2006年8月下

●2006年8月31日(木)快晴

夏休み最終日にして、やっとカラッと晴れました。
全国のカツオ君たちは、宿題も大詰めでたいへんだろうな。
8時半に起きてヨガ。
天気がいいと、早く起きられる。
寝ころんだり、横を向いたりすると、窓から白い布団&タオルケットが1/3、上には、雲ひとつない青空が見える。
アムの家にはヨガのマットがあったけど、どうしてあれが必要なのかやっと分かった。
畳の上に汗がたれるのだ。
背中が濡れているので、リラックスの時、タオルを敷いて寝ころんでみた。
近いうちに、マットを探しに行こう。
図書館にコピーをとりに行った帰りに買い物。
横断歩道のところで桜並木を見上げると、緑の中に枯れ葉のような黄色いのが、ちらほら混じっていた。
夕暮れの風は、もう半袖では寒いくらい。
残しておいたエゾアムプリンをスイセイが食べたいと言うので、私も我慢できなくなって食べてしまった。
昨日よりも、もしかしたらさらに濃厚になったかも。
お皿を舐めたいくらいの、すごいおいしさ。
これは、友だちだから絶賛しているんじゃない。
本当に、こんなにおいしいプリンを私は食べたことがないのです。
夜ごはんは、厚揚げのチャンプル(アスパラ、人参、胡瓜、ニラ)、トマトとみょうがのサラダ、青大豆のひたし豆、蒟蒻の煮物(昨夜の残り)、玄米。
ごはんを食べながら、ちょうど波照間島のテレビをやっていて、売店の様子とかすっかり思い出しながら見ていたら、アムから電話があってびっくりした。
いきなり北海道に頭が飛んでしまった。
電話の向こうは、とても静かだった。
外が真っ暗で、秋の虫も鳴いているような気がした。
もしかしてアムのいる部屋は、ランプの光だけだろうか。
カトキチとコロはどこにいるんだろうか、なんて想像した。
アムと電話で話していると、ちょっと夢見心地になる。
(この人はもちろんアムだけど、ほんとに実物のアムなのかな?)と、ぼんやり思う。
東京の友だちとか、仕事の相手とかと話している時は、顔が見えなくても現実的な頭でもちろん話しているけれど。
これが、北海道との距離ということだろうか。
あんなに遠いところにいるのに、こうやって同じ時間を共有できるなんで、電話って便利だよなあとも思うけれど、私の中の動物は、ぜんぜん理解してないみたい。

