2006年5月上

●2006年5月10日(水)曇り一時晴れ、夜になって雨

午後から晴れ間が出てきた。
爽やかないい風が吹いています。
木々の緑も気持ち良さそう。
やっぱり、晴れはいいなあ。
体の中に風が入って、固まっていたものがちぎれて、飛ばされて、なくなるような感じ。
でも天気が悪くなると、すっと戻ってきて、また固まる。
『プラネットアース』の見過ぎだ。
地表から水分が蒸発して雲になり、またそれが雨になったり雪になったりして戻ってくる。
地球の周りは雲のような水蒸気が覆っていて、宇宙には蒸発することはないのだそう。
だから、全体規模で見ると、地球の水分の絶対量は変わらないのだそうだ。
人の気持ちにも、絶対量ってある気がする。
調子が悪い時もあるけれど、いいいこともはらんでいる。
いいことのすぐ隣にも、よくないことがくっついている。
たとえば、天気次第でどっちにも転ぶ。
そんな気がする。
というわけで、今日もまた作文をやろう。
3時ごろ、一段落ついたので、スイセイと街へ買い物に出る。
湿気をもった風が強いけど、心も軽くてくてく歩く。
いつものように「土屋商店」でかつおぶしとだし昆布を、お茶屋さんでほうじ茶を買い、東急へ。
帰りにお茶をしに「横尾」に寄ろうかと思ったら、女の子でいっぱいだった。
「アルネ」に載ったからだろうか。
夜ごはんは、鮪のたたき(フライパンで周りをサッと焼いた。みょうが、青じそ、生わさび)、おぼろ豆腐(生わさび、塩、オリーブオイル)、水菜のおひたし、にんじんの酢油かけ、ポテトサラダ〔スーパーの)、三つ葉の味噌汁、玄米。
今夜もまた、『プラネットアース』の映像に酔いしれた。
わらび餅を食べながら見た。
12時からの、『世界ふれあい街歩き』がまた楽しみ。
今夜は中国だそう。

●2006年5月9日(火)曇り

11時半までしっかり寝てしまった。
昨夜は、寝る前にケストナーの『点子ちゃんとアントン』を読んでいて、けっこう夜更かししたので。
でも、めげずに作文をやる。
夕方まで、けっこう集中してやった。
今までの分を、桃ちゃんにお送りする。
さて、今夜もまた10時から『プラネットアース』が楽しみだ。
夜ごはんは、鯵の醤油干し、はりはり鍋(油揚、京都の水菜、つみれ)、納豆、玄米。

●2006年5月8日(月)曇り時々雨

最近、スイセイがすっかり朝方になったので、私にも伝染してきたみたい。
8時半にスイセイが起き、私も目が覚めて、しばらく布団の中でぼんやりして起きるというパターン。
作文は、午前中にやるのがいいようだ。
時間がたっぷりあって、気持ちに余裕ができるからだろうか。
なんか、空気が集中できる感じ。
3時までやって買い物に行く。
紀伊国屋は、ちょうどイタリアンフェアをやっていた。
昨夜『ウルルン』で見ていたので、いろんなパスタを買う。
すごく太くて大きなりガトーにもあった。
帰りは霧雨の中、自転車を飛ばして降ってきた。
帰ってから、図書館に行く。
図書館の、パソコンで検索する新しいやり方をやっとおぼえた。
となりでやっていた小学生の女の子に教わったのだ。
帰って、本を読んでいるうちに、お腹がピーピーとなる。
雨で寒かったし、カカオの強いチョコレートを食べ過ぎたからだと思われる。
夜ごはんは、大阪鮨(あなごちらし、鯖寿司)、ほうれん草と小松菜のおひたし、かき玉汁。
今夜もまた、『プラネットアース』をスイセイと楽しみに見る。
ああこれを、大画面のテレビで見てみたい。
たとえば天井にあって、寝ころびながら、何万羽もの鳥が飛んでいるところを見たら、どんな気持ちだろう。

