2021年     めにうへ

●2021年2月27日(土)晴れ

このごろ、朝起きられない。
なんとなく時差ボケのようになっている。
7時半にカーテンを開け、太陽の光を部屋中に入れ、もうひと眠り。
おかげでいい夢をみた。
去年の夏に亡くなった、編集者の若い友人が出てきた。
光がたっぷり入るベッドのまわりを、にこにこしながらふわふわと歩いていて、元気そうだった。
ピンクのTシャツから伸びた花模様のパジャマの足は、とても痩せていたけれど、おかっぱくらいの長さに切ったカールした茶色い髪が、ふわっと私の鼻をかすめ、シャンプーのいい匂いがした。
「ほんとはね、カツどんが食べたかったの。でも今日は、残さず食べたよ。地味なごはんを」と、あの懐かしい顔で笑った。
ちょっと流し目のようにしながら微笑む。
多分そこは病室で、彼女はあと数日で自分が亡くなるのを知っている。
私たちも知っている。
でも、ちっとも悲しくなくて、あたたかな光を部屋じゅうに放つ彼女のまわりで、私たちもふわふわと揺れていた。
最期を迎えようとしている人の、最後の光。
目覚めたとき私は、光を浴びながら目をつぶっていた。
体の中にも光が入り、ふくらんで、起きた。
朝ごはんを食べ、4月からはじまる神戸新聞の連載の文を書きはじめた。
もうじき5時。
もしかしたら、書けたかも。
締め切りはまだまだ先なので、寝かせておこう。
「ギャラリーVie」の展覧会も、残すところあと2日。
今日、また中野さんがいらっしゃる。
夜ごはんは、肉豆腐(牛こま、豚こま、しらたき、椎茸、もめん豆腐、水菜)、おから(ごぼう、油揚げ、コンニャク、人参)、納豆(卵、ねぎ)、大根の味噌汁の予定。 

●2021年2月26日(金)雨のち曇り

9時に起きた。
眠たくて、眠たくて、ちっとも起きられなかった。
きのうもたっぷり寝たのに。
私はくたびれているのかな。
雨が降っている。
静かな雨。
雲が薄いから、ぼんやりと明るい雨。
白州のみんなが集まった夜は、とっても楽しかった。
会わない間に、4年分だけ年をとった私たち。
それぞれが過ごしてきた時間を思いながら、食べたり、呑んだり、しゃべったり。
心おきない仲間たちとの会は、ささやかだけど、賜物のように幸せな時間だった。
加藤さんは泊まり、翌朝コーヒーを飲んで帰られた。
中野さんも同じ日の午後に帰った。
みんなの余韻を残しておきたくて、ずっとそのままにしていたのだけど、今日はようやくあちこち掃除機をかけた。
さて、きれいになったところで、『自炊。何にしようか』にサインをしよう。
夜ごはんは、焼き肉味の炒め物(牛こま、人参、キャベツ)、おからのポテサラ風(ゆで卵、ディル、マヨネーズ、クリームチーズ、ねり辛子、粒マスタード)、味噌汁(キャベツ)、ご飯。

●2021年2月23日(火)曇りのち晴れ

8時に起きた。
カーテンを開けると曇り空。
太陽は遠に昇り、雲の間から光がかすかに漏れている。
海に当たった先に、銀の原っぱがひとつ。
太陽の光の架け橋の幅が広がると、原っぱが増える。
見ている間にも刻々と変わる。
金の線、銀の線があちこちに伸びる。
金銀というよりも、白の中で白く光っている。
窓辺に立ってしばらく眺めていたら、私の頭の真上から光が降ってくるような感じになった。
中野さんも下の窓から見ているかな。
下に下り、「晴れた日よりも、暗いくらいの方が光るんですね」と言ったら、「そうですよ」と中野さん。
「ギャラリーVie」での展覧会も、折り返し地点を過ぎてしまった。
今日は、白州の仲間たちが展覧会を見にくるそうなので、うちにお誘いした。
中野さんはお昼ごはんを食べて出かけ、私はひとりで料理の仕込み。
佐渡島を一緒に旅した加藤さん、きんちゃん、なるみさんが集まる。
きんちゃんの娘みっちゃん(高校一年生)は、期末テストで来られない。
でも、みっちゃんの高校の先輩の、世奈さんという女の子が来るかもしれないとのこと。
台所でみんなの顔を思い浮かべながら、ときどき空や海を眺めながら、あれこれおいしいものを支度する。
こういうのがいちばん楽しいな。
献立は、生ワカメ(さっとゆでて、ワサビ醤油)、新ごぼうのサラダ(すりごま、練り辛子、粒マスタード、マヨネーズ、白味噌)、鳥肝の醤油煮(ゆで卵も加えてみた)、アルザス風大根のマリネ(レモン汁、ディル)、焼き帆立(島るり子さんの耐熱皿で、中野さんが焼いてくださる)、ひじき煮の白和え、ゆかりおにぎり、蕪の赤蕪漬けもどき。メインは辛い鶏鍋(つくね団子、手羽のスペアリブ、豆腐、ごぼう、豆苗、ニラ、コチュジャン、キムチ)の予定。

●2021年2月19日(金)曇りのち晴れ

6時半に起きた。
雲が厚く、陽の出は見えず。
でも、小鳥たちが盛んにさえずっていた。
きのうは管理人さんが、床のPタイルのはがれかけた4枚を、新しいのに取り替えてくださった。
きれいに剥がし、隙間にセメントを塗り込め、とても丁寧に。
オレンジと赤が加わった。
とても可愛らしい。
そして帰りがけに、「あ、そうや、高山さん。なにしょーかーいうの、買いましてん。うちの息子らがいろいろ見て、おいしいのを作ってくれますのん」と言われた。
はじめ、何のことなのか分からなかったのだけど、「サインをしてもろてもよろしいですか?」と言われ、ようやく分かった。
『自炊。何にしようか』だ。
『なにしょーかー』の本、嬉しいなあ。
Pタイルに重しをしておいたのをよけ、掃除をするところからはじめよう。
今、ピンポンが鳴って、『日めくりだより』の念校が届いた。
いよいよこれで最後だ。
コーヒーをいれていそしもう。
ゆっくりゆっくり読み込み、3時には終わった。
まだ明るいから、窓辺でお裁縫。
今やっているのは、靴下のダーニング。
雑巾もちくちく縫う。
だんだん暮れて、遠くの灯りがともりはじめた。
窓を開けると、キーンとした空気。
冬の山の匂いがする。
夜ごはんは、温かいものが食べたいな。
お出しをとって、ゆうべの牡蠣ご飯で雑炊にしよう。今日子ちゃんにいただいたほうれん草も入れて。