●2006年8月30日(水)曇りのち雨

エゾアムプリンで今日という日が始まった。
朝9時半くらいに、そろそろ起きなくちゃと思っていたところにピンポンが鳴り、宅配便のお兄さんが。
エゾアムプリンの試作品、第1号が届きました!。
さっそく包みを開けてみると、陶器の頑丈そうな茶色い器がドーンと入っていて(でっかい。10〜12人分)、トレーシングペーパーでふたがしてある。
ふたは、麻ひもでしばってある。
陶器の焼き型は、赤茶色い素焼きっぽく、内側が濃い茶色(釉薬が塗ってあるから)になっている。
食べ終わったら、オーブン焼きや直火にかけられる器として何度も使えるし、味噌やら保存食やらの容れ物にもなるそうです。
何度か注文してたまった容器は、同じ大きさだから重ねられる。
使っているうちに割れちゃったら、土にもどすことができる。
過剰包装が嫌いなアムだけど、紙のふただけではやっぱりちょっと心細い。
すこーしだけ中身が出て、ダンボールの箱についてしまっている。
届いてすぐに開けた中の状態を、正確に伝えたくて、バチバチといろんな角度から写真を撮る。
そして、感想を率直に伝えようと、すぐにアムに電話しました。
味見もしてないのに。
陶器だからなかなか火が通らなくて、焼くのにいつもよりうんと時間がかかったそうだ。
それで、いちおう中まで出来ているかカトキチと味見をしたんだけど、下の方が火の通りが遅いから、柔らかめになっていたのかも、ということでした。
東京でやっていた時は街売りだったから、買ってくれる人の顔を見ながら手渡しでやれるけど、通販というのは、考えてみると大変なことだなあ。
北海道から飛行機で?それとも船で?、はるばる送られてくるんだものな。
縦揺れやら横揺れやらはどうしてもあるだろうし、運搬する人は、丁寧な人も大ざっぱでいい加減な人もいるだろうし。
なんて、プリンの旅に思いを馳せながらヨガをやった。
風呂に入って、朝ごはん、お昼ごはんも食べ、図書館にも行った。
ちゃんとエゾアムプリンの味見をしたのは、3時のおやつだった。
おいしいコーヒーをいれ、スイセイとゆっくりした気持ちで食べる。
ものすごくおいしくて、びっくりしました。
クリーミーで濃厚で、こんなプリンは初めて食べた。
焼き色がついた上のところは、柔らかいクッキーみたいになっていて、真ん中はねっとり、下はトロトロに柔らかく、舌にからみつくなめらかさ。
それで、おいしかったことを伝えるのに、また電話した。
材料の配分とか作り方とか変えたのかと思って聞いたんだけど、「そんなには変えてないんだけどね、材料がいいから、どうやってもおいしく出来るみたい」と、アム。
さすがは北海道だなあ。
卵屋さんは、にわとり屋さんってアムが言ってたけど、産みたてを買いに行く。
牛乳も、しぼりたてを牧場で買ってくるらしい。
はちみつも、蜂を飼っているところに買いに行く。
あとは、てんさい糖と言って、私たちが富良野に行った時にも畑でいっぱい育てていた、ビート(砂糖大根)で作る砂糖だ。
バニラビーンズも使ってないし、カラメルもかかってないのに、もう充分なおいしさ。
まだ試作は続くみたいだけど、せっかくなので、たくさんの人に味見してもらって意見を言い合ったらいいと思い、リーダーに電話した。
ダンボール箱に入れ直し、届いた状態を再現して、リーダーにも見てもらう。
リーダーは嬉しそうに飛んでやって来て、メモ帳に何かいっぱいメモしていた。
日数が経つとどういう風になるのか用の味見分を少しとり分け、あとは箱ごとリーダーのアパートに持っていってもらった。
そこにはナツコも住んでいるので。
ヒラリンにも電話して、リーダーの家に味見に行ってもらうようにした。
にわとり屋のおじさんについてのアムの話がおもしろかったので、ここに書きます。
その人は、学者さんみたいなおじさんで、いろいろ調べたり、研究したり、工夫しながらにわとりの世話をしているんだけど、にわとりもたくさん卵を産む日と、そうでもない日と、まったく産まない日があるそうだ。
どうしてそうなるのかいろいろ統計をとっていたら、産まない日の前の日に、自分たちが夫婦喧嘩をしていたことに思い当たった。
にわとりたちは、ひよこの時から世話をしているから、おじさんのことを母親だと思っているんだそう。
母親が、家族で仲良く楽しそうに暮らしていると、にわとりたちも安心して、たくさん卵を産んでくれる。
おじさんは、にわとりを他の業者に分けてあげる仕事もしていて、いろんな家に行く。
奥さんが台所で何かやっていて、おじさんの方を見ても、挨拶もしないような殺伐とした空気の家では、やっぱりあまり数を産まない。
反対に、譲りに行って初めて会ったのに、「まあ、どうぞうぞうぞ上がってってください」と、お酒やら料理やら出してくれて、温かくもてなしてくれた家にもらわれていったにわとりは、たくさん卵を産んでくれるんだそう。
このおじさんはおもしろい人だけど、気難しい人でもあるから、全員に親切なわけではない。
でも、アムたちにはとてもよくしてくれて、優しいのだそう。
アムプリンて、ほんとにそういう人たちに恵まれているんだ。
エゾアムプリンがおいしい理由は、とても真っすぐに、分かりやすいところにあったんだなあ。
夜ごはんは、秋鮭(北海道の)、蒟蒻の煮もの(油を使って炒めずに、だし、酒、醤油で煮た。茹で小松菜添え)、南瓜のポクポク煮、青大豆のひたし豆、レバーの醤油煮、大根の味噌汁、白いご飯。
『ためしてガッテン!』がサラサラ血液テーマなので、スイセイとじっくり見ながら食べた。
やっぱり、毎日の運動がいいらしい。