●2006年5月7日(日)雨

しっとりした雨。
頭の中が言葉でいっぱいになってきたので、エイッと起きる。
朝から作文。
午後は、冷凍のパイシートで、プチパイを焼いた。
生地を小さく切って、杏ジャムをはさみ、2枚重ねて。
それがびっくりするほどおいしくて、スイセイがおかわりしに来た。
調子に乗って、冷凍しておいたクッキーも焼く。
『まる子』と『サザエさん』も見る。
夜ごはんは、焼き餃子、トマト、わかめスープ、玄米。
つくづく思うけど、私は、日曜日のテレビを本当に楽しみにしている。
今日も、9時からNHKで『プラネットアース』というのをやるし、『ウルルン』『情熱大陸』『世界遺産』と、楽しみは続きます。
いつお風呂に入ろうか。それが問題だ。

●2006年5月6日(土)弱い晴れ

『記憶のスパイス』の原稿書きのことを、これから作文と呼ぶことにしよう。
なんとなく、そういうノリの文なので。
スイセイに、新しいファイルを作ってもらった。
マイクロソフト・ワードというやつで。
今まで私が使っていたのはジェイ・エディットで、これは「マッチをすって点ける鋳物のガス台」だそう。
こんどのは、「ロジェール(うちのガスレンジ。自動点火のサーモスタットつき)じゃけ」とスイセイが言った。
字づらがきれいだし、1ページずつ紙の上に書いてあるみたいに、レイアウトもされている。
このパソコンはりうのお下がりだが、どうやら縦書き原稿のソフトも入っているらしい。
ちょっと心が動くが、でも、今はこれで充分。
機械関係が、あんまりパタパタ変化するのは苦手なので。
お昼に素麺を食べ、作文をやり始める。
徐々にのってきているもよう。
夜ごはんは、豚バラとキャベツの重ね蒸し、だし巻き卵、人参の塩もみ、干し椎茸とみょうがのおすまし、玄米。

●2006年5月5日(金)快晴

いい天気が続くと、毎日が同じ日のような感じがするな。
洗濯して、掃除機をかけて、布団干して。
夕方の前にはもう洗濯物は乾いていて、そして、いい夕暮れがやってくるはず。
掃除機をかけてさっぱりした部屋で、『記憶のスパイス』のための写真を並べてみる。
じーっと見て、頭に浮かんでくる断片を思いつくままに書き出す。
それを、写真にクリップでとめたりしてみる。
文が、湧いてくるまで待つ。
郁子ちゃんのこれから出る本、『ツーリズモ』をゆっくり読んだ。
涙が出てたまんない。
奈々ちゃんの写真もいいし、ふたりの関係がまた切なくていいんだ。
夜ごはんを、「トネリコ」で食べたくなってスイセイを誘うが、ふられてしまった。
今日はそういう気分じゃないんだって。
たぶん私は、『ツーリズモ』を読んだせいで、外国の料理が食べたくなったんだと思う。
なので、夜ごはんはあるものを工夫して洋食に。
新じゃがのチーズ焼き(ミートソース)、塩鮭のスパゲティ、キャベツとコーンのサラダ。
塩鮭をスパゲティにするのは乱暴かと思ったが、オリーブオイルでにんにくを炒め、鮭を焼いて粒マスタードでまとめたら、それらしいものができた。
風呂から上がって、『ゲロッパ』を見た。
すごーくおもしろくて、泣いた。
それにしても、今日はよく泣いたなあ。
明日から、気持ちを新たに原稿書きを始めよう。

