2007年12月中

●2007年12月20日(木)晴れ

5時20分に起きた。
いつものように、あんまり眠れなかったけど、元気みたい。
みのもんたがテレビに出ていた。
こんなに朝早くから、えらいもんだなあ。
きっと、よっぽどテレビに出るのが好きな人なんだな。
では、中国に行ってきまーす。
■■■スイセイ留守ごはんX8・1日目■■■
焼きそばの麺があったので、焼きそばを作ろうとした。
冷蔵庫に刻んだキャベツを見つけた。
ここで焼きそばにはキャベツという頭と、お好み焼きという頭に別れた。
フライパンで炒め中の焼きそば麺の上に、溶いた小麦粉を混ぜたキャベツを乗っけた。
少し強引だったかも知れん。
・・・。
結果、焼きそばとお好み焼きの中間のような物体Xができた。
昨夜の残りのけんちん汁とご飯を合わせて、おじや。
いちご、生クリーム、バームクーヘン。

●2007年12月19日(水)曇り

寒い。
でも、がんばって起きる。
タンがはりつくような感じになってきた。
これは、風邪の最終地点かも。
今回のは、盛り上がりがないままに、地味な症状のまま終わりそう。
早めに気がついて薬を飲んだり、たっぷり寝たのがきっとよかったのだ。
でも、まだ油断はせずに病院の薬を飲んでいる。
朝ごはんは、「ルヴァン」のカンパーニュにゴーダチーズ(オレンジ色のけっこう熟成されたやつ)をのせて焼いた。
これはまるで、『ハイジ』の冬ごはん。
ものすごーくおいしかった。
朝ごはんで毎日パンを食べるようになってから、私は前よりもパンを好きになったと思う。
噛みしめるほどにおいしい、小麦の粉の味と香り。
今『ハイジ』は、クララも山小屋に来て、とても幸せな時間を過ごしている。
街にいたころは、ハイジの辛そうな様子を見るのが私も辛いので、あまり見なかった。
山に帰ってきてからは、ほとんど毎日見ている。
夕方7時から、変なチャンネルでやっているのです(5チャンネル)。
でも、もうきっと、そろそろ最終回だ。
見逃している回がたくさんあるから、いつか、最初から全部見てみたい。
ビデオ、あるだろうか… 。
午後からスイセイと街へ散歩。
明日から中国であちこち動き回るので、体ならしのつもりで出掛けた。
必要なものをいろいろ買う。
ガイドブック、ホカロン、温かい下着など。
歩いてるうちに体の芯までホカホカし、動きも軽くなった。
どうやら、風邪はどこかへ飛んでいったようだ。
しめしめ。
夜ごはんは、豚の焼き肉(自家製焼き肉のタレ、キャベツと胡瓜と青じその塩もみ添え)、ゆでブロッコリー、菜の花おひたし、しらす、味噌けんちん汁(昨夜の蒟蒻と大根で)、玄米。
今夜は早めに寝る予定。

●2007年12月18日(火)晴れ

鼻水はとまったし、気分もずいぶんよくなった。
でも、今日のインタビューはキャンセルさせてもらえて助かった。
頭はボーッとしているし、顔がむくんで覇気がない。
木曜日から中国なので、体を馴らしていかないとと思い、起きる。
風呂に入って髪も洗った。
出掛ける前にやらねばならないことを、ゆっくりやる。
油断は禁物なので、あとで病院に行ってこよう。
行ってきました。
やっぱり風邪だった。
中国へ持っていく分の薬ももらった。
これで安心だ。
買い物をいろいろして帰ってくる。
夜ごはんは、ふろふき大根&蒟蒻(柚子みそ)、しらすおろし、菜の花おひたし、納豆巻き(スーパーの)、お寿司(スーパーの)、マカロニサラダ(スーパーの)。
すごいメニューになってしまった。
私はこのところ、ちゃんとしたごはんを作っていないような気がするが、スーパーのお寿司とマカロニサラダを、スイセイは嬉しそうに食べていた。
私は、あんまり食欲がないかも。