●2021年2月17日(水)雪のち晴れ

7時前に起きてカーテンを開けたら、小雪が散らついていた。
よく見ないと分からないくらいの、粉みたいな雪。
トイレに行って戻ってきたら、本格的に降っていた。
上から下から舞い踊る、薄く透けた雪。
『雪のひとひら』の英語読みは「SNOW FLAKE」というそうだけど、本当に、「フレーク」という音にぴったりな感じ。
雪は真っ白ではない。
空の方が白いので、灰色がかって見える。
あとからあとから降ってくる。
ずっと見ていると、遠くの方の雪は灰色の粉が舞っているよう。
小鳥の大群が舞っているよう。
ときおり、風に煽られて窓に貼りつくものもある。
そういうひとひらは、一瞬だけ結晶を見せ、すっと溶けてしまう。
7時前の天気予報、今朝は私の好きな天気予報士、萬木(ゆるぎ)敏一さん。
標準語なのだけど、関西弁のイントネーションが混ざった話し方で、聞く人の身になった予報を丁寧に伝えてくれる。
うそのない声だと感じる。
「今日は昼間になっても、4度から5度、上がっても6度くらいにしかなりません。風が強いので体感温度はさらに低く、冬のいちばん寒い日の服装でお出かけください」と言っていた。
今日は午後から歯医者さんを予約している。
行けるだろうか。
ひとしきり降った雪がやんで、晴れ間が出てきた。
朝ごはんのときにはもうどこもかしこも晴れ。
海には、光の帯が伸びている。
よかった。
歯医者さんをキャンセルしなくてすんだ。
朝から、「天然生活」の取材ページについての資料を作って、鈴木さんと宮下さんのお送りした。
写真を撮ったり、テキストをまとめたり。
気づけばすっかり晴れ渡っている。
海のあちこちに、白うさぎが飛んでいる。
よほど風が強いのだ。
窓を開けると、きーんとした空気。
寒いけれど気持ちいい。
さ、そろそろ出掛けましょ。
なたね油が届いたそうなので、「MORIS」にも寄る予定。
歯医者さんが終わって、遠まわりをしてしばし散歩。
「MORIS」では今日子ちゃんが焼き菓子をいろいろ焼いていて、とてもいい匂いがしていた。
ヒロミさんも帰ってらした。
クツキーのはしっこと、アール・グレイの香りのお茶と。
弾むおしゃべりと。
あー、楽しかった。
帰りのタクシーがなかなか来ず、みんな「寒いですねえ」と声を掛け合いながら待っていた。
萬木さんのおっしゃる通り、暖かめの格好をしてきてよかった。
夜ごはんは、大急ぎでクリームシチュー(ささ身、しめじ、長ねぎ、パセリをたっぷり刻んで煮込んだ。ポルトガルのお米の形のミニパスタのつもりで、冷やご飯をぱらぱらと加えた)を作って食べた。

●2021年2月15日(月)雨のち曇り、のち晴れ

雨の音を聞きながら寝ていた。
7時にラジオをつけて、ニュースを聞き、クラシックの番組を聞き終わり、そのあとゆらゆらと眠った。
胃袋の上に手のひらを重ねてのせ、寝ていた。
ゆうべ、夜ごはんのあとにお菓子(ポテチや柿の種)を食べたから、なんとなくお腹が苦しかったし、私はくたびれているのだ。
目が覚めてからは、『帰ってきた 日々ごはん8』をベッドの中でゆっくり読んで、12時に起きた。
まだ雨が降っている。
こんな日は、休息の日。
メールを送ったり、日記を書いたり。
ゆっくり。ゆっくり。
その間に、窓の外はいろいろに移り変わっていった。
3時半ごろ、ザーーーーーと大きな音がして雨が降った。
2階から見ようと思って階段を上ったら、もうやんでいた。
今はカラスが盛んに鳴いている。
何ともすがすがしい空。
どこかで虹が出ていそうな空。
と思って見たら、東の空の雲の間に小さな虹。
チ、チ、チ、チと、とぎれとぎれに鳴く小鳥が、木に遊びにきている。
なんだか今日は、空のあちこちで曇りと晴れと雨とがいちどにあるようなお天気だった。
夜ごはんは、カレーライス(いつだったか冷凍しておいたものに、ブロッコリーを加えた)、らっきょう、トマトサラダ(玉ねぎドレッシング)。

●2021年2月13日(土)晴れ

ぐっすり眠って、夢をいくつもみて、7時過ぎに起きた。
カーテンを開けると、すっかり太陽が昇っている。
太陽の下の海は、幻みたいに光っている。
ラジオからはピーター・バラカン。
部屋中が黄色くなってきた。
えいっと起きる。
なんとなく、頭がぼんやりしたまま朝ごはんを食べ、たっぷり洗濯。
今朝は海の水が膨らんでいる。
きのうが新月だったことと、関係があるんだろうか。
『帰ってきた 日々ごはん9』の校正。
しばらく間が空いていたから、確認のためにもういちど最初から読み込みながらやった。
4月まで終わった。
今は、5時少し前。
絵本を投函しに、ポストまで散歩した。
海を眺めながらゆっくり下って、遠まわり。
今日の海は、やっぱり水かさが多いような気がした。
帰り道、坂のとちゅうで、燃えるような茜色の花の蕾を拾った。
カラカラに乾いた蕾。
たぶん、クチナシの実だと思う。
手のひらをそっと開いて、見るたびにハッと驚く色。
昇ったばかりの太陽みたいな色。
帰ってから、母の祭壇に供えた。
夜ごはんは、鶏むね肉とじゃがいもの塩炒め、サラダ(レタス、パセリ、ロースハム)。

