組みの中に収まった感じがした。
外出をせず、家にあるものでごはんを作り、とにかくよく眠って休んでいればいいんだと分かった。
熱が下がらなかったら、うちには解熱剤もあるのだから。
ひとりでいても、自分のしなければならないことが分かっていれば、心は落ち着くのだな。
今、抗原キッドで調べたら、陰性だった!
ああ、よかった。
夜ごはんは、リングイネ(きのう作っておいた玉ねぎと合いびき肉をバターで炒めたもの、水菜、バジルペースト、パルミジャーノ)。

●2023年1月5日(木)快晴

きのうは1階だけ掃除機をかけたのだけど、体が怠いような気がして、ゆっくりとしか動けなかった。
お昼になっても食欲がなく、お粥さんを炊いた。
梅干し以外は食べたくなかった。
夜ごはんもお粥。
干し椎茸の煮たのをひとつ食べ、海苔の佃煮もとてもおいしかった。
夜、熱を計ると8度2分。
念のため、神戸市にコロナの抗原キッドの申し込みをした。
のども痛くないし、発熱だけなので、コロナではないことを願いつつ。
ぐっすり眠って起きた。
今朝は、7度1分。
割合に気分がいい。
「となりのオハコ」の原稿の仕上げをしてしまう。
きのうよりは食欲が出てきたみたい。
ハムエッグを作り、パンを焼いて食べた。
それにしてもいいお天気。
海が光っている。
そういえば今朝の陽の出は、昇ったばかりの太陽が同じ大きさで海に映り、ふたつの太陽が光っているみたいだった。
今は10時半。
みなさんは、仕事はじめの日だろうか。
私はもうしばらく、ベッドに戻ろうと思います。
ゆうべから『小さな国のつづきの話 コロボックル物語⑤』を読みはじめたので、続きを読もう。
お昼ごはんに、冷凍庫から出しておいた合いびき肉1パックを3等分し、白菜とひき肉と春雨のスープを作った。
そのあと、レンコン(りうが送ってくれた)との炒り煮。
残りは、玉ねぎのみじん切りとバターで炒めておいた。
味つけは塩、こしょう。オムレツにもパスタにもできるから。
熱は、微熱と平熱を往ったり来たり。
食欲も少しずつ出てきた模様。
夜ごはんは、白みそのお味噌汁(白菜、大根)、レンコンとひき肉の炒り煮、干し椎茸の甘辛煮、ご飯。
炊き立てのご飯がおいしくて、おかわりした。

●2023年1月2日(月)快晴

8時半に起きた。
ゆうべは、『どですかでん』がとてもよかった。
この映画は、20代のころにいちど見たことがあるのだけど、あのころにはよく分からなかった。
『寅さん』もよかったなあ。
若いころの大地喜和子が色っぽく、元気で可愛らしかった。
私は2本だけでお風呂に入って寝たのだけど、みっちゃんは『寅さん』の1作目、2作目も見たのだそう。
「あれだけ見てたら、口調がそっくりになりそうさや」と、朝言っていた。
神戸に帰る前に、母の本やノートなどの片づけ。
お客さんがあるようだったのに、姉が急に手伝いにきてくれた。
絵本の勉強ノート、聖書の研究ノート、NHKテレビの講座のテキストブック、新聞の切り抜き記事、原発のこともいろいろ勉強していたみたい。
母はすごいな。
私ひとりでやっていたら、いちいち感心してしまい、なかなか進まなかったと思うのだけど、姉のおかげでどんどん整理されていった。
姉は「メルカリ」というのをやっているらしく、いるものといらないものを次々仕分けしていく。
まるで、片づけられない人のところにやってきた、プロの人みたいだった。
私は母の描いた絵や、よく家に呼んで可愛がっていた、自閉症の男の子の作文や詩、絵をまとめてあるのを袋ごともらってきた。
あと、部屋に飾っていた、お祈りをする女の人の絵の額縁。
姉は、「メルカリ」で販売できそうな本や、母が晩年に履いていたスニーカーをもらった。
紙や雑誌の束は、みっちゃんにヒモでくくってもらい、車に乗せて、帰りがてら紙ゴミの収集場に運ぶのだそう。
おかげで12時には片づいた。
みっちゃんとお昼ごはんを食べ、新富士駅まで送ってもらい、2時8分発の新幹線で神戸へ。
この日記は今、新幹線の中で書いています。
夜ごはんは、おにぎり(ゆうべの牡蠣ご飯の)、椎茸の卵とじ、たくあん(姉作)。