●2007年12月17日(月)曇り

鼻水がやたらと出る。
掃除機をかけていたら、くしゃみも出始めた。
埃のせいかと思っていたけど、もしかすると風邪かも。
別の理由でだけど、午後からの打ち合わせがキャンセルになって、ほんとによかった。
中国出張までに治さないと。
けっきょく、1日中寝て過ごす。
微熱があり、布団の中で寒けがしていたけど、葛根湯を飲んで、布団をたっぷりかけて寝ていたら、ものすごくたくさん眠れた。
スイセイが、「風邪は寝るのがいちばんじゃけえ」と言う。
『ハイジ』を見て、夜ごはんの支度。
わかめサラダ、トマト、蕪の塩もみ、やさしい味のカレー(鷄肉、玉葱、人参、じゃが芋、菜の花、カレールウ+クリームシチューの素)、土鍋の白いご飯。
風邪の時はトマトがとてもおいしい。
そして、菜の花や蕪の苦味が、ものすごく苦くておいしくない。

●2007年12月16日(日)快晴

スッキリと晴れて、雲ひとつない青空。
でも、お腹はピーピー。
大家さんのどんぐりの葉は、すっかり落ちてしまった。
いつの間にこんな姿になったのだろう。
つい最近まで、葉っぱが茶色いな… なんて思っていたのに。
ここ2日くらい、私は外を見ていなかったのだろうか。
見ているようで、目に入っていなかったのか。
周りを見渡すと、イチョウの木もすっかり裸になっている。
朝ごはんにスープと「ルヴァン」のおいしいパンを食べて、「スイセイ本」の原稿書き。
私が自由に書き込めるよう、スイセイにフォルダーを作ってもらった。
あと、中国出張のための準備もやる。
今日は、ひさしぶりに走りに行こう。
上水沿いの木々もすっかり裸になり、景色が変わっていた。
枝をまっすぐに伸ばし、寒さに耐えている。
この間走った時よりも、確実に寒くなっていて驚いた。
走っている時はちょっと汗ばむくらいだったけど、止まるとスーッと冷たくなる。
なので、ストレッチはなし。
ひさびさに、買い物をして帰ってきた。
大根、蕪、ほうれん草、冬の野菜が太ってきた。
夜ごはんは、鰤の照焼き(大根おろし、山椒)、魚肉ソーセージとほうれん草と蕪の葉炒め、ふろふき蕪(柚子味噌)、落とし卵の味噌汁(大根葉)、玄米。
鰤もまた脂がのって、すばらしくおいしかった。

●2007年12月15日(土)晴れのち曇り

胃が重たい。
ムカムカする。
昨日は、田中君とスイセイと3人でひさしぶりに飲んだ。
楽しかったので、調子にのって油っこいものをいろいろ食べた。
沖縄料理の店だったので、ラフテー、島ラッキョウの天ぷら、揚げ餃子、ゴーヤ焼きそば、フーチャンプル、海老せんべいとか。
ビールもけっこう飲んだ。
でも、あんまり酔っぱらわなかったな。
スイセイはけっこういい調子に酔っぱらって、「出会えてえかったのー」とか、「うれしいのー」とか叫んで、子供みたいになっていた。
友里枝ちゃんが元気そうだったのも、嬉しかったらしい。
「みいはの、何でそんなに平静でおられるん? オデはそれが不思議だの。自分のやりたいことが次々に実現しとっての、会いたかった人にもどんどん会えとるんよの」。
そりゃあ私だってものすごく嬉しい。
でも、嬉しがってばかりではものごとは進んでゆかない。
仕事が始まったら、より良いことができるよう頑張ることで、自分の中は満タンになる。
ただそれだけ。
帰りは、新宿から中央特快に乗った。
三鷹までノンストップで、お喋りしている人は誰もいない、不思議と静かな車内だった。
入り口のガラスにおでこをつけ、流れゆく街や住宅街の灯を見た。
マンションの窓も一軒家の窓もぜんぶ四角くて、オレンジや黄色の光にふちどられている。
会社でまだ仕事をしている人の窓もあるだろう。
飲み屋さんの窓もあるだろう。
テレビを見ている家族の窓、ひとり暮らしの窓、恋人同士の窓。
そういうたくさんのチカチカが、クリスマスツリーにぶら下がっている家みたいに見えた。
電車のガラスは熱気でくもり、隣で立ったまま居眠りしている女の子の膝が、時々カクッとして私の足に触る。
でっかいクリスマスツリーが、夜の中に枝を広げている。
というわけで、今日は使い物にならないヨレヨレの自分だけれど、ゆるゆると動き出そう。
来週はまた中国に出張なので、それまでにやっておかなかればならないことが細々とある。
昨日、「ルヴァン」のカフェで飲んだきのこスープがとてもおいしくて、真似て作ってみる。
私のは椎茸と白菜。
今夜は、ヒロキ君の新米でお粥を炊いてみよう。
夜ごはんは、白粥、スープ(じゃが芋、長ねぎ、白菜、ハム)、梅干し。
ヒロキ君の新米は、お粥にしてもやっぱりピカピカ光っていた。
ほんのり甘味があって、とろっとしている。

