2004年00月上中下

●2004年9月20日(月)晴れ、ちょっと暑い

そういえば、一昨日しおりちゃんが働いている時(ハナレグミのライブの出店で)、和楽はしおりちゃんの方へは甘えに行かなかった。
私には「だっこしてー」と甘えてきたけど、母ちゃんが働いている邪魔はしなかった。
心細いけど、和楽なりにいっしょうけんめい頑張っていたんだ。
今朝、布団の中でそのことに気がつき、私はとても感心した。
起きてすぐに洗濯、掃除、レシピ書き、昼ごはんの順番で、てきぱきと動く。
スイセイには中華焼きそば、私は昨夜の残りの秋刀魚とお浸しで玄米を食べる。
秋刀魚の煮付けが、完ぺきに缶詰めの味(サンマの蒲焼き)になっていた。
中華焼きそば、すごく簡単な作り方を発明した。
野菜をたっぷり入れたら、ひとり暮らしの人にいいかもと思うので、ここにレシピを書いておきます。
まず、フライパンに水を1/2カップ、酒大サジ1、ガラスープの素小サジ1、ごま油小サジ1を入れて火にかける。
沸いてきたら豚肉を入れて火を通し、出てきたアクをすくってから、オイスターソースで味をととのえ、白菜、キャベツ、椎茸など好みの野菜をたっぷり加えてフタをして煮る。
そこに、レンジでチンした(袋ごと1分くらい)焼きそばを加えてほぐしながら少し煮、水溶き片栗粉であんかけにする、以上。
炒めたりせずに、スープで肉も野菜もやきそばも煮てしまうという手軽さだ。
中華丼好きなスイセイは、とっても喜んでいた。
イカや海老やキクラゲなんかを加えれば、夕ごはんにも喜ばれるだろう。
3時くらいに美容院、そして明日の撮影用の買い物、帰ってから図書館に本を返しに行く。
あー、充実した一日であった。
夜ごはんは、手羽先のニョクマム煮、白菜と豚肉の重ね蒸し、れんこんの厚切りきんぴら、たらこ、玄米、昨夜の味噌汁(スイセイだけ)。
ごはんが終わって、畳の部屋に寝転びながら、田舎暮らしのテレビをスイセイと見る。

●2004年9月19日(日)曇り時々晴れ

遠くから、お祭りの音が聞こえてきます。
さっき、お神輿の声も聞こえてきた。
このところ、ずっと外に出掛けてばかりで、家でごはんを作っていなかった。
今日こそは買い物に行って、何か普通のおかずを作ろう。
昨日は楽しかったなーと、今すっかり余韻に浸っています。
帰りにお台場から船に乗って浜松町まで渡ったのも、小さい旅行みたいだった。
最近は、クウクウ関係のどんな集まりにも子供たちがいて、その子らが会うたびに少しずつ大きくなっていることが、華を添えるというか、幸を添えるというか。
これは、若い頃には分からなかった感情だ。
子供たちって、無垢で新しいから。
繁栄の象徴だから。
だから、皆の宝なのだ。
私も歳をとってきたな、とも思うが、こういうことを味わえる喜びをもらえて、赤ん坊を産んでくれた皆に感謝の気持ちだ。
昨日は、5人全員が赤ん坊つきで集まったのです。
マッキーのところのツキホとマホも入れると、子供たちは全部で7人だ。
いつもの日曜日のように、まる子とサザエさんを見て、ごはんの支度をする。
夜ごはんは、生うに、秋刀魚の煮付け(焼き獅子唐添え)、いろんな青菜(春菊、クレソン、小松菜、かぶの葉、残りものの寄せ集め)とエノキのお浸し、茄子のフライ、大根の味噌汁、玄米。
大根を切りながらちょっとつまんでみたのだが、ずいぶん水っぽくおいしくなってきた。
夏の間の大根とは、もうぜんぜん違う。

●2004年9月18日(土)曇りっぽい晴れ

ハナレグミのライブ。
お台場の大原っぱでやった。
会場の中に入るとすぐに、長蛇の列が・・・。
そこがクウクウの出店なのでした。
テントの中はクウクウメンバー勢ぞろいで、みんな懐かしいクウクウTシャツを着て立ち働いている。
ご飯をよそる役、ねぎをのせる役、スープをよそる役などと、まるでクウクウパーティーと同じに、流れ作業しているのがおかしかった。
私とマッキーは、裏で子供らの面倒をみる役だ。
和楽がやけに甘えん坊さんになっていて、私にべたべたしてくるのが嬉しく、ずっと抱っこしていた。
つみれ入りのフォー、豆とひき肉のカレー、鷄の黒ごま焼き、そして隣ではアムプリンだ。
皆、ずいぶん前から準備をしていたのは聞いていたが、全部がちゃんと作った味で、とてもおいしかった。
出店になっても、クウクウの味は健在なのだ。すごいなー。
向こうには海が見え、広々とした草っぱらで、のびのび聞けるタカシ君の音楽。
風通しが良いというか、本物の潮風が吹いてくるんだもの。
いつまでも、ずーっと聞いていたかった。