●2021年2月12日(金)曇り

朝ごはんを食べ、中野さんをお見送りがてらクリーニング屋さん、郵便局、「コープさん」へ。
歯医者さんも予約してきた。
「コープさん」では兵庫産のピチピチの小鯵をみつけ、南蛮漬けが食べたくなって買った。
帰りの坂道は、コートを脱いでも暑い、暑い。
もう、春みたいな陽気。
この一週間は楽しいことがいっぱいで、めまぐるしく、ちっとも日記が書けなかった。
日曜日には、「ギャラリーVie」でばったり会った加藤休ミちゃんをうちにお誘いした。
中野さんを展覧会場に残し、ふたりで先に帰ってきた。
私は、六甲のスーパーで買った缶チューハイの小さいのを呑んだだけで、もうすっかりいい気分になってしまった。
窓辺のテーブルで、台所で、よくおしゃべりしたなあ。
休ミちゃんに手伝ってもらいながら、カレーを作ったのも楽しかった。
よく炒めた玉ねぎと、いろんなスパイスが混ざり合った焦げ茶色のところに、トマトペーストの赤いのをちゅるっと絞り出し、ふたりで中をのぞきこんだ。
そのときお鍋の中の様子が、休ミちゃんのクレヨン画に見えた。
水曜日には、小野さんと洋子さんがいらっしゃった。
その日は中野さんも家にいて、私は昼間からのんびり料理の仕込みをしていた。
夕暮れがはじまったころ、ちょうどふたりがやってきて、窓辺のテーブルでお土産のワインをいただきながら、ごちそうをいろいろ作って食べた。
話したいこと、聞きたいことがたくさんあって。
なんだか、4人の間を流れる川に、身をまかせているような楽しさだった。
というか、川に浮かべた小舟に4人が乗り込み、大きな景色を眺めながら、おいしいものを食べたり呑んだりしながら、どこまでも流されていくような。
なかでもいちばんのハイライトは、中野さんの新作絵本『ゆめ』を小野さんが胸に抱え、ゆっくりとページをめくりながら感想(評論のようだった)を話してくださった時間。
そのひとことひとことを記憶にとどめておきたくて、でも、その場で消えていってしまいそうで。 
私は、小学生くらいの、ひとりの女の子になって聞いていたと思う。
そうだ。
「天然生活」で紹介される、『日めくりだより』の本の取材も受けた。
宮下さんがインタビューをしてくださったので、終わってから一緒に坂を下り、「ギャラリーVie」に行った。
そのあと中野さんと3人で焼き肉屋さんへ。
コロナだからとても空いていて、お酒のラストオーダーも7時まで。
8時前にはお店を出て、帰ってきた。
そんなお祭りみたいな1週間の間に、中野さんとの新作絵本、『みどりのあらし』も届いたのだった。
届いた日の翌朝、私は本を抱えて2階に上り、陽光がさんさんと降り注ぐベッドの上で声に出して読んだ。
自分が書いたことも忘れて。
絵をじっくり眺め、紙をさすりながら。
この絵本は、昆虫が大好きな小学生の男の子が主人公。
ユウトク君に描いてもらった絵もある。
カバーの題字も、中に挟まっている大切な場面の字もユウトク君だ。
だから、3人の力が集まってできた絵本。
今日は、『みどりのあらし』を姉や友人たちに送る荷物を作ったり、手紙を書いたり。
たまっていたメールの返事を送って、夜ごはんの支度をしただけで、もう夕方だ。
水平線にオレンジ色の帯が伸び、水色に溶けている。
2階の窓を開けた。
もう、今日が終わってしまう。
夜ごはんは、小鯵の南蛮漬け(人参、玉ねぎ、揚げ南瓜)、南瓜のポクポク煮、しろ菜の鍋蒸し炒め(なたね油、塩、かつお節)、味噌汁(切り干し大根)、白菜漬け、ご飯。

●2021年2月6日(土)快晴

ぐっすり眠って、8時半に起きた。
ものすごくいいお天気。
中野さんは今日から展覧会。
初日はたいてい雨か曇りで、こんなに晴れたのははじめてだそう。
早お昼(帆立と椎茸のトマトソース・スパゲティ)を食べ、11時半くらいに出掛けられた。
あんまりよく晴れているので、私も坂のところまでお見送り。
空も海も真っ青で、きらきらしていた。
ゆうべは、ワインを呑みながら中野さんといろいろ話した。
この間『帰ってきた 日々ごはん9』の粗校正をしていて、母のことを思い出し、その先ができなくなった話をした。
私「亡くなる間際のことは、毎日くらいに思い出す。息を引き取る前の顔とかね。そういうのは、いくら思い出しても平気なのに、どうして元気だったころの母を思うと、悲しくなるんだろう」
そしたら、じっと聞いていた中野さんが言った。
中「それは、なおみさんが生きているからだと思います」
私「そうか。死んだ人は変わらないから、悲しいんだ」
中「いいえ。死んだ人も、死んだときのままではなくて、変わっていくんだと思います。なおみさんが生きているから」
それを聞いて、私はとても嬉しかった。
お母さんの思い出は、これからも私の中で変化していく。
生きている人が変わっていくということは、この世にいない人も、生きている人の中で変わっていく。
つまり、お母さんは生き続けている。
そうか。
人が生きていること、死ぬということ。
その境目は、私が思っているほどくっきりと分かれているものではないのかもしれない。

私が泣いた『帰ってきた 日々ごはん9』の2018年1月7日の日記を、引用してみようと思います。
・・・・・
1月7日(日)晴れ
今朝は8時に起きた。
夜中に何度か目が覚めたけれど、あとはぐっすり眠れた。
夢もいくつかみた。
神戸に帰ってきたのは4日の夕方、ようやく自分がどこにいるのか分かってきたみたい。
帰ってからはずっと、『たべもの九十九』の校正にいそしんでいた。
それが楽しくてたまらなかった。
きのうも朝から夢中でやって、午後にはひと通り終わり、美容院と図書館に行ってきた。
冷蔵庫に野菜が何もなかったので。
坂を下り、いつもの神社でお参りもした。
ああ、やっと帰ってこれたなあと思いながら。
帰ってすぐのころには、台所で洗いものをしていると、実家の洗いものカゴの感じがふーっと蘇ってきて、重なったりもしていた。
あの感じは、いったい何だろう。
実家での日々が、それなりに濃かったのかもしれない。
帰る日には、シンクを掃除した。
いくら掃除をしても、それほどにはピカピカにならなくて、母がそこで過ごしてきた年月を思った。
ひとりの人が生き続けていくことの、垢のようなものも感じた。
私が昼寝をして、台所に下りてきたら、ひじきと切り干し大根の煮物の残りにおからを混ぜ、お焼きのようなものを作っていた母。
楕円形にまとめたのに粉をまぶし、溶き卵をからませて、フライパンで焼こうとしていた。 
手をべたべたにして。
母は強火で焼いていて、中まで火が通っていないのに、裏返した。 「ふたをして弱火で焼かないと、中まで火が入らないよ」と私が言うと、「やーだ、そう? ひじきもおからも火が通ってるだから、冷たくてもいいのかと思ったさや」と、力なく笑った。
そういうときの母の表情や、体の傾け方、手に絡まってしたたり落ちる卵のどろどろ。
私の話を聞くときに、口もとを凝視する(耳が遠いから)まっすぐな目も、よく蘇ってきていた。
あれ 、今これを書いていたら涙が出てきた。
いやだなあ。
さーて、そろそろ『たべもの九十九』の続きをやろう。
夜ごはんは、ひさしぶりにご飯を炊いて、ひとり鍋(鶏肉、豆腐、白菜、えのき茸、ねぎ)の予定。
西京味噌を買ってきたから、白味噌仕立てにしよう。
・・・・

そろそろ4時。
中野さんは6時過ぎくらいまでいて、帰ってくるとのこと。
展覧会の初日、お客さんはたくさん見にきているかな。
私はいそいそ、夜ごはんの支度。
今、だしをとっているところ。
大根を煮ようと思って。
中野さんは8時に帰ってらした。
缶チューハイの小さいので、ささやかに乾杯。
夜ごはんは、大根の薄味煮(干し椎茸、油揚げ、だしをとったあとの昆布を細く切ったもの。片栗粉でとろみをつけ、ゆでた小松菜添え)、塩鯖(大根おろし)、焼き肉(おとついの残りのお肉を焼いた)、きんぴらごぼう(いつぞやの)、大根の皮の即席漬け(柚子こしょう)、味噌汁(豆腐、ねぎ)、ご飯。
明日は、中野さんの家族が展覧会にいらっしゃるので、私も見にいく。
ユウトク君やソウリン君に、また会える。