●2006年5月4日(木)快晴

昨日、『フランス日記』の色校が届いた。
表紙が、とてもいい感じに出来ていました。
すごくありがたい気持ち。
関わってくださった、いろんな人たちに感謝したくなる、そういう仕上がりなのです。
昨夜、寝る前に、写真をチェックしながら最終校正を始めた。
布団の中で、腹ばいになったままで。
今朝、起きてからも布団の中で続きをやる。
生理で、腰が冷えているので。
とちゅう、ミルクティーをいれたりして。
スイセイは、朝から「ルウム」へ行くので、お昼ごはん用に、ふかふかの白パンにレタスと股ハムでサンドイッチを作ってやった。
朝ごはんは、昨夜作っておいたお弁当。
ちくわの煮物や、赤いウインナーが入っている。
足が冷えるし、なんとなく貧血でぼーっとしているけれど、じんわりと幸福なのはなんでだろう。
天気が清々しいからだろうか。
いろんな原稿が一段落ついたからだろうか。
スイセイが「ルウム」で何かやっているかと思うと、胸に温かいものが広がるのだ。
仕事場を別々にするって、こういう気持ちなのか。
さて、残りの原稿を仕上げてしまおう。
夜ごはんは、親子丼、水菜とみょうがと焼き椎茸のおひたし〔柚子こしょう、薄口醤油、ごま油)、わかめの梅醤油和え、葱の味噌汁。
親子丼がとても上手に出来た。
鶏肉を柔らかく仕上げるには、火を強くしすぎないことだ。
今日は、他の料理に合わせて、たまたま弱火で煮ていたら、とっても柔らかくできた。
お肉も大きすぎない方がいい。
煮汁も関西風で、スイセイは「うまいのう」と3回言った。

●2006年5月3日(水)快晴

昨夜は楽しかったな。
ひさしぶりに、4時まで飲んだ。
チビチビとゆっくり飲んでいたので、私は大丈夫だったが、長野君はとちゅうでつぶれて寝てしまった。
ふだん、めちゃくちゃ忙しいんだから、(うちでよかったら、ちょっとでも寝ていって)という気持ち。
畳の部屋で、毛布をかけて寝てもらった。
スイセイもつぶれてしまい、田中君とふたりでいろんな話をした。
今朝は、12時までぐっすり寝た。
窓を開けると、青葉がのびのびして、みずみずしいとてもいい匂いの空気。
ちょっとひんやりして、水気を含んだ空気。
風呂に入って髪を洗い、ベランダで陽に当りながら乾かした。
スイセイが「ルウム」に行くので、てくてく歩いてついていく。
中に入るのは、1ヶ月ぶり。
「ルウム」は、すっかりスイセイの世界になっていた。
なんだか、恋人の部屋に遊びにきたみたいな気分。
スイセイの顔も、うちで見るのと違って見える。
夜ごはんは、煮物(ちくわ、新じゃが、人参、新玉葱)、目刺し、赤いウィンナー、水菜のおひたし(ごま、薄口じょうゆ、ごま油)、浅蜊の味噌汁、玄米。

●2006年5月2日(火)雨のち曇り

朝方、雷がすごかった。
毛布にすっぽりくるまって、ぬくぬくと味わう。
昨夜は、『ムーミン谷の十一月』の、雷のところを読んで寝たから、ちょうどよかった。
それにしても、昨日とは打って変わった寒さだ。
昨日の原稿の続きをやる。
夕方から、長野君と田中君がいらっしゃって打合わせなので、それまでにやってしまおう。
夜ごはん、というかつまみは、空豆、鰹の刺し身(新玉葱、みょうが、青じそ、わけぎ)、水菜のサラダ、たたき胡瓜、手羽先の梅煮、水菜とみょうがとごまの混ぜご飯、蕪の漬物。

●2006年5月1日(月)快晴

夏のような日。
部屋の中が、モワーンと生温かい。
7月の気温だそうです。
どうりで、お昼に素麺を食べたくなったわけだ。
お好み焼きにしたけれど。
「船に乗ってるみたいな天気じゃの」とスイセイが言う。
この家が船で、暑い国の海に出たみたいな感じだそう。
そんな部屋の中で、ゆらゆらとずっと原稿書き。
まえがきとあとがきに奮闘しています。
夜ごはんは、白滝の炒り煮、豚の生姜焼きニラ炒め添え、蕪の葉のおひたし、大根の味噌汁、生卵、白いご飯。
お米屋さんに配達をお願いしたら、有精卵をふたつおまけでくれた。
せっかくなので、卵かけご飯にする予定。



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