●2006年8月29日(火)快晴

ひさびさに晴れた。
夏らしい陽射しだけど、朝のうちは、風の中に秋が混ざっていた。
布団を干し、洗たく機を回す。
ヨガも、もうひとグループの動きを増やしてみた。
玉のような汗が流れます。
コーヒーは、やっぱりすごくおいしい気がする。
富良野のわき水は、ほんとにおいしかったなあ。
どんどん暑くなって、真夏日となる。
やっぱりこうでなくっちゃ。
あちこち掃除をして雑巾がけをし、ホワイトボード(スケジュールの)も9月のを書き込んだ。
午後からは、青大豆を茹で、いつでも食べられるようにひたし豆を作りながら、「小説新潮」のコラム。
コラムは書きたいことがはっきり決まっていたので、4時にはだいたい形になった。
シャワーを浴びて、いしいさんのぶどう。
ベランダに足を出し、青い空に白い雲を眺めたり、木を眺めたりしながら食べる。
とうもろこし、ふかしたじゃが芋、もぎたてトマト、桃、スイカ、アイスキャンディー。
夏のおやつって、外の景色を眺めながら食べたくなる。
そのまま教育テレビのメドレーを見ているうちに、強烈な眠気が。
肌が火照って、夏バテみたいになっている。
夜ごはんは、ジンギスカン(味つけラム肉、キャベツ、玉葱、ピーマン、キムチ、サンチュ)、茄子のくたくた炒め煮、青大豆のひたし豆、玄米。
今日は、コーヒーから夜ごはんまで、北海道祭りだった。

●2006年8月28日(月)曇り、涼しい

おととい昨日あたりから、すっかり涼しくなってしまい、長袖のパジャマでちょうどいいくらいだった。
風が、いつの間にか秋風になっている。
昨日の『サザエさん』では、毎年恒例の夏休みの宿題を、カツオが焦ってやっていた。
今朝は、天気のせいなのか、なんとなく怠くて9時半に起きた。
スイセイはとっくに起きて、病院の検診に行っている。
ヨガをゆっくりやり、朝ごはん。
いしいさんと園子さんが、松本のぶどうを送ってくださった。
家の周りの、ぶどう畑のぶどうだろうか。
取材の時に「おいしいんですよ」と言っていた、デラウエアだ。
うわーい!。
スイカも桃も終わったところで、ちょうどよかった。
さっそく、ベランダに足を投げ出しながら食べる。
小粒の種なしぶどう。
一粒一粒に、みずみずしい酸っぱさと甘さがぎゅっと詰まっていて、昔ながらの真面目な味で、ぶどうらしくて、とってもおいしい。
とてもふたりでは食べきれないので、リーダーたちのところへ、スイセイに持っていってもらう。
今日で、『記憶のスパイス』の最後の仕上げが終わった。
さーて、あとはエッセイを2本書くのが今の課題だ。
みどりちゃんの本、寝そべって続きを読む。
読み進むにつれ、どうにもお腹が空いてたまらなくなる。
醤油のおかきをバリバリとかじりながら読んだ。
お昼に何もないので、冷凍してあったモンゴウイカの切れハシで、お好み焼きを作ってやった。
スイセイは何度も「うまいのう」と言った。
私は食べ過ぎで、ちょっと胸焼け。
買い物に街へ出る時、ふと見ると、ポプラの葉っぱがずいぶんカサカサとして、黄ばんでいるのに気がついた。
夏の間は、あんなに緑濃い葉っぱを揺らしていたのに。
もう、本式に秋の訪れなのか。
夜ごはんは、水たこの炙り、ハモの照焼き(ゆで水菜添え)、茄子の塩もみ、沢煮汁、玄米。
今日は東急で、北海道のおいしい水を買った。
カトキチがいれてくれたコーヒーの味が、そろそろ懐かしくなってきたので。
水のまま飲んでも、アゴの方まで広がる甘い味。
明日の朝、カトキチのを思い出しながら、この水でコーヒーをいれてみよう。
夜、青大豆を水に浸ける。