●2023年1月1日(日)静岡は快晴

明けまして、おめでとうございます。
元旦はみっちゃんとふたりで。
神戸を出る日から、私は口外炎ができていた。
そしておとといの晩、イタリアンを食べている最中に、舌の上に水泡があることに気がついた。
姉に見せると、ヘルペスじゃないかのこと。
このところずっと肩こりがひどく、首も痛かった。
今朝は、首の痛みがほとんどない。
口の端のヘルペスも、腫れが引いて小さくなっている。
リカがゆうべ、首や背中を触って、リンパマーサージをしてくれたおかげだ。
ゆうべは7時にはお風呂に入り、もう寝ようかと思っていた。
みっちゃんたちが帰ってきたのは8時過ぎで、リカとリコも30分ほどで帰り、私は9時には布団に入った。
教わったマッサージをして(鎖骨の下と、腕)、母の絵本の本棚から『ゆき』を読んで寝た。
『ゆき』はとてもいい絵本だった。
「それでは みなさん、おやすみ さようなら」で終わるところも、すごくよかった。
そんなわけで、ぐっすり眠って7時半に起きた。
みっちゃんは少し前に起きていたみたい。
朝、台所に下りたら、コーヒーをいれていた。
私はいつものように朝風呂に浸かり、お風呂の掃除と洗濯。
元旦のささやかなごちそうをゆっくりしたくして、10時ごろにみっちゃんと。
姉の手製の伊達巻の切れ端、菜の花のおひたし(手作り柚子マヨネーズ)、ブリのお刺身、生ハム&クリームチーズ、鮪の中落ち(青ねぎ)、里芋の煮物(柚子皮)、白菜の塩もみ(昆布、柚子皮、柚子の搾り汁)、ほうれん草のおひたし、お雑煮(大根、白菜、ほうれん草)、灘の純米酒。
去年の暮れ、みっちゃんは幼なじみの山出君と車で淡路島、姫路、神戸を旅したそう。
たつの市というところでは、醤油工場でいろいろな醤油を買ってきてくれたので、味くらべをしながらお刺身を食べた。
うちの窓からも見える、「白鶴」の酒蔵にも行ったんだそう。
そんな旅の話を聞いているうちに、たつの市の龍野町の街並の一角が、『男はつらいよ』の舞台になったらしく、マドンナは大地喜和子だ。
じゃあその映画を「TUTAYA」に借りにいって、一緒に見ようということになった。
お散歩がてら、あとで出掛けよう。
あるといいな。
近所の「TUTAYA」には、『男はつらいよ』のすべてが揃えてあった。
黒澤明の『どですかでん』も借りてきた。
帰り道、みっちゃんとあちこち散歩したのもとてもよかった。
歩いたことがないというので、母が入院していたころに、私が毎日通っていた川沿いの道も案内した。
そこは、図書館の裏手にある、澄んだ水に水草がそよぐ川。
どこを歩いていても、富士山の姿があるのも、とてもよかった。
夜ごはんは、『男はつらいよ 寅次郎 夕焼け小焼け』を見ながら。
蓮根じりじり焼き、里芋の煮物、ブリのヅケとアボガド和え(青じそ)、白菜塩揉み、冷や奴、豚と大根とゆで卵の中華風煮込み、日本酒、ハイボール。

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