●2004年9月17日(金)晴れ

朝、「日々ごはん2」の見本が届いたので、布団の中で読む。
今回も、すごくいい感じに上がってきた。
見てのお楽しみなので、ここにはまだ書かないけれど、丹治君は1冊1冊ちゃんと可愛がって作ってくれているのが、実物の本から伝わってくる。
ありがたいことです。
お昼にスパゲティ・ナポリタンみたいなのを食べていたら、次回作の「日々ごはん3」の表紙のアイデアを、スイセイがどんどん言い始めた。
それをメモする私。この感じって、家内製手工業だ。
午後からはがんばってレシピをバリバリ書く。
2回の撮影分を、一気にやってしまう。
そして、今来ている仕事を全部ファイリングした。
最近、会う人ごとに、「忙しいでしょう。大丈夫?」とかってよく聞かれるが、そうでもないんです。
今のところ、自分にはできない仕事や、向いていない仕事、スケジュール的に無理な仕事はけっこうお断りしている。
時間をたくさん持って、ぼーっと空を眺めたり、本を読んだりする時間がなければ、私は生きていけないし、創作のアイデアも浮かばない。
忙しい中でこそ創作意欲が沸いてくる人は、そういうライフスタイルでやればいいし、おのずとそういう意味の本が出来上がるだろう。
私は、それがどうしてもできないし、したくない。
特に、私の仕事は料理だから、それこそ実生活がそのまま仕事になっている。
ただそれだけのことだ。
今日は買い物に行きたくなかったので、冷凍庫にあったとりガラでスープをとりながら、仕事をしていた。
にんにくとしょうがをごま油で炒めて豆板醤を加え、ガラスープをベースに、だし汁(撮影の残り)も加え、みそ味のスープを作りました。
夜ごはんは、みそラーメン(白菜、もやしをたっぷり)、クレソンとワカメのサラダ。
今夜は早めに風呂に入って、布団の中で「日々ごはん2」を読もう。

●2004年9月16日(木)晴れ

2時から、また「魯山」で打ち合わせ。
今日は、大嶌さんが選んでくれた器の中から私がピックアップして、作る料理をだいたい決めた。
水場もちゃんと広いし、場所もあるので、撮影は「魯山」でやることに決める。
大嶌さんが作ったテーブルの上で、どうしても撮影したいので。
だから、まな板やら包丁やら持ち込んで、ここで料理する予定。
ストーブもあるし、火鉢もあるし。
私のはジプシーの料理みたいだから、きっと大丈夫。
楽しいことになるに違いない。
「どんぐり舎」に寄って、どんどんメニューをスケッチしてゆく。
すばらしい器を見たばかりで、そこに盛りつける料理の幻が見えているうちに。
ミルクコーヒーを飲みながら。
ゆっくり自転車で帰って、4時半からは赤澤さんと打ち合わせ。
7時くらいに終わったが、久しぶりに赤澤さんに会ったので離れがたく、スイセイと3人で近所の蕎麦やに行く。
そばがきやだし巻き卵をつまみに、ビールと日本酒を軽く飲んだ。
赤澤さんは絶好調だった。
これからの仕事の展望などについても、けっこうアイデアを出し合う。

●2004年9月15日(水)秋晴れ

ちょいと頭がぼーっとするが(二日酔い)、仕事の電話で起きる。
風がなく、スッコーンとよく晴れている。
雲もなく、空が高い。
とりたてて何もしなくてもいい日なので、ぼんやりと過ごす。
頭がもどったら、昨日の撮影のレシピの直しと、次回のレシピを書き始める予定。
昨夜12時頃、本澤さんたちと別れてからひとりで歩いて帰ったのだが、冷静に考えると、ちょっと危険かもって思った。
酔っぱらっててろてろ歩くのが好きだし、気持ちも大きくなっているから怖いものなしになっているけど、やっぱりああいう時はタクシーで帰るべきだな。
一緒に飲んでいい気持ちになっている人に、心配をかけてはだめだ。
文庫のおすすめの文章を書く仕事がきているので、目録を見ながら、何にしようかポヤーンと考える。
明るい部屋で、布団に寝転びながら。
夜ごはんは、撮影の残りもの整理メニューで、豚肉のすき焼き(豆腐、春菊、ねぎ、白菜、豆苗)と、ソーセージの炒め物、玄米。
15センチほどにも伸びていた豆苗、ついに刈り取って使いました。
ちょっと色素が薄いけれど、ちゃんと豆の味もするれっきとした豆苗が育ちました。
1度買って2度おいしいし、育てる時の緑色もなかなかいい感じ。
こんど買ったらまたやってみよう。