●2006年8月27日(日)曇り一時雨

ひさびさの二日酔いで、ずーっと寝ていた。
お腹に手を当てて、温めながら。
ピーピーなので。
昨日は、「クロワッサン」の2日続きの撮影が終わり、ホッとして、なんとなくヒラリンと飲み始めた。
スイセイも、今月は血糖値がけっこう下がっていたそうで、「たまにはいいよねー」という感じで。
リーダーを電話で呼び出し、「横尾」のかおるちゃんも誘った。
ちょっと遅れて、『ゲド戦記』のテーマ曲を歌いながら、ナツコとちよじが登場。
ふたりで映画を見た帰りに寄ってくれた。
撮影の残りのひよこ豆ご飯(辛いトマトソースがけ)を、ヒラリンがひとり来るごとに可愛らしくよそってくれた。
あとは、2品くらいヒラリンがササッとつまみも作ってくれました。
女の子らはお酒をそんなに飲まないし、かおるちゃんなんかぜんぜん飲めないんだけど、皆、酔っぱらっているみたいにそれぞれが楽しそうで、ゆらゆらしていた。
スイセイは、そんな女の子たちに囲まれ、嬉しくてとろけそうな顔。
かおるちゃんを自分の部屋に案内し(めちゃくちゃ散らかっている)、いろいろ説明している張り切った声が、リビングまで聞こえてきていた。
ナツコに昨夜の夢の話をしたら、「でもさー、夢って自分の中から出てきたものだから、どんな突飛な考えでも、けっきょくは自分が作ったことだと思う。必ず、心のどこかにあったものが出てくるんだって思うよ」と言われた。
ほんとにそうだよな。
「なんでこんな夢を?」って私は昨日ショックだったんだけど、そういう悪いものも、自分の心のどこかにあるんだよな。
というわけで、今日は、送っていただいたみどりちゃんの新しい本『くいしんぼう』を、布団の中で読む。
ひとつひとつの話にストーリーがあって、読みごたえがあり、とてもおもしろい。
みどりちゃんの文って、内面のべたべたしたような感情を決して出さないんだけど、情のようなものが、すき間から見え隠れする。
シャイな江戸っ子みたいで、とちゅう、涙がにじむ話があり、枕元に本を置いた。
もったいないから、ゆっくりと読もう。
そのままもうひと眠り、けっきょく5時くらいまで、だらだらと惰眠をむさぼった。
夜ごはんは、冷麺、ピーマンと椎茸と小松菜の炒め物、シュウマイ(陳さん印の)。

●2006年8月26日(土)曇り

明け方はとても涼しかった。
長袖のパジァマを着たいくらいに。
まだ暗いうちに目が覚めてしまい、布団の中でまんじりとしていた。
悪い夢をみたのだ。
最近調子がいいし、昨日だって満足した撮影だったし、今日もまた楽しみな撮影が待っているというのに、なんであんな夢をみたんだろう。
うろうろとずっと考えていた。
私がレストランのオーナーで、授業員たちが全員風邪をひいて頑張って働いているのに、そういうことに私はぜんぜん気がついていない。
自分はインタビューを受けたり、飲みに行ったり、楽しくやっている。
信頼していたつもりのスタッフは、ひとり、またひとりと、思ってもみなかった捨てぜりふを残して辞めていってしまう。
体の芯にすきま風がヒュッと入って、鳥肌が立つような、歯がボロボロと抜け落ちるみたいにふがいなく、不安定な気持ち。
こういう夢をみると、「いい気になるなよ」と誰かに警告されているような気になる。
現実の自分の身の回り、本作りの仕方など、眠れない頭でうろうろと考えたりしているうちに、明るくなってきた。
でも、よりによって楽しい撮影の日に、なんでこんな夢をみるんだろう。
(でも、ヨガでそういう不安定なイメージを克服していけばいいんだ)と思いつき、やっと気持ちを切り代えることができた。
8時になったので起き、ゆっくりヨガをやる。
太陽礼拝の最初のポーズは、胸の前で手を合わせるのだけど、DVDの先生が、「感謝の気持ちを持って、始めましょう」と言う。
手を合わせる時、心からそう思いながら手を合わせた。
自分が好きなことをやって、やればやるほど好きなことを極めさせていただいて、お金も得ることができ、こうして平穏に楽しく暮らしていることに。
というわけで、時間がたっぷりあるので、朝のコーヒーを飲みながら、今こうして日記を書いています。
さあ、今日もまた頑張ろう。
11時から、みどりちゃんやヒラリンや、昨日と同じスタッフの方々が集ってきます。

●2006年8月25日(金)曇り

朝方、雨が降っていたみたい。
シトシトと、染み入るような音を聞きながら、心穏やかにもうひと眠りした。
8時半に起きて、ヨガをやる。
また玉のような汗をかいた。
あちこち掃除をし、朝ごはんを食べて11時から撮影。
ひさしぶりに会ったみどりちゃんは、いい感じに陽に焼けて、溌溂としていた。
スタイリング部屋(私の仕事部屋)で床に座ってアイロンをかけたり、いろいろ準備をしているみどりちゃん。
たぶん『じゃがいも料理』以来だから、1年ぶりだ。
部屋に入るたんびにほっとして、なんか、すごくよく知っている馴染んだ空気のところに、ふーっと帰っていくような感じだった。
いつものみどりちゃんの匂いとか、佇まいとか、声とか。
早めの夕方に終わり、くつろぎのテレビタイム。
『おじゃる丸』『おでん君』『ドラエモン』など、続けて見る。
夜ごはんは、編集さんが持ってきてくださったおいしいオニギリの残り、ゴーヤーとクレソンと玉葱のオイスターソース炒め、千切り野菜とハムのサラダ、韓国風のお刺し身(撮影の残り)、鶏とじゃが芋のスープ(これも残り)。
今朝の雨は、都心の方では大嵐だったのだそう。
雷も鳴って、土砂降りだったらしい。
今、日記を書きながら、この部屋はみどりちゃんの匂いがしている。
明日も引き続き撮影なので、器やらクロスやら、ひととおり置いてあるのです。
なんだか、すごく懐かしい気持ちになる。
また、料理本の撮影をみどりちゃんとやりたいなあ。

●2006年8月24日(木)曇り

ヨガのDVDはすごい!。
私は、呼吸法も動きも、ぜんぜん違うことをやっていた。
ひとつひとつの姿勢や、どこに力を入れるのか、足をどんな風にふんばるのか。
先生に、「足の裏をぴったりとつけ、大地のエネルギーを吸うようなつもりで、呼吸をしましょう」とか言われると、思い込みが激しい私は、すぐにその気になる。
いつもは首の周りくらいしか汗をかかないのだけど、今日は、指の毛穴のところからも汗が吹き出していた。
驚きだ。
ぜんぶ終わってリラックスのポーズも、砂浜に寝そべって、波の音を聞いているみたいになった。
起き上がると、体がガクガクしている。
今まで、私はいったい何をしていたのか?。
明日もまた、DVDをつけながらやってみよう。
というわけで、今日は『記憶のスパイス』の最終チェック。
気をひきしめて、集中してやろう。
平らになった地面の上を、手の平でますますすべすべにしていくような作業だ。
やることがあるって、本当にすばらしいな。
夕方、明日の撮影の買い物。
みどりちゃんとひさびさに会えるのが嬉しい。
夜ごはんは、鰺フライと椎茸フライ(千切りキャベツたっぷり)、おから、トマト、塩もみ胡瓜、蓮根のフライパン焼き、黒米入り玄米、沢煮汁(昨夜の残り)。
スーパーで、新鮮そうなイカが1パイ200円、鯖も半身で200円、鰺は2匹で450円だった。
新鮮でピカピカした夏の魚が大集合で、どれにしようか迷ってしまった。

●2006年8月23日(水)曇り時々晴れ、夕立

昨日あたりから、また口角炎になりかかっている。
どうしたもんでしょう。
疲れとか、ビタミン不足とかいうけれど、くたびれることは何もやってないのになあ。
今日、ヨガ本の付録のDVDを初めてつけてみた。
私は、ものすごい自己流で、ぜんぜん違うことをやっていたことを知った。
うーん。
明日は、実際に体を動かしながら、ひとつひとつやっていこう。
ゆっくり、ひとつずつでいいから、確実にできるようになろうと思うと、ワクワクする。
『記憶のスパイス』の原稿も、最後の見直しが送られてきた。
よーし、がんばるぞ。
午後からは、美容院に行く。
帰りに「紀ノ国屋で」いろいろ買い物。
口角炎にいいそうなので、レバーやら鰹のお刺し身やら買う。
おからも買ってきた。
夜ごはんは、おから(ひじき煮、椎茸、人参、葱)、鰹の刺し身(生姜、にんにく、葱)、レバーとゴーヤーの塩炒め、大阪の巻き寿司、沢煮汁(椎茸、人参、大根、油揚げ、壬生菜)。

●2006年8月22日(火)晴れのち曇り

いつものようにヨガをやって、風呂に入って、朝ごはんを食べる。
でも、どうも気分が冴えないので、今日は掃除をすることに。
あちこち、普段やらないところもやっていたら、どんどんはまってしまう。
物をどけ、隅っこのところの埃とか落ちているものとか、気になって仕方がない。
気がつき次第、どんどんきれいにした。
洗濯機の脇とか、本棚の下に大きめの器を重ねてあるところとか。
器もすり鉢もぜんぶ洗い、陽に干した。
床もすみずみまで拭いて、やるところがなくなって、ベランダのスノコまでたわしでこすり出し、半分までやって休憩。
私は、気分が落ちると掃除魔になるんだな。
昨日、冷蔵庫を掃除したのも、きっとその始まりだったんだ。
どうして落ちているかも、自分でなんとなく分かっている。
それは、『記憶のスパイス』が私の手から離れたから。
集中してやることがなくなったからだ。
本を作っている時はとても楽しいのに、その最中はいつも夢中で、がむしゃらで、楽しいということさえ気づかない。
ああ、こんなことなら切り貼り作業をとっておけばよかった。
でも、汗をいっぱいかいて、めちゃくちゃ掃除をして、お風呂から出てムームーみたいな服に着替え、扇風機に当りながら見回すと、あちこちすっきりと片づいている。
すっきりすると、体の中にすき間ができて、すーっと元気が入ってくるような気がする。
夜ごはんは、あさりの酒盗炒め、ひよこ豆と鶏肉の炊込みご飯(辛いトマトソース添え)、ゴーヤーとみょうがと青じその梅酢醤油和え。

●2006年8月21日(月)曇り

8時50分に起きた。
もうちょっと頑張って、8時半には普通に起きれるようになりたいな。
ヨガの本を見ていて、間違って覚えているところを発見したので、ちゃんとやってみるが、とてつもなく苦しい。
なかなか集中できない。
でも、毎日続けるのが大事だと思って、どうにかやっています。
さて、今日は何をやろう。
冷蔵庫の掃除でもしよう。
掃除が終わったら、思いっ切りだらだら寝ころんで本を読んだり、そのまま昼寝したり。
でも、仕事の電話がけっこうかかってきて、そのたんびにドキッとした。
買い物も行きたくなかったんだけど、冷蔵庫には何もないし、このままいくと怠けのどろ沼にはまってしまいそう。
夕方、エイッと身支度をして出掛けました。
玄関のドアを開けたら、あたりの空気がぜんぶ黄色くなっていて、音がしないような感じ。
懐かしいような、景色。
まさに今、陽が沈もうとしているところだった。
夜ごはんは、鰺の梅味焼き、たこの酒盗和え、トマト、スーパーのポテトサラダ、蜆の味噌汁、玄米。



日々ごはんへ めにうへ