●2021年2月4日(木)曇ったり、晴れたり

6時に起きた。
朝焼け。
カーテンを開けたとき、空の真上にちょうど月があった。
黄色に光る半月。
ラジオでは、ミサ曲。
「古楽の楽しみ」が終わり、天気予報を聞いても、ニュースを聞いても、何も頭に入ってこない。
どうしてだろう。
今日は、不思議なお天気。
薄明かりが差したかと思うと、ぱーっと晴れる。
そしてまたすぐに曇る。
雲がよく流れているのだ。
トネリコの実を食べに集まるヒヨドリたち。
また、別の木の実が熟したのだな。
ゆうべ練っておいたパン生地は、ビニール袋の中でパンパンに発酵していた。
とてもいい具合。
あちこち掃除をしたり、ふと思いついて打ち合わせの支度をしたり。
パンはとてもうまく焼けた。
さ、お昼を食べたら、打ち合わせだ。鈴木さんがいらっしゃる。
2時間ほどで終わり、お見送りがてら、最近の散歩コースを案内した。
鈴木さんがみつけてくれたおかげで、メジロとジョウビタキを見ることができた。
それから今日は、ずっと待っていたメールが届いた。
なんとなく春の兆し。
きのうが立春だったし。
土曜日から元町の「ギャラリーVie」で、『ゆめ』の原画展がはじまるので、今日は中野さんは飾りつけ。
終わったら、うちにいらっしゃる。
中野さんはうちから通うため、1週間の共同生活がはじまる。
とても楽しみ。
夜ごはんは、焼き肉(牛の赤身、玉ねぎ)、ほうれん草のおひたし(ごま油、薄口醤油)、白菜の塩もみ(炒りごま、じゃこ、ポン酢醤油)、味噌汁(絹さや)、キムチ、ご飯。

●2021年2月2日(火)曇りのち晴れ

ゆうべは8時には寝た。
なんとなく目と頭(脳みそ)がくたびれているような気がして。
ぴちゃぴちゃという雨の音を聞きながら寝ていたのだけど、そのうち風が強くなってきた。
ガタガタ揺れる窓。
ゆうらゆうらと眠りの波に揺れながら、まどろんでいた。
今朝は、空じゅうが雲に覆われ、陽の出は見られなかったけれど、バッハを聞きながらベッドの上で体操した。
ぐっすり眠ったから、私は元気。
それに、春みたいに暖かい。
朝いちばんでパソコンまわりを片づけ、さっぱりさせた。
さあ、『帰ってきた 日々ごはん9』に向かおう。
3時半。
ぐっと集中し、3月までできた。
体を動かしたくなり「コープさん」へ。
行きは神社の中を通って石段を下り、さらにぐるっとまわって遠まわりした。
歩くのが気持ちよくて。
節分なので、鰯を買ってきた。
ピチピチの新鮮なのが、とても安かった。
帰りは暑くて、カーディガンを脱いだほど。
夜ごはんは、鰯のムニエル(フライパンで焼いたのを、にんにく醤油にからめた)舞茸のバター炒め添え、クリームシチュー(節分なので、ゆでた黒豆を解凍し、ゆうべのシチューの残りに加えた)、ご飯。

●2021年2月1日(月)曇り

6時半に起きて、カーテンを開けた。
朝焼けがとてもきれい。
ラジオではミサ曲がかかっていて、母が入院していたころのことを思い出した。
私のパソコンに入っていた曲を、母に聞かせていたときのこと。
仰向けになって寝ていた母は、立てた膝をふらふらと動かし、音楽に合わせて踊っているみたいに見えた。
窓からいい風が入ってきていた。
何日も眠り続け、目を覚ましたばかりのころだ。
脳をやられて言葉が出なくなっていた母は、赤ん坊みたいにあどけなく、心地よさそうにしていた。
私はずっと見ていたっけ。
今朝の陽の出は、雲と雲の間から。
雲の瞼から、紅い目玉がのぞいているみたいだった。
今朝もまた、磨りガラスがみかん色に染まった。
壁の母の絵に当たり、息を引き取る直前の表情も思い出した。
えいっと起きる。
ちょっと肌寒いな。
今日から2月。
佐川さんからのメールで知ったのだけど、今年は明日が節分なのだそう。
もう、春も間近だ。
鼻がぐずぐず。
そういえば今日はスギ花粉が舞うと、朝ラジオで言っていた。
午後からコーヒーをいれ、いよいよ『帰ってきた 日々ごはん9』の粗校正に向かう。
今度の巻は2018年のお正月からはじまるのだけど、それはまだ、母が元気なころで、校正をしながらいちいち思い出してしまう。
記憶がまだ生々しい。
この1年後の3月に病気がみつかり、入院生活がはじまった。
1月7日の日記で、ついに涙が吹き出し、何もできなくなってしまう。
それは、私が実家に帰ったときに見た母のある場面を、神戸で思い出している日記。
ああ、だからか。
それでなかなか、『帰ってきた 日々ごはん9』に向かえなかったのか。
生きていた母を思うとき、どうしてこんなに悲しみがこみ上げてくるんだろう。
亡くなる直前の母のことは、穏やかな気持ちで思い出せるのに。
どっぷりとした曇り空。
窓の外が白っぽい。
こういうときはお裁縫。
窓辺に腰掛け、枕カバーをもう1枚縫った。
夜ごはんは、クリームシチュー(豚肉、大根、玉ねぎ、白菜、人参、じゃがいも、蕪の葉、お麩)。
寒いから、野菜たっぷりの温かいものが食べたかった。

●2021年1月29日(金)晴れ

陽の出前に起きた。
カーテンをいっぱいに開ける。
このところ、ずっとそう。
そうすると夜明け空が移り変わっていくのが見える。
ゆうべはなんだかとてもくたびれて、8時にはベッドに入った。
『雪のひとひら』を読んでいるうちに、たまらなく眠たくなり、布団の国にさらわれるように眠った。
風がとても強く、窓をガタガタ揺らしていたのも、子守唄みたいだった。
今朝の陽の出は雲の上からだから、控えめの光だったけれど、窓の下のすりガラスがすみずみまでみかん色に染まった。
天井に吊るしてある鳥とクリスタルの玉に当たり、絵に当たり、私の顔にも当たるころ、えいっと起きた。
まだ7時前。
下の部屋もみかん色。
朝ごはんを食べ、毎朝のお楽しみ「高山なおみハッシュタグ」のインスタグラムを見ていたら、『はなべろ読書記』の感想を書いてくださっている投稿をみつけた。
読んですぐに私はプッ!と吹き出した。
とてもうれしいコメントだったので、ご本人の承諾を得、引用させていただきます。

「この方は料理家ですが、私にとってはもはやほとんどロッケンローラーです。
見た目や話し方はとても穏やかですが、生き方は内田裕也の次くらいにロックな方です(笑)。
食べ物に分け隔てがないところもロッカーたるゆえんです。
マーガリンを塗ったパンもマックのポテトも皮から手作りした餃子も、それを食べている情景を丸ごと慈しみながら食べている。
トランス脂肪酸を気にしているようじゃロッカーとは言えません。
『どんなものでも匂いを嗅いで口に入れてみる。
それは言われてみれば私が子どものころからつちかってきた、世界を確かめるやり方です。(高山なおみ)』
情報の洪水の中にいると時折何を信じていいのか分からなくなることがありますが、そんな時は自分の「鼻」と「べろ」を信じろ、ってことですね。
ロッケンロール!」

書いてくださった方、ありがとうございました。
さ、『日めくりだより』の校正の見直しをしよう。
心を澄まして集中し、3時過ぎにはすべて終わった。
もう思い残すことは何もない。
荷物を作り、急いで身支度し、コンビニへ。
坂を下りるとき、海が青く光っていた。
夜ごはんは、カキと青菜のペンネ(カキに小麦粉をまぶし、にんにくのみじん切りを炒めた多めのなたね油で焼きつけた。菜の花、かぶの葉を加えて炒め、アンチョビソースをちょっと。カキを戻し入れ、お酒をふりかけ、ペンネのゆで汁で乳化させた)。
兵庫産の大粒カキ、最高!

●2021年1月27日(水)曇りのち晴れ

ゆうべは強い風が吹いていて、音を聞きながら寝た。
とてもよく眠れたみたい。
夢もみた。
今朝は雲が厚く、陽の出は見られなかったけれど、カーテンをいっぱいに開け、寝そべったまま空を見ていた。
白がぶ厚い。
そのうち白と水色の層になってきた。
クリーム色が加わり、白の薄くなったところから光が透けている。
あそこに太陽があるのだ。
晴れていなくても、早朝の空はみずみずしい。
お風呂のお湯をためにいって戻り、またベッドへ。
ぼんやり空を眺めながら、きのういただいた新しい仕事について考えていた。
あ、まずい! お湯がいっぱいになってしまう。
ぎりぎりセーフだった。
ゆうべ練っておいたパン生地は、室温にひと晩置いたら、ビニール袋がパンパンに膨らんでいる。
これまででいちばんうまくいった。
12時からは、『日めくりだより』の装幀のことで、川原さん、鈴木さんと「ZOOM」ミーティング。
1時間ほどやって、続きはまた明日。
川原さんは『日めくりだより』の内面の世界を、本という手で触れるものに表すために、いろいろなことを試してくださっている。
本の大きさ、手で持った感じ、開き加減、紙の肌触り、紙の色味……。
私は、本と同じ形のゲラを開きながら、写真や挿絵を見ながら、自分の文を読み返し校正を重ねているのだけれど、なんだかこの本は、絵本や詩画集(写真が絵)みたいだなあと感じる。
小さな音楽を聞いているみたいな文。
すでに私の書いたものではないような感じがするところも、絵本に似ている。
『日めくりだより』は「天然生活の本」として、扶桑社から3月に刊行される予定です。
東京時代から長い間お世話になってきた、「天然生活」の八幡さんが出版してくださることもとても嬉しい。
どうかみなさん、楽しみにしていてください。
明日は、10時半から急きょ鈴木さんがうちに来てくださることになった。
ふたり(鈴木さんと私)対ひとり(川原さん)で、「ZOOM」打ち合わせをする予定。
遅いお昼ごはん(鶏胸肉、白菜の葉、椎茸入り。ソース味の中華焼きそば)を食べ、『日めくりだより』の校正の仕上げをした。
息が詰まってきたので、手紙を出しにポストまで散歩。
腕をまわしながら歩く。
夕暮れの海を見ながら坂を下り、山を仰ぎながら上って帰ってきた。
上着を羽織らなくても、セーターで充分暖かかった。
もう、春みたい。
帰りの坂道(去年の夏に新しくみつけた小径)を上っていたら、タチタチピュルルーと澄んだ鳥の声がした。
何の鳥だろう。
夜ごはんは、親子どんぶり(鶏胸肉、玉ねぎ、卵、紅しょうが、焼き海苔)、味噌汁(玉ねぎ、油揚げ・おとついの残り)。

●2021年1月26日(火)晴れのち曇り

7時少し前に起きた。
陽の出は7時10分。
山の上の雲からこじんまりした太陽が、ぽっかりと顔を出した。
宅急便の集荷を8時から12時までの間にお願いしたので、しゃきっと起きて動く。
よく晴れて、春のような陽射し。
とても暖かい。
きのうは、朝早くから「口笛文庫」の尾内さんが、古本を引き取りにきてくださった。
短い間だったけれど、壁に貼ってある中野さんのライブペインティングの絵を見ながら、紅茶を飲みながら、おしゃべりした。
絵本『ゆめ』をお見せしたら、独自な感想をいっぱい言ってらした。
中野さんが聞いたら、喜ぶだろうな。
そして午後は、『日めくりだより』の表紙まわりのことで、メールのやりとりをずっとしていた。
鈴木さんと川原さんと私の空を、びゅんびゅんと行き交うメール。
電話もたくさんかかってきた。
たくさんといっても3本だけれど。
その合間に、『日めくりだより』の校正にむかい、原稿もひとつ書いた。
書きたいことが決まっていると、すーっと書ける。
気づけばもう夕方だ。
昼間は窓を開けていても大丈夫だったのに、陽が落ちたらひと息に寒くなってきた。
夜ごはんは、白菜と鶏肉のせん切り こしょう風味炒め(ウー・ウェンさんの本『料理の意味とその手立て』を見ながら作った。とてもおいしくできた)、切り干し大根煮(油揚げ、人参、だし昆布)、きんぴらごぼう、味噌汁(玉ねぎ、油揚げ・ゆうべの残り)、ご飯はなし。

●2021年1月23日(土)明るい雨

雨でも洗濯。
干しながら外を見る。
ヒヨドリたちが木に集まって遊んでる。雨でもへっちゃらなんだな……と思って見ていたら、実をついばんでいるのだった。
トネリコの黒い実。
もう、ほとんど残っていない。
さてと。
今日は何をしよう。
作文の宿題がひとつあるけれど、締め切りは1週間先。
かといって、『帰ってきた 日々ごはん9』の粗校正に向かうのも、まだ少し早い気がする。
けっきょく掃除をしたり、枕カバーをちくちく縫ったり。
枕カバーは、とても可愛らしいのができた。
古シーツの上下の生地が丈夫なままだったので(真ん中は薄くなってしまった)、そこを利用して袋状にしたのだけど、使い込まれた木綿はやわらかく、肌触りがとてもいい。
脇を青い刺繍糸で折りふせ縫いにしたら、表側に自然とステッチができた。
なんか、物を大切にする修道女の枕カバーみたいな仕上がり。
夜ごはんは、煮豚どんぶり(ころころに切った煮豚と大根の上に白菜の葉をかぶせ、セイロで温め、ご飯の上にのせた)、みそ汁(具なし)。
洗いものを終え、またパンを練った。
今夜は常温で発酵させてみる。

●2021年1月22日(金)雨 

霧で真っ白。
空も海も街も見えない。
あんまり白いので、朝起き抜けに本や雑誌を読んでいた。
暖房をつけて。
裏の山も霧に覆われている。
街の方から見たら、山ごと霧に包まれているんだろうな。
こんな日は、ゆっくりゆっくり動こう。
きのうの続きのレシートの整理と、『帰ってきた 日々ごはん』9巻の粗校正をしよう。
「ユーチューブ」で『おさるのジョージ』を見ながら、延々とレシート整理をしていた。
種類別にホッチキスで止め、ファイルにまとめる。
とても静かでほっとする。
去年の12月までが終わった。
けっきょく仕事は何もしなかった。
こんな静かな日は、何もしない方が豊かな気がして。
夜ごはんの支度にはまだ早いので、お裁縫。
枕カバーをちくちく縫っている。
夜ごはんは、中華風の焼きそば(煮豚、長ねぎ、スナップエンドウ、生姜、煮豚のタレ、目玉焼き)、もやしスープ。
焼きそばがとてもおいしかった。
今日子ちゃんにいただいた、細くて茶色い「いかりスーパー」の蒸し中華麺。
この麺が香ばしく、くせになる味。

●2021年1月20日(水)曇りのち晴れ

8時に起きた。
わざと寝坊した。
ぽっかりとした暖かな日。
ゆうべ粉を練って冷蔵庫で発酵させていたパン生地が、いまいち膨らみが悪い。
冷たくなっているし。
図書館で借りた本の通りに、野菜室に入れていたのだけど、7度以下だったのかもしれない。
それで、その本に書いてあるように、ビニール袋に入れたまま40度のお湯に5分ほど浸して温めてみた。
触ると、反対側がまだ冷たい。
お湯を替え、裏返してもういちど浸してみる。
生地に温かみとやわらかさが戻ってきた。
やった!
袋から出して、もういちど生地を丸め直してもどし、袋の口をしばって常温に置いておけば、またパンパンに膨らんでくるのだそう。
陽当りのいい2階のベッドの上に置いておいたら、本当に膨らんできた。
イースト菌は生き続けているんだ。
もういちど本を確かめてみると、冬は冷蔵庫には入れず、朝まで部屋に放置しておけばいいらしい。
というわけで、さっきベンチタイムを終え、6個に分けたのをコロンと丸めてまたベッドの上で二次発酵中。
写真の通りにタッパーを逆さにし(ふたの部分に生地をのせ、上にかぶせる)、やってみている。
いい調子。
パン生地は乾燥さえしなければ、常温でも必ず発酵するみたい。
頼もしいなあ。
小学生のころ、「かがく」という雑誌の付録についてきたお饅頭の生地を練り、押し入れで発酵させた。
あのころには発酵なんて言葉も知らないから、「膨らむ」のをじっと待った。
でも、待っても待ってもちっとも膨らまず、堅い生地を蒸し器で蒸して食べたんだった。
それでもなんか、おいしかった。
薄甘い味に、イーストがほんのり香っていて。
みっちゃんは残していたけど、私はぜんぶ食べた。
自分の手で作ったものが食べられることに、胸が高鳴り、それだけでおいしかった。
きのうの朝は、中野さんが帰る日で、陽の出と雪が重なった。
オレンジ、朱色、ピンクなどいろいろに移り変わる光を受け、ひらひらふらふらと降ってきては、上ったり、下りたりしていた。
花びらか、羽毛みたいに透ける雪。
ひとつひとつの結晶が見えそうだった。
階下で中野さんがコーヒー豆をひいている音と、窓を開ける音がした。
中野さんも見ているなと思いながら、布団をかぶって私も見ていた。
朝ごはんを食べ、帰宅する中野さんの車に乗せてもらって坂を下り、郵便局へ行った。
『帰ってきた 日々ごはん8』を、お世話になった友人たちに12冊送った。
そして「MORIS」へ。
表紙や扉の絵を描いていただいたお礼を、今日子ちゃんにお伝えしに。
開店前だったので、雑巾がけを手伝ったり、おしゃべりしたり。
いちごのショートケーキをごちそうになったり、『自炊。何にしようか』にサインしたり。
1時過ぎに帰り着いたら、中野さんから絵が届いていた。
帰ってからすぐに描かれたのだな。
工作とライブペイントと雪と陽の出。
この5日間にあったことが、混ざり合ったような絵だった。
そのあとで私は猛然と料理。
豚肩ロース肉のブロックで煮豚を作り(とちゅうで大根を加えたので、角煮のようになった)、ワンタン(合いびき肉でやってみた。ねぎもたっぷり、オイスターソースの隠し味)を作り、大根を皮ごと半月切りにしてざるに並べて干し(丸ごと1本買ったので)、パンを練ったのだった。
今日はのんびり。
時間がゴムのようにのびて、なかなか夕方にならない。
誰かと一緒にいる時間もいいけれど、ひとりもまたとてもいい。
けっきょくパンは、パン屋さんで買ったみたいにふわふわで、とってもおいしいのが焼けた。
夜ごはんは、ワンタン・チャーシューメン(煮豚、ワンタン、煮卵、コーン、もやし、水菜)。

●2021年1月17日(日)晴れのち曇り

金曜日から中野さんがいらしている。
さっき、お昼ごはんのパスタがとってもうまくできた。
豚のひき肉が残っていたので、そこにソーセージスパイス、クミンシード、オレガノ、バジル、ちぎったローリエ、カイエンヌペッパーをもみ込んで、たっぷりのオリーブオイルでにんにくと炒めた。
さらにしめじを加え軽く痛め、アンチョビソースもちょっと。
パスタがゆで上がるころにバターを落とし、ゆで汁を加えて乳化させ……パスタを和え、器に盛って、紫玉ねぎのスライスを添えた。
食べるときに紫玉ねぎを混ぜ、チーズを好きなだけおろし、すだちを絞って食べた。
なんとなく、地中海の田舎風というか、レバノン風というか。
民族っぽい味がした。
あ、もうじき2時だ。
壁には大きな紙が2枚貼ってある。
「まもなく開演です」と、中野さん。
今日は、これからうちでライブ・ペインティングがはじまる。
東京で行う予定だった同じ時間に。
きのうはきのうで工作。
針金を曲げて和紙を貼って、ある物をこしらえた。
私も教わりながら、ひとつ作った。
東京に行っていたら、「のぞき箱」作りのワークショップの日だったので。
さ、もうはじまる!
夜ごはんは、麻婆豆腐(牛コマ切れ肉、豚ひき肉、白菜)、大根の塩もみ(柚子絞り)、キムチ、ご飯、ビール。

●2021年1月14日(木)晴れ

6時半に起きてカーテンを開けると、海も街も空も、白い靄におおわれている。
太陽は雲に隠れている。
やわらかい明かり。
今朝は陽の出が見られないのかなと、ぼうっと見ていた。
すると、ぽっかりと顔を出した。
障子越しみたいな太陽。
でも輪郭はぼやけていない。
まるで昇ったばかりの満月みたい。
みかん味のグミみたい。
ずっと見ていたら、そのうち空の丸い穴から、光が漏れてくるように見えてきた。
今朝はきのうより暖かいけれど、暖房を入れた。
『日めくりだより』のゲラ(本の形になっている)をベッドに持ち込んで、起き抜けの頭で読んだ。
気づいたところに赤を入れる。
このくらいの頭の方が、冴えるべきところが冴える気がする。
さ、朝ごはんを食べたら、続きの校正に向かおう。
それにしても、今日はとても暖かい。
もやっているのも、なんか、春霞みたい。
3時過ぎに仕上がり、宅配便にのせるためコンビニへ。
坂を下りているとき、どこからか甘い花の香りがした。
早春と間違えてしまいそう。
クリーニング屋さん、パン屋さん、「コープさん」で軽く買い物し、ひさしぶりに坂を上って帰ってきた。
暑くてコートを脱いだ。
しっとりと汗をかいて、帰り着く。
ああ、いい気持ち。
まだ、日暮れまでには時間があるので、窓辺でお裁縫。
テーブルクロスの穴に刺繍した。
中野さんの展覧会とイベントに合わせ、私も仕事を入れて、15日(金)から上京する予定だったのだけど、やめにした。
そのおかげで、たっぷりとした時間が生まれた。
『日めくりだより』も、入校前にみっちりと向かい合えた。
これは、ちゃんとやっておかなければならないことだった。
夜ごはんは、寄せ集めグラタン(ゆうべのポトフの残りに、しめじ、下仁田ねぎ、麩を加え、生クリーム。バターと小麦粉でとろみづけ)、白菜の塩もみサラダ(浸し黒豆、ごま黒酢ドレッシング)。
明日、中野さんがいらっしゃることになった。

●2021年1月12日(火)雪のち曇り、のち晴れ

7時に起きた。
いつもより暗かったので。
カーテンを開けたら、雪。
ヒマラヤ杉にも道路にも積もっている。
あんまり寒いので、暖房をつけた。
クーラーはいつもつけているけれど、暖房にしたのははじめてのこと。
灰色の空から、白いふわふわしたのがあとからあとから降ってくる。
それをベッドに寝そべったまま見ていた。
今日は、ずっとこうしていたいな。
ハーブティーをいれて、戻ってきた。
前に、長いコードを買っておいたので、繋げて、引っ張って、ベッドにパソコンを持ち込んでみた。
インターネットもできる。
メールを書いて送って……そのうち明るくなってきた。
もうやんでしまいそう。
さ、今日は「気ぬけごはん」の締め切りなのだから、続きを書いてしまおう。
いつの間にやら雪はやみ、杉の木のも道路のも、お昼にはもう溶けてしまった。
3時過ぎ、書けたみたい。
晴れ間が出てきたので、山の入り口まで散歩した。
外はわりかし暖かい。
けど、空気が清冽。
流れる水の音が、いつもより大きい気がする。
雪解け水だろうか。
そんなことはないか。
体を動かすのが気持ちいい。
ちょっと、「コープさん」まで行ってこようか。
けっきょく、買いたいものがなかったので、もうひとつの山の入り口に向かって歩き、途中で急坂を下り、平地を少しだけ歩き、また同じ坂を上って帰ってきた。
遠くの山々が、うっすらと雪化粧していた。
今年はじめてかも。
夜ごはんは、カレーうどん(大根、人参、玉ねぎ、豚バラ薄切り肉)、赤大根の甘酢漬け。

●2021年1月7日(木)曇り一時雪、晴れのち曇り

6時に起きた。
いつもの朝の時間が戻ってきた。
小雪が舞っている。
雲が厚く、陽の出は見られなかったけれど、きのう行ったのはどのへんなんだろうと、窓を見ていた。
カーブした白い橋が大きく右手に見えていたから、そのすぐ左が六甲ライナーの線路だろう。
そうか。
夜になるといつも、ディズニーランドのお城みたいな夜景になる辺りだ。
起き抜けに絵を描いた。
きのう、花森さんの表紙の原画を間近で見て、描いてみたくなった。
クレヨンを重ね、ヒロミさんにいただいたガラスのペンでひっかく。
うまくいかないなあ。
朝風呂から出てきたら、中野さんから絵が届いていた。
ゆうべ写真を撮ってお送りした、臙脂色とサーモンピンクの大輪の菊の花。
すごくいい。
にくらしいほどいい。
私もさっき、この花の絵を描いていたのだ。
朝ごはんのとき、灰色の雲が海に向かっていっせいに下りてきているのに、海面だけ金色。
その上に太陽があるのだと分かる。
ラジオではラベルの「ボレロ」。
どんどん盛り上がってきた。
粉雪もどんどん強くなる。
外は、暗くなったり明るくなったり。
寒い、寒い。
スパッツはいて、レッグウォーマーを重ねていても、スカートの下まで冷えてくる。
きのうの展覧会で感じたこと。
ずいぶん昔に私は、銀座かどこかのデパートでやった向田邦子さんの展覧会(というのかな?)に行ったことがある。
出版された本、ラジオやテレビの脚本、書きかけの原稿などを一通り見て、奥の部屋に入ると、向田さんが愛用していた鉢や豆皿、ワンピースやコートや靴が展示してあった。
服は、さっきまで着ていたみたいに膨らんでいた。
靴も履いていた足の形になっていた。
ガラスケースに入っているのに、なんだか匂いまでしてきそうでドキドキした。
なぜだろう、書きかけの原稿用紙の文字や赤字を見ても、そういう気配は感じられなかったのに。
ワンピースや靴には、向田さんがなまなましく生きていた。
生きていたことが物に刻まれ、私の目の前で今も生きていた。
きのうの展覧会場でも、同じようなことを感じた。
花森さんが綴った、「暮しの手帖」の創刊号に向けた文も読んだ。
何度も読んでいるはずなのに、はじめて読んだみたいだった。
物を作ることの意気込みのような、といより、それ以前。
この情けない世の中を、愉快に生きていく宣言のような文だった。
「暮しの手帖」は、紙でできた「生きていくこと」そのものなんだなと思った。
花森さんがその言葉を書いたのは、表紙の絵を描いたのは、戦後間もない遥か昔だったかもしれないけれど。
歴史も、時間も、生きている感じがした。
あのころも今も変わらない。
世間はぐらんぐらんと動いているようだけど、そう見えるだけなのかもしれない。
夜ごはんは、煮込みハンバーグライス(ハンバーグの残りのタネを4つに丸めて焼き、赤ワイン入りのソースで煮込んだ。れんこんのフライパン焼き、ご飯添え)。
夜、お風呂から出たら、絵本の編集者さんからメールが届いていた。
新しい絵本のテキスト、みっつとも喜んでくださったみたい!

●2021年1月6日(水)晴れ

いいお天気だったので、午後から外出。
六甲ライナー(モノレール)に乗って、埋め立て地の六甲アイランドにある「神戸ゆかりの美術館」に行ってきた。
「花森安治『暮しの手帖』の絵と神戸」という展覧会。
井伏鱒二や棟方志功など、昔の文人や画家たちが寄稿した掲載誌(ページを拡大して貼ってある)を端から読んでいった。
そこに添えられた花森さんのペン画は、拡大してあるせいで、線の震えも見えた。
日本画家の小倉遊亀さんのは台所についての文章で、掲載誌とは別に、手書きの間取り図が額に入って見られるようになっている。
その線が鮮明で、さっき描かれたばかりみたい。
花森さんの表紙の原画もじっと見た。
絵筆やペン、クレヨンをけずったあとなどが、ちっとも色あせずに目の前にある。
さっき描いたばかりみたい。
どんな画材で描いているかが、「画用紙、油性クレヨン、鉛筆、色鉛筆」「キャンバス地、グワッシュ」などとプレートに記してあるのもおもしろかった。
花森さんが愛用していた絵筆や鉛筆(陶器のビールジョッキに差してあった)、木箱に入ったちびたクレヨンが展示してあるガラスケースも、あちこちの角度から見た。
棟方志功の文章のページには、版画の挿絵があった。
その原画(版画に白や銀で彩色してあった)も並べてあるのだけれど、こんな立派な絵を小さなモノクロの印刷物にしてしまうなんて、花森さんたちはなんと贅沢な本作りをしていたんだろう。
会場にはお客さんがほとんどいなくて、1枚1枚ゆっくりと、ひとりじめしながら見ることができたのもとてもよかった。
閉館の1時間前に行ったので、時間が足りなかったな。
もういちど行こうと思う。
六個ライナーはご機嫌な乗り物だった。
行きはいちばん後ろ、帰りも先頭の席に乗ったので、六甲の山々がよく見渡せた。
遠くに見えるうちのアパートメントを「あれだ!」と確かめたり、海を見たり、三宮の方角を見たり、あっという間に着いてしまうので、あちこち首を動かしながら。
軽く買い物をして、5時過ぎに「MORIS」に寄ったら、ハッピーバースデイの歌を、今日子ちゃんがマスクをしたままオペラみたいに歌ってくれた。
歌に合わせ、ひろみさんがぐるぐるまわして手渡してくれたのは、大きなビンに入ったおみかんジャム。
ありがたく嬉しい気持ちと、もらってばかりで申しわけない気持ちでいっぱいとなる。
ヒロミさんからは、ガラスでできた素敵なペンもいただいてしまった。
そのあと、大晦日の話になった。
「除夜の鐘は聞こえましたか?」と私が聞いたら、「神戸は船が汽笛を鳴らすんです」とヒロミさん。
今年はいつもより大きな音で、あちこちの船から聞こえてきたらしい。
そして、教会の鐘も鳴り響いたそう。
いかにも神戸らしいニュー・イヤーのお祝いだ。
私は10時には寝てしまったから、まったく気づかなかった。
よほどぐっすり眠りこけていたんだ。
夜ごはんは、白みそ味の雑炊(豚バラ薄切り肉、大根、人参、菊菜、冷やご飯)。
「MORIS」からの帰り道、ヒロミさんにお雑煮の話を聞いたから、白みその味が食べたくなったんだな。

●2021年1月5日(火)曇り

朝から曇り空。
海も空も白く霞んで、今にも雪が降りそうな。
きのうは、テレビのディレクターさんと打ち合わせだった。
打ち合わせといっても、何かがすぐにはじまるわけではない。
だから、お茶を飲みながらおしゃべりしていただけ。
いろんな資料をお見せしながら、2時間ほど過ごし、お見送りがてら坂を下りた。
体を動かしたくなったので。
歩きながら木を見上げたり、広々とした海を見下ろしたりしながらぽつりぽつりとおしゃべりし、六甲道の鍼灸院を教えていただいたり、向かいの中華屋さんがおいしいという話を聞いたり。
図書館が閉まっていたので、下の階の私がよく行くスーパーを見てまわり、私はだし昆布とお麩を買い、彼女はヨーグルトを買った。
ただ、それだけのことなのだけど、何だかこれまで知らなかった彼女のいいところがたくさん見えたような、そんな打ち合わせだった。
もう、何年も前から仕事をご一緒している方なのに。
はじめて出会えたような。
そういうことってあるんだな。
胸の辺りがあたたかくなるような気持ちで、帰ってきた。
今日は、急いでする仕事が何もないので、朝からなんとなく絵本のテキストを書いていた。
つらつらとやっていたら、みっつできた。
生まれたまんまの言葉と音、流れ。
書いているときには子どもの目線になっているから、大人の私から見ると理不尽なような気がしたり。
だから、恥ずかしいのだけれど、勇気を出して新年のご挨拶がわりエイッとお送りした。
編集者さんには、「年が明けましたら、次の絵本のご相談をゆるやかに」とだけメールで伝えられていて、方向性とか内容についてとか何も聞いていない。
本当に次の絵本を作ってくださるのかさえ、確かではないのだけれど。
夜ごはんは、ハンバーグ、春雨サラダ(人参、マヨネーズ、フレンチマスタード、ねり辛子、ゆで卵)、ご飯はなし。 
今日子ちゃんの真似をして、大根おろしをたっぷり添え(厚さ5センチほどもあるハンバーグと同じ大きさにこんもりとまとめた)、ポン酢醤油であっさりと。
おいしかった!
3個分の肉ダネを作ったので、1個分だけ焼いて、残りは冷蔵庫へ。
近々、煮込みハンバーグにしようと思って、炒めた玉ねぎ(ハンバーグに入れた残り)に赤ワイン、トマトピューレ、ウスターソース、醤油、ハンバーグの焼き汁、水、コンソメスープの素を加え、ひと煮立ちさせておいた。
今夜は、中野さんの家もハンバーグなのだそう。

●2021年1月1日(金)晴れ

明けまして、おめでとうございます。
今朝は6時半に起きた。
カーテンをいっぱいに開けると、オレンジと青の朝焼け。
明けの明星が黄色く光っていた。
夜景って、遠くの方のはぶるぶると瞬いているんだな。
星といっしょだ。
新しい年の陽の出は、雲の上から。
太陽が顔を出す前、山脈みたいな雲の峰々がオレンジに光り、どんどん濃くなっていった。
つるんと出た太陽は思ったより小さく、でも強烈な光をため込んだ珠のよう。
枕もとの母の絵が最高に紅く染まったとき、「お母さん、明けましておめでとう」と声をかけた。
朝ごはんの前に、クレンザーで流しまわりを磨いた。
朝ごはんは、ヨーグルト(りんご、みかん)と紅茶だけ。
早めのお昼にお雑煮を食べようと思って。
ひとりのお正月は静かだな。
柱時計の振り子の音しかしない。
新年のごちそうは、赤かぶの甘酢漬け、紅鮭の石狩漬け、浸し黒豆、塩もみ大根の柚子絞り(すりごま)、伊達巻き、お雑煮(大根、白菜、柚子皮)、磯部巻き、京番茶。
祝い箸はないけれど、誕生日プレゼント(中野さんのお姉さんにいただいた)のお箸がある。
なんだか初々しく、清潔な感じのする食卓。
写真を撮り、空の方を向いて食べた。
年賀状をポストに取りに行ったら、待ちに待った荷物が。
ヨナス・メケスのリトアニアのDVD、『Reminiscences of a Journey Lithuania』。
フランスからアマゾン経由でようやく届いた。
ひたすら見ながら、靴下の繕い。
やっぱり大好きな映像。
字幕が英語かフランス語なのだけど、まったく大丈夫。
2度見た。
夜ごはんは、ケールのチーズ入りオムレツ(浸し黒豆添え)、パン。
『ハウルの動く城』を見ながら食べた。
食べ終わったら、また靴下の繕い。
私は去年の暮れから、「ダーニングきのこ」にすっかりはまっている。

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「ぶじ日記」に出張中です
  

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