●2004年9月14日(火)曇りのち晴れ

1時より撮影。
ひさびさの撮影だったので、なかなかペースがつかめず、蛇口が変に曲がって、お腹に水をかけてしまったりしながらも、ひとつひとつ着実に作っていった。
藤原さんとも、とっても久しぶり。
だけど、すぐにペースをつかんで、いつもの様に作り方のコツなどをやりとりしながら、スムーズに進んだ。
藤原さんも、スタイリストの久保原さんも、「どうぞ座ってくださいな」と私が言うまで、ずっと立っている。
昔気質かもしれないが、私はこういう態度のことをとてもいいなと思う。
料理の先生が立ち仕事をしているのだから、私たちが座っていたら申し訳ない・・・という、編集側の昔ながらの約束ごとなのだろう。
二人とも、何度も一緒に仕事をしているけれど、そういうことが馴れ合いにならないのが素敵だ。
とちゅうで、本澤さんがビールを持って駆けつけてくれました。
いつもより始まりが遅かったので、終わったのは5時半だった。
そして、軽く乾杯!。
本澤さんに会うのも本当に久しぶりだったので、飲み始めたら懐かしく、どんどん楽しくなってしまい、女4人でタクシーに乗り込み、西荻に飲みに繰り出しました。

●2004年9月13日(月)晴れ

朝から掃除して、ワックスまで塗った。
1時からは打ち合わせ。
今度、九州に取材旅行に行くのです。
1時間ほどで終わり、掃除の続きをやる。
まだちょっと早いけど、旅行グッズを買いに吉祥寺に出る。
本屋や薬局に行って、へとへとになって帰ってくる。
休む間もなく、近所のスーパーに明日の撮影用の買い物に。
旅行に行くのは楽しみなんだけど、着替えとか準備とかがおっくうなのだ。
旅慣れていればいいんだろうけど、出不精の私にはいちいちが大ごと。
きっと、空港に行くところから、すでにバタバタしそうだ。
しかし今から心配するのはやめておこう・・・。
夜ごはんは、トマトソースのスパゲッティ、レタスとクレソンのサラダ。
食後にアムプリンをいただく。
もうこれで終わりなので、ひと匙ずつていねいに食べた。
今週も、金曜日に買いに行ってしまいそうだ。

●2004年9月12日(日)快晴、ちょっと暑い

穏やかな良い天気。
よく晴れ渡って風もなく、遠くの音まで聞こえるような天気だ。
洗濯物を干していたら、鳩が鳴いている。
こういう天気の日に、鳩の声ってぴったりくるなと思いながら見ると、高いアンテナのところに1羽とまっている。
「ホーホーホホホ」と鳴き声に合わせて、尾っぽの羽が動いているから、その鳩だってことが分かる。
時々葉っぱが風に揺れて、まるで日曜日みたいな日曜日だ。
お昼はそうめんを茹でた。
今年最後のそうめんになるかも、と思いながら食べました。
原稿を書き上げてお送りする。
インドに行った時のことを書いていたら、芋づる式にいろんな細かいことまでどんどん思い出した。
光の眩しさとか、ココナッツの油っぽい匂いとか。
文章を書くって、こういうことがおもしろいなと思う。
昔、ワープロを買って初めて文章を書き始めた頃、手にとるような鮮明さで、何年も前の記憶がいきなり蘇ってきて驚いたことがある。
記憶は映像になっていて、肌触りも匂いもあるので、本当に驚いた。
実感をともなって、うわーっと出てくる感じなのだ。
脳だけで覚えていたとはとても思えない。
それを言葉にあてはめていくことを、すごく苦労してやっていたわけだが、これって今でもぜんぜん変わらない。
薄い膜をかぶった記憶の景色が、言葉を当てはめることで、どんどん息づいて色が濃くなってゆく感じなのだ。
だから、さっきまでインドの海辺に私はいた。
夜ごはんは、レバニラ炒め(この間スイセイからリクエストがあったので)、ソーセージとかぶの豆乳シチュー、かぶの塩もみ梅じょうゆかけ、黒米入り玄米(昨夜の残り)。
アムプリン、今日はねっとりしてますますおいしくなっていた。
甘みも少し濃くなっているような気がする。

●2004年9月11日(土)晴れのち曇り

うすぼんやりとした天気。
夜中に寒くて長そでのパジャマに着替え、明け方もさらに冷えるので、毛布を出した。
もう、完全に秋だ。
ベランダから下を見ると、この間まで青かったどんぐりの先っぽの方が、白っぽいような黄土色っぽいような具合になっている。
ハルは、後ろ足を踏ん張って、何かに向かって吠えている。
お昼に、玄米の雑炊にワカメを入れたのを食べる。
トリガラスープとニョクマムでごく薄く味つけし、にんにくチップもちらした。
なのにスイセイは食欲がないらしく、食べる前からため息をついている。
けっきょく梅干しを放り込んで食べていました。
いっしょに食べている人が食欲ないと、伝染してしまう。
私はみょうがの梅漬けをのせて食べました。
午後からはレシピ書きに没頭し、今終わってプリントアウトをしたところ。
調子がいいので、「翼の王国」の原稿も書き始めよう。
スイセイも部屋で、何かを切ったり削ったりしている音がする。
さっきベランダに来て、金属の物をたたいていたが、私が覗いても無視して部屋にもどって行った。
今度は何を作っているのだろう。
夜ごはんは、豆腐のステーキとり肉炒めのっけ、ゴーヤと小松菜の炒め物、しいたけとみょうがの味噌汁、黒米入り玄米。



日々ごはんへ めにうへ