●2007年12月14日(金)晴れのち曇り

ひさしぶりにきっちり晴れたような気がする。
雲ひとつない青空。
と思っていたら、1時を過ぎたころからだんだん曇ってきました。
なんだかんだと細かい用事をしているうちに、あっという間に出掛ける時間になってしまった。
師走が、私のところにもやってきた。
3時からサン・アドで打ち合わせ。
その後、友里枝ちゃんの個展のオープニングパーティーがある。
では、行ってきまーす。

●2007年12月13日(木)雨のち曇り

寒い。
窓を開けると外が白くて、目がショボショボしてしまう。
イチョウの葉っぱもずいぶん落ちたなあ。
すっかり冬に突入だ。
指先も冷たい。
12時から『きょうの料理』のテレビの打ち合わせ。
収録は来年だけど、しばらくスタジオでやってなかったので、ちょっとドキドキしてきた。
まあ、まだ少し先のことだから、近くになってから緊張することにしよう。
2時からは丹治君と打ち合わせ。
来年の出版計画もろもろと、『チクタク食卓』について。
打ち合わせの最中、もと「イラブチャー」のヒロキ君が、実家から送られてきた新米を届けにきてくれた。
無農薬だそう。
もち米もある。
わーい!。
前に「イラブチャー」で飲んでいた時、「高山さんにうちの米を食べてほしいんスよ。ほんとに、スゲーうまいんスよ、うちの米」と言われた。
飲んだ席での話だし、私の方ではとっくに忘れていたのだけど、本当に連絡をくれて、わざわざうちまで届けてくれた。
申し訳ないなあ。
ちょうどよかったので、丹治君にもおすそ分けする。
夜ごはんは、親子煮(丼にしなかった)、にらとピーマンと春菊の塩炒め、梅干し、しば漬け、焼き海苔、椎茸の味噌汁、土鍋の白いご飯。
ヒロキ君の新米、土鍋で炊いてみた。
甘くて、みっちりして、本当にものすごくおいしくて、たまげました。
梅干しと海苔だけで、他にはもう何もいらない。
おおげさではなく、本当においしすぎて、おかずをのせて食べる気にならない。
茶わんの中で、真っ白に光っている銀シャリ。
『すいか』の中で、「ハヤカワ、うまいから食べてみな」とキョンキョンがくれてよこした、さらし袋に入ったお米。
それぞれにいろいろあった夜、ハピネス三茶の4人が、お腹いっぱい食べた梅干しのおにぎり。
あの夜のおにぎりは、このくらいにおいしかったんだろうな… と思いながら食べた。
お米というのは、すごいものだな。
誰かが来た時、炊き立てのおいしいご飯だけで、きっと充分にもてなすことができる。
くたびれて、生きてゆくのが辛く、人の作った料理を受けつけなくなってしまった人にも、心からおいしい、ありがたい… と思わせるものが、白く光ったお米の中にはある。
毎日食べる、一見つまらなく思えるものの中に、神々しいようなすごい力があるなんて。
カッコイイなあ、お米。
ヒロキ君が「イラブチャー」で私に言った理由が、わざわざ配達までしてくれた理由が、やっと分かった。
お礼のメールをヒロキ君に送ったら、返事がきた。
とても気持ちのいい手紙だったので、ここに一部を載せさせてもらいます。
ヒロキ君は、自分の家族とお米のことが誇りなのだな。
****** 僕の実家は宮城県の北部の 高清水町 (現・栗原市)。
地名からもわかる様に、お水がとても美味しい地域で、米どころの宮城でも特に美味しいお米がつくれる場所として知られています。
農家というのは残念ながら、農作物を農協や市場に出荷した後は、食べてくれてた人の声を聞くことがほとんどありません。
早速、両親と祖母に伝えておきます。
こうした意見はとても貴重なのでとても喜ぶと思うし、今後の仕事に張りが出るはずです。
稲刈りをした後、お米を乾燥させてる工程があるのですが、今はこれを機械で行なうのが主流になっています。
ですが、佐藤家では時間をかけて自然乾燥、この工程に少し時間がかかるため、一般的なタイミングよりも遅くなって新米が完成するんです。
僕は小さい頃から専業農家(現・兼業)の息子として育ったので、食事のほとんどが自分の家で育てた農作物でした。
東京での生活も長くなり・・・・帰省すると米や野菜がとても美味しくて、美味しくて とても恵まれてたなと実感します。
******* いつかまた、ヒロキ君に飲み屋を開いてほしい。
料理屋さんや、飲み屋みたいに、お客さんをいい気持ちにさせるのが仕事の人には、たったひとつ才能があるんだと思う。
自分のいいところを、自分だけの中にしまっておかずに、周りの人たちにもどんどんあげられる人。
何もなくなったら、自分の肉を切りとってまでもあげられる人。

●2007年12月12日(水)晴れ

ぐっすり眠った。
とても深いところをさまよって、夢でもあちこちに行った。
起きて洗濯をし、朝ごはんを食べたのだけど、まだ寝たりない。
貧血のような感じもある。
目から上がボワ〜〜ンとしている。
仕事にならないので、干してあった布団をズルズルと敷き、また布団にもぐる。
太陽の熱が毛布にポッカリ移っているのを感じながら、太陽にパワーをもらっているのをイメージしながら目をつぶった。
1時間ほどで起きる。
さあ、『チクタク』の作業を再開しよう。
夕方までみっちりやる。
なんとなしに怠いので、今日は走りにいかない。
夜ごはんは、鍋焼きうどん(昨夜の残り)、煮しめ(ごぼう、人参、蒟蒻)、白菜と人参の塩もみ、大根おろし、梅干し、キムチ、焼き海苔、白いご飯。

●2007年12月11日(火)晴れのち曇り

11時から、ひさびさに「レタスクラブ」の撮影。
食堂みたいなメニューだったので、えっさえっさと次々作ってゆく。
3時半くらいに終わった。
ふー。
コーヒーをいれて、川原さんが作ったりんごのケーキをリーダー、スイセイと3人で食べる。
川原さんのケーキは、ベーキングパウダーのかわりに重曹が入っていて、しかも生地を型に流し入れてから加えるの忘れたことを思い出し、最後に加えたんだそう。
でも重曹の味ってなんか懐かしいし、そういう失敗談も含めて、昔のお母さんが作ってくれたみたいで、とてもおいしかった。
最近走っているという話になり、リーダーに「すごいねえ、高山さん、何キロぐらい走ってるんですかー?」と聞かれ、「5キロ」と得意気に答えた。
しかし、スイセイによく聞いてみたら、水飲み場までは3キロなんだそう。
どうりで。
初心者の私が5キロを楽々走れるなんて、おかしいものな。
というわけで、4時過ぎに今日もまた走りにいく。
帰りに『ハイジ』の話をスイセイに聞かせながら歩いていたら、ヤーノにばったり会う。
ヤーノは元気そうで、なんとなしにゆとりもあり、男前だった。
夜ごはんは、冷や奴、ひじき煮、鍋焼きうどん、カレー蕎麦。
ごはんを食べ終わったら、強烈に眠たくなる。
撮影の後に走るのは、やっぱり酷なのかも。



日々ごはんへ めにうへ