2005年1月中

●2005年1月20日(木)薄曇り

昨日のキャベツと豚の蒸し煮のスープをまた増やし、味噌を少しと玄米を入れて、私のお昼ごはんにする。
これはキャベツを丸ごと1個使って作るものだが、1日目は塩だけのシンプル味、2日目は牛乳でちょっと濃厚にした。
3日目は具が少なくなってくるが、スープはコクがあるおいしいものなので、さらに水を少し加えてのばし、味噌をちょっと加えれば、ほっとする味の雑炊にもなる。
一人暮らしの冬のメニューにも、とてもいいのではないかな。
どこかでカレールーを加えて、キャベツカレーにしてもいいと思う。
1時からは雑誌の打ち合わせ。
1時間ほどで終わり、明日の撮影用の買い物に行く。
ビデオも借りてきた。
腰が冷えるので、今日は早くから布団を敷いてくつろぐつもり。
夜ごはんも、すっかり手抜きの鍋焼きうどん(アルミ鍋の)の予定。
夜ごはんは、鍋焼きうどん(舞茸と、正月の残りの伊達巻も入れた)、真鯛のお刺し身(半分は梅醤油和えにした)、ウィンナーとほうれん草のバター炒め、わかめ。
何を隠そう私は、鍋焼きうどんの汁が染みて甘じょっぱくなった伊達巻が、とっても好きだ。あと、花の絵がついたお麩も好き。
しかし、卵を落とすのを忘れてしまった。
そして、刺し身と鍋焼きうどんというのは、とても合わないメニューだということも知った。
お食後には安倍川餅。
夜中に緑のお茶をいれて、スイセイと安倍川餅をまた食べる。

●2005年1月19日(水)快晴、風もなく暖かい

打ち合わせの前に掃除をし、張り切ってワックスまで塗った。
1時からは『翼の王国』の打ち合わせ。
今年1年の内容について。
昨夜のキャベツと豚肉の蒸し煮に、コンソメを入れて少しスープっぽくし、仕上げに牛乳を加えてコクを出した。
お昼をまだ食べていない桃ちゃんにお出しする。
桃ちゃんからは、秋田や岩手のお土産をいろいろいただいた。
行者にんにくの醤油漬け、青南蛮の醤油と麹漬け、にんにくの味噌漬け。
みずの塩漬けというのもいただいたが、グリーンの首飾りみたいにこぶがある。
食べると少しねばりがあり、海藻のような味と歯ごたえ。
細い蕗のような、山菜の仲間のみずとはまた違うものなのだろうか。
打ち合わせが終わって、お弁当の試作をし、スイセイとふたりで遅いお昼ごはんにする。
子供向けの弁当なので、私にしては、色合いも見た目もずいぶん可愛らしいもの(花形にんじんとかタコのソーセージとか、私は嫌いなのでやらないけど)ができました。
子供の時、お母さんにこんなのを作ってもらいたかったな。
しかし、こういうのを作ってくれる母親だったら、最初から私は料理なんかする人にはならなかったかも。
夜ごはんは、また試作の予定。
鷄の塩焼きと、絹さや炒めを極めようと思って。
スイセイに「また鷄の塩焼きだよ」と申し訳なく言うと、「ええで。いくらでもやってください」と、温かい声で言われた。
夜ごはんは、鷄の塩焼き新じゃが添え、絹さやのナンプラー炒め、ほうれん草とクレソンのお浸し、めかぶ、引き割り納豆、大根の味噌汁(アゴだし)、玄米、行者にんにくの醤油漬け、青南蛮の醤油と麹漬け、たらこ。

●2005年1月18日(火)快晴、かなり暖かい

ポカポカ陽気。
雲ひとつなく晴れ渡っているけれど、昨日ほどには空がきれいではない。
昨日の空は、透き通るような青と、まっさらの白い雲だった。
まるでニスを薄ーく、まんべんなく塗ったみたいに。
いくら晴れ渡って気持ちが良くても、1日として同じ日はないのだ、きっと。
今日は今日で素晴らしく、つい鼻歌が出てしまうけれど。
陽の当たるリビングで、机仕事をいろいろやる。
そして試作をしながら、レシピ書き。
夜ごはんは、豚とキャベツの蒸し煮、しらたきのたらこ炒り煮、ほうれん草と焼き舞茸のおひたし(柚子、薄口しょうゆ、ごま油)、白いご飯。
豚とキャベツの蒸し煮が洋風だったので、残ったスープにご飯を入れて、洋風雑炊のようにして食べた。
ご飯の時も、風呂に入っている時も、眠くてたまらなかった。
何なんだこの眠気は。
今夜は早く寝よう。

●2005年1月17日(月)快晴

晴れ渡っている。
あれだけ雨が降ると、大気も洗濯されるのだろうか。
空も雲も、ぴっかぴかだ。
洗濯をして、早めに買い物に出る。
雲が下の方に浮かんでいて、空は青く、遠くの方までよく見えながら、自転車をこぐ。
食料の買い物だけど、市場調査のようなこともしに行った。
春野菜がいろいろ出ていて驚く。
新じゃが、スナップえんどう、さとうさや、グリンピース、空豆まで出ていた。
みな、鹿児島や長崎のものだ。
撮影で使えるのは嬉しいけれど、千葉や埼玉産のものが出まわる頃が、本当の旬だ。
今は、まさにほうれん草の時期だと思う。
葉っぱも茎も根元も、肉厚のみずみずしいのが出ていたので買った。
京都のおいしい豆腐も買ったので、今夜は湯豆腐にでもしよう。
ふと気がつくと、もう4時なのにまだ明るい。
ずいぶん日が長くなったなー。
確定申告のための領収書整理をしながら、夜ごはんの支度をする。
鷄の塩焼きの脂で新じゃがを焼いたら、ホクホクにおいしくできた。
肉汁もからまって、ねっとりしている。
夜ごはんは、湯豆腐(豆腐、水菜)、鷄の塩焼き(新じゃが、クレソン添え)、アスパラのフライパン焼き。
そして、料亭の締めのようにして、玄米、広島菜、焼き海苔を出す。
味噌汁を作らなかったので、湯豆腐の残りの汁を煮立て、たれの残りで味つけした。
今日、いつもほうじ茶を炒っている、いい匂いのするお茶屋さんでほうじ茶を買ってみたのだが、新のりをみつけたので、ついでに買ったのだ。
「おいしい青マゼ海苔」と書いてある。
焼き海苔ではなく、あぶって食べる用の海苔だ。
本当に黄緑色の海苔が少し混ざっていて、厚みがあり、風味も濃くて香ばしく、おいしいものだった。
スイセイは醤油をつけて玄米を巻いていたが、私は何もつけない方が好きだった。
湯豆腐の薬味のかつお節をご飯に混ぜて、ちょっと醤油を落とし、海苔で巻くのもやった。
広島菜もスイセイの好物なので、みつけてすぐに買った。
野沢菜より苦味があって、幅が広い。
けど、高菜みたいに広すぎなくて、色も美しく、歯触りもいい。
これをご飯に巻いて食べるのが、スイセイの子供時代の常食だったことを、広島菜を食べるたんびに、スイセイは何度も言う。
お酒のつまみではないけれど、こんな風におかずだけ先に食べてから、締めのようにして、ご飯と漬物で食べるのって、たまにはいいもんだな。
玄米のおいしさがよく分かるし。

●2005年1月16日(日)ずーっと雨

びたびたと雨の音がしてあまりに寒いので、本を読んだりうたた寝したりして、ずっと布団から出られない。
「みいは洞穴の中の変な動物みたいじゃの」と、スイセイに頭をこづかれながら、3時までそうしていた。
昨夜、寝る前にみどりちゃんの本を読んだら、眠れなくなった。
みどりちゃんの「凄み」のようなのを感じたのだ。
”物”好き度の濃さに、というか、みどりちゃんと物との関係に。
落ち込んだり体の具合が悪い時にでも、お腹を空かせた人が周りにいたら、なんでもなく台所に立ってしまうくらい近くに料理があるみたいに、きっとみどりちゃんと物というのは、とても近しくて、体みたいなものなんだろうな。
でなければできない仕事だよな。
そして、文章に固い字体とやわらかい字体が分からないくらいに混ざっていて、これって何だかみどりちゃんみたいだよな・・・と思ったのは私だけ? 深読みしすぎか?。
さすがはアリヤマデザインだ。
ひとりでぼそぼそと玄米ご飯を温め直し、食欲みそや、なめこの佃煮をのっけて食べる。
スイセイのうどんのお汁をちょっともらって、具なしのおすましだ。
たまに、こういうのがとてもおいしい。
明日から晴れるみたいだから、今日は仕事をせずにだらだらと過ごそう。
夜ごはんは、スパゲティ(茄子とひき肉のトマトソース)、キャベツのサラダ。

●2005年1月15日(土)ずっと雨

冷たい雨が1日中降っていた。
メニュー出しをやったり、これからやる仕事の整理をしたりして、のんびり過ごす。
大テーブルに書類をいっぱいに広げたまま、頭をあちこちに遊ばせながら、人参、ソーセージ、大豆のトマトスープをコトコト煮込みながらやる。
寒いけど、雪にならなくて良かったな。
今日は、しおりちゃんの週末食堂(アノニマで)の日だから。
夜ごはんは、塩鮭、煮きりこんにゃく、茄子と長ねぎのにんにく味噌炒め、大根と青じそのサラダ(昨夜の残り)、わかめの生姜じょうゆ、玄米、大根と青菜の味噌汁。
厚切りの大根をアゴだしでゆっくり煮て、自家製味噌でおいしく味噌汁を作ったのに、スイセイはごたごたと具が入るのが嫌いだから、文句を言っていた。
冷蔵庫の野菜整理にちょうどいいから、つい具だくさんになるのだ。
そういう時は、スイセイの分をよそる時に、具を入れなければいいのだそうだ。

●2005年1月14日(金)晴れのち曇り

昨日からの計画で(ドッグ用のパンとソーセージを買っておいた)、お昼にホットドッグを作る。
スイセイは最近コーヒーに目ざめた様子だが、薄めて砂糖も入れている。
今までずっと、インスタントでも眠れなくなると言っていたから、すごい成長だ。
それに昨夜のドラマ『優しい時間』を見ていて、コーヒーが飲みたくなったのだ。
3時くらいからどんどん曇ってきた。
天気予報によると、明日と明後日は雪マークではないか。
またまた冬ごもりか?。
図書館で本をたくさん借りてあるし、「どんぐり舎」のコーヒー豆もある(ヒラリンが買ってきてくれた)からだいじょうぶ。
午後は、レシピ書きに励む。
洗濯物を入れようとしたら、夕暮れの空の上の方に、三日月がぼんやり黄色くけぶっていた。
空は雲が厚くて青暗く、少しは明るい。
見たことないけど、ちょっと白夜のようであった。
それとも、湖に浮かぶ月のよう。
夜ごはんは、ちょっと辛いあんかけラーメン(蒸し鷄、蒸し鷄の汁、かぶの葉、もやし、長ねぎ、XOジャン、トーバンジャン)、大根と青じその塩もみサラダ。

●2005年1月13日(木)晴れ、暖かい

1時半から打ち合わせ。
『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』の増刷についてのいろいろ。
おかげさまで、順調にいけば2月中旬ごろに本屋さんに並ぶそうです。
3時半からは、次の本のための打ち合わせ。
みどりちゃんにひと月ぶりくらいに会った。
みどりちゃんが言うことって、いちいち筋が通っていて、とても分かりやすい。
人に何かを正確に伝えるのが上手だなーと、つくづく感心しながら、安原さん(編集者)との会話を聞いていた。
それに比べて私は、小学生なみだ。
とにかく、明るい展望がどんどん見えてきました。
次もまた、楽しいことになりそうだ。
私もやる気、みどりちゃんもやる気、安原さんもやる気の、熟女3人組だ。
ワクワクするので、そのままのノリで図書館に行き、10冊借りて帰ってきた。
そして、食料をいろいろ買い込む。
夜ごはんは、牛ステーキの混ぜチャーハン、人参とセロリのピリ辛サラダ、にらとクレソンともやしの塩炒め(仕上げにヌクマムを少々)、じゃが芋と青じその味噌汁。
味噌汁を「うまいのう」とスