2006年8月上

●2006年8月10日(木)快晴、真夏日

今日もまた暑かった。
8時半に起きてヨガ。
リラックスの時に、今日もやっぱり細かい霧みたいなのが見えた。
晴れなんだけど、霧としかいえないんだけど、部屋の外から流れて入ってくる。
時々、白い埃みたいなのも混じって流れてくる。
朝ごはんを食べてからは、『記憶のスパイス』の校正をやった。
暑いけど、最後の校正なので、はちまきを巻いているようなつもりでやった。
斎藤君の写真も飛び出すみたいな迫力だし、ページの進み方も、デザインも気持ちがいいので、安定した図太い心持ちでやれた。
最後までやってしまおうとも思ったが、もったいないので、2/3までで終わりにしておく。
締め切りは、まだもう少し先なので。
明日はひさびさの撮影だ。
フライパンを磨いて、包丁を3本磨いだ。
夕方になると、すごく涼しい。
そういえば昨日、赤トンボが飛んでいたけれど。
永遠の夏よ、まだまだ終わんないでよね!。
夜ごはんは、トマトソース(生のトマトで)のカッペリーニ、サラダ(レタス、ピーマン、人参、パセリ、サラミソーセージ)。

●2006年8月9日(水)雨時々曇り

昨夜は、雨の音を聞きながら寝た。
9時半に起きてヨガ。
雨はやんでいる。
ひととおり終わって、仰向けでリラックスしていたら、窓から霧みたいなのが入ってくるのが見えた。
ためしに自分の手の平を上に掲げてみたら、指先から湯気のようなのがほんのり出ている。
霧の動きといっしょに揺らいで、その湯気みたいなのも流れている。
朝ごはんは、レタス、胡瓜、トマト、ウインナーと食パン。
パンはスイセイが2枚、私が1枚。
最近の朝ごはんは、だいたいいつもこのパターンに落ち着いている。
さーて、切り貼り作業を始めようかな。
雨がやみ、スイセイが走りに行ったら、外がだんだん明るくなってきた。
帰ってきたころには、晴れ間が出ていました。
私は、切り貼り作業を10月の半ばまでやって、おやつにする。
窓辺に座って木を見ながら、梅ゼリーとカリガリ君を食べた。
そのおいしいこと。
シャッターの音がして振り返ると、スイセイに写真を撮られていた。
私が河原に座っているみたいに見えたんだそう。
今日の夕焼けも、またすンばらしかった。
スイセイも私も、ベランダに出て、空の写真を撮る。
あまりに綺麗だし、送られてきた『記憶のスパイス』の色校が、ドキドキするくらいすごかったので、私は缶ビールを飲む。
1缶も飲まないうちに酔っ払い、ふらふらしながら夜ごはんの支度。
夜ごはんは、鰯の混ぜ寿司(昨夜、残った鰯の刺し身に塩をして、酢じめにしておいた。みょうが、青じそ、カリカリ梅、白ごま)、白和え(牛蒡と糸こんにゃくの炒り煮で)、くずし豆腐のおすいもの。

●2006年8月8日(火)雨のち曇り

6時ごろ、音をたてて大粒の雨が降ってきた。
雷も鳴っていた。
9時半に起き、生理なのでヨガは軽めにやってお風呂に入る。
あちこち掃除をして、スッキリ。
昨夜の『きょうの料理』を見て、たくさんの方(5人くらい)からメールが届いていました。
それを読んで、朝からぐーっと涙がこみ上げる。
本当に、応援される。
アムたちは、ふだんはテレビをぜんぜん見ないのに、昨夜はわざわざアンテナをつないで、3人(ひとりはコロちゃん)で見てくれたそう。
カトキチは泡盛を飲んでうとうとしていたけど、コロちゃんは、テレビの前でちゃんと座って見ていたそう。
時々画面に近寄りすぎるから、「ちょっとちょっと、コロ見えないよー」とアムが注意したらしい。
「コロちゃんは高山さんのことが分かるんだね。かわいいね」とアムが言うけど、ほんとだろうか。
スイセイに聞いてみたら、犬が人間の顔を識別できるという実験を、この間テレビでやっていたそうだ。
コロちゃん、ほんとに私って分かったのかな。
嬉しいなあ。
富良野に行った時に、古い家を見せてくれた、森の近くにひとりで住んでいるおばあちゃんにも、アムが前もって知らせに行ってくれたそうだ。
そうしたら、もうすでにカレンダーに○をつけていて、息子さんたちにも連絡してくれていたんだそう。
そういうことが、じわじわと、すごくありがたいです。
そして、この間の日記に口外炎と私が書いたけれど、「口の端は医学的には口角というので、正しくは口角炎です」と、すり鉢教室の元生徒さんがメールで教えてくださった。
これもまた、ありがたいことです。
そういえば口角炎は、すぐに薬局に行ったら、唇の皮が剥けた時用のリップクリームの強力なのを奨められた。
薬じゃないから本当に効くのかどうか疑っていたんだけど、じわじわと治って、次の日にはほとんど元通りになっていました。
1時から「クロワッサン」の打ち合わせなので、今日はクーラーをいれてみた。
2時半くらいに終わり、街へ買い物。
帰ったら、畳の部屋でアイスを食べながらごろごろする。
夏は、休み休みやるのがいい。
ひさしぶりに部屋の中が紅くなるほどの夕焼けとなり、スイセイを呼んで、写真を撮ってもらう。
ベランダの下では、今、ハルが散歩から帰ってきた模様。
夜ごはんは、牛蒡入り鶏つくね、鰯の刺し身(みょうが、青じそ、生姜)、小松菜と水菜の塩おひたし、玄米。味噌汁はなし。
明日は雨みたいだから、部屋にこもってまた切り貼り作業を再開しよう。
夜遅くなって、しとしとと雨が降り始めた。

●2006年8月7日(月)晴れ時々曇り

暑い。
9時半までぐっすり寝てしまった。
起きてすぐにヨガ。
実家のことで気にかかることがあり、ついついそっちの方に頭がいってしまい、あまり体の方に集中できなかった。
そうなると、汗もあんまりかかないものなんだな。
母に電話をし、みっちゃんとも少し話して、とりあえずは一件落着。
朝ごはんを食べて、『記憶のスパイス』の再校正を始める。
でも、切り貼り作業のことが気になって、途中から切り替え。
4月分まで終わって、お昼ごはんにする。
そうめんの冷麺風にしました。
昨夜、焼き豚と煮卵を作っておいたので。
水菜をたっぷり茹でてキムチものっけた。
もくもくと、水色の空に夏らしい雲が浮かんでいるが、ところどころ厚ぼったい灰色の雲も出てきている。
ふーっと暗くなったり、またすぐに明るくなったり。
新聞の天気予報を見ると、3時から曇りで、6時から夜までは雨マークになっている。
うーん。
ひと雨降ってくれるのはありがたいけれど。
天気予報、当るだろうか。
さて、続きの切り貼り作業をやろうかな。
夢中になってやっていたら、鼻血が出そうになった。
体の中が熱いような、のぼせてるみたいな。
クーラーをつけてやればいいんだけど、ゆらゆらと揺れるような空気の中で必死でやっていて、気がついたらそういう状態になっていた。
でも、6月分まで終わりました。
けっきょく、雨なんかぜんぜん降らなかったなあ。
水風呂に入り、カリガリ君を食べて体の中からも冷やした。
試作をしながら、夜ごはんの準備。
台所は風がまったくなく、食べる前にまた水風呂に浸かる。
夜ごはんは、鰺の開き、大根おろし、牛蒡と糸こんと牛こまの炒り煮、たこ(昨夜のお刺し身の残り)とエリンギのオリーブオイル炒め、キムチ、大根の味噌汁、玄米。
真夏だというのに、茶色っぽい料理ばかりが並んでしまった。

●2006年8月6日(日)快晴、真夏日

帰りの新幹線は、禁煙の指定席がいっぱいだったので、思い切ってグリーン車に乗ってみた。
ものすごく快適でした。
もしかしたら私は、グリーン車なんか初めて乗ったかも。
シートがゆったりしているのはもちろんだけど、視界の中に人の姿が見えなかったり、話し声が聞こえないことが、こんなにもくつろげるとは。
足を伸ばして、ぐっすり眠ってしまった。
東京駅は、ごった返していた。
これから帰省する人たちと、東京に遊びに来た人たちとが入り乱れて、ぶつかりそう。
皆の顔は、ちょっと殺気立ってさえいた。
吉祥寺に着いてほっと安心し、夜ごはんの買い物をして、バスに乗って5時半くらいに帰ってきました。
玄関を開けてくれたスイセイのことが、もう懐かしいような気持ち。
たったひと晩離れていただけなのに、いくら実家に帰って母や兄姉に会っていても、私の家族はスイセイだから。
ものすごく肌に合った泉に、やっと帰ってきたみたい。
とにかくお風呂に入って、『まる子』と『サザエさん』を見る。
家に帰ってきたことをじーんと味わっていると、ハルの鳴き声が。
ああ、やっぱりうちがいちばんだ。
今日は、母が通っている教会で、父とおばあちゃんの記念式があった。
父が亡くなってから11年、おばあちゃんは19年経った。
でも、もっともっと昔のような気がするのは、どういうわけなんだろう。
ひさしぶりにみっちゃんにも会えたので、『たべるしゃべる』を渡した。
「みっちゃんのこと書いたんだよ」と私。
「えー、うそー」と言って照れるみっちゃん。
ちゃんと読んでくれるだろうか…。
夜ごはんは、豚肉とゴーヤとクレソンの炒め物、たこの刺し身、トマト、納豆、大根と青じその味噌汁、玄米。

●2006年8月5日(土)快晴、真夏日

蝉の鳴き声で目が覚めた。
8時半です。
起きたては頭がぼんやりしているけれど、ヨガをやっていると、頭も体の中もだんだんはっきりしてくる。
肌を伝って流れる汗が、とても気持ちいい。
そして、ヨガ初めてからか、早起きするようになってからなのか、1日がとても長い。
長すぎて、ちょっとたじろいでしまうくらい。
考えたり感じたりする時間がいっぱいあって、水風呂に何度も浸かって、ごはんも三食作って。
くり返しそんなことをしていると、もう、3日分もそうしているような気になる。
これは、正規の時間の流れなのか?。
分からない。
毎日を、充分に生きちゃっている感じがする。
暇だからか?。
きっと、自分の流れの中だけで仕事をしているからだろう。
人に会ったり、外で作業したりすると、アッという間に1日が終わるものな。
というわけで、次回撮影のアイデアをまとめ、ファックスを送って、今日の仕事は終わりにする。
そろそろ支度をして、実家に帰ってきます。

●2006年8月4日(金)快晴、真夏日

やっと、明け方が蒸し暑くなってきた。
夏はこうでなくっちゃ。
8時半に起きてヨガ。
顔も背中も首も胸も、けっこう汗をかいた。
さて、朝ごはんを食べて、続きの作業を始めよう。
スイセイは、10時ぐらいに走りに行って、汗だくだくで帰ってきた。
今日は、とんでもない暑さだそうで、気分が悪くなったらしい。
シャワーを浴びて昼寝しています。
本当に、昨日よりもまたさらに暑い。
今、外で仕事をしなければならない人は、本当にたいへんだ。
清水さんは、畑に出ているだろうか。
休み休みやってらっしゃるだろうか。
ベランダに出るとひとたまりもないけれど、窓をいっぱいに開け、ハワイアンをかけながら作業するのは、ゆらゆらしていい感じ。
昼前には、3月までの分ができた。
お昼にそうめんを茹でていたら、「冷麺にしてほしい」とスイセイが言う。
昨日は、上海風汁なしラーメンのリクエスト。
麺ものしか食べられないけど、いつもそうめんばかりでは飽きるらしい。
そうめんで冷麺風にとも思ったが、もうお汁を作った後でした。
もう少し涼しくなってきたら、図書館と買い物に出掛けて、キムチを買ってきてやろう。
それまで私もちょっと横になろうかな。
夕方、陽が落ちるころ、急に涼しくなった。
蜩が鳴いている。
夜ごはんは、鰻の蒲焼き(ふたりで1枚)、中トロと真鯛の刺し身、水菜とレタスのサラダ、たたき胡瓜、しじみの味噌汁、玄米。
明日、私が実家に帰るので、スイセイはひとりで淋しい夜ごはんだと思って、今夜はご馳走になってしまった。

●2006年8月3日(木)快晴

とても夏らしい朝。
8時半に起きてヨガ。
昨夜から、唇の端っこが切れていて、ごはんを食べる時にあまり口が開かない。
これって口外炎だろうか。
食べ過ぎ?それとも飲みすぎ?。
2回戦の洗たく物を干す時、裸足で歩けないくらいにすのこがとても熱くなっていた。
そうそうこれこれ。
これでこそ真夏だ。
今日からやっと、本当の夏がやってきた。
さて、昨夜の続きの切り貼り作業をやるとしよう。
BGMは、長野君がダビングしてくれた、ハワイアンの賛美歌2枚。
去年の夏に、さんざん聞いていた「クウネル」の記事になったおばちゃんたちの。
昨日から、延々と飽きずに聞いている。
というか、これを聞くと、どこかしらから張り切った気持ちがふつふつと沸いてくる。
3時半までやって、街へお出掛け。
まず、「横尾」でお茶してから、パソコンのモニターを見に行く予定。
パソコンは、マックの白いのをもしかしたら買うかも。
カタログをもらってきて、スイセイに検討してもらうことになった。
本屋さんをのぞいたり、無印に寄ったりしているうちに、お腹が空いてきたので、いつものお蕎麦屋さんへ。
まずはビールを1本ずつと、冷やっこ。
冷やっこを食べ終わったら、スーッと体の中が涼しくなった。
ほろ酔いで帰り、風呂から上がってのんびりくつろぎ、また続きの切り貼り作業をやった。
「横尾」のかおるちゃんが、『たべるしゃべる』について、「この本に出てくる人を、知っている人も、名前だけ知っている人も、大好きになりました。情熱大陸で、おもしろくていい人が出る回を、9回分続けて見ちゃったような感じでした」と言っていた。

●2006年8月2日(水)曇りのち晴れ

8時半に起きました。
昨日さぼったので、ヨガをしっかりめにやる。
もう8月だというのに、涼しすぎやしませんか?と思う。
よく眠れるのはありがたいけれど、夏なんだからなあ。
今日は、のんびりの日。
畳に寝ころんで、ヨガの本を読み込んだり、『日々ごはん7』を読んだりする。
お昼は何を作ろうかな。
倫子ちゃんにもらった稲庭うどんをざるうどんにして、とうもろこしを網焼きにしました。
夏のお昼ごはんて、もりもり食べてしまうなあ。
梅干しの土用干しが完了し、梅酢にもどした。
お米屋さんが配達に来た時、ムームーみたいな格好で、すり鉢を股に挟み、ゆかりを作っていたので、スイセイに出てもらおうと頼んだら、スイセイもパンツで上半身が裸。
慌ててそのへんにあったフリース(もちろん長袖)と半ズボンを履いて玄関を開けていたけれど、この暑いのにフリースなんか着ていて、お米屋さんはびっくりしただろうな。
午後から、楽しみな資料が送られてきたので、仕事を始める。
写真を切りぬいて貼り付けたり、スケッチを切りぬいて貼り付けたり。
今はまだ詳しいことは書けないのですが、暮れに出す予定の本の下ごしらえです。
なので、これのことは「切り貼り作業」という名前にします。
夜ごはんの支度をしながらも、ずっとやっていた。
すごくおもしろくて、たまんなーい!。
夜ごはんは、肉じゃが(昨夜の牛丼の半端な残りで)、胡瓜とセロリの塩もみ(梅酢かけ)、ピーマンの網焼き、塩鮭、かき玉汁(うどん薬味の残りの葱、みょうが、青じそ)、玄米。
夜ごはんが終わって、すぐにまた切り貼り作業の続きをやる。
やっと1月が終わったところです。
また明日から、続きをやれるのがとても嬉しい。
夏休みの宿題(得意な教科の)みたいな感じ。

●2006年8月1日(火)曇り

昨夜は楽しかったなー。
三田にある「アダン」というお店で、『たべるしゃべる』の打ち上げをやった。
お店の造りもいい雰囲気だし、料理は、何を食べてもとてもおいしかった。
チャンプルとか、ゴーヤとセロリの梅ドレッシング和えとか、いんげんのごま和えとか。
インパクトを強く出しているんじゃなく、どれもなるがままになったような味つけと盛りつけで、すごくセンスがいいと思った。
本の打ち上げって、今までほとんどやったことがなくて(最初の二冊はやった)、なんかわざわざな感じがして、恥ずかしいとずっと思っていた。
それに、本が出るころには、もう次の本の方に気持ちが行っていて、後ろを振り返るのがいやだ、みたいな感じもあった。
でも、やってみて、とても大事なことだと分かりました。
本は、自分ひとりのものではないのだから。
皆で作ったのだから、いいことも、悪いことも、反省点も、それぞれがその場を借りて出し切るみたいな意味があるんだな。
ちょっと、私は傲慢だったな。
とにかく、すごく楽しくて、こんなに楽しいんだったら、これから毎回やってもらおうと思いました。
さて、いったい何時ぐらいにタクシーで帰ってきたのだろう。
二次会は、水絵さんたちの行きつけのお店にタクシーで連れて行ってもらったんだけど、いったい場所はどこだったんだろう。
スイセイに聞いてみても、やっぱり分からないらしい。
長野君にメールで聞いてみたら、すごく詳しく教えてくれた。
麻布の辺りらしい。
強力な二日酔いなので、今日は1日中ずっと寝たり起きたりしていた。
布団の中で、朝方目が覚めた時に、『日々ごはん7』を読んでいた。
二日酔いで頭のどこかが抜け落ちているからだと思うけど、まるで、自分の知らない誰かさんの日記を初めて読むみたいにおもしろく、あちこちで感動もした。
この人って、なんてのんびり屋さんなんだろうとか、なんて大らかな考え方をする人なんだろう、とか。
夜ごはんは、牛丼、水菜とセロリとみょうがのおひたし(胡麻、塩、ごま油)、トマト。
ごはんが終わってからは、スイセイと延々テレビを見続けた。



日々ごはんへ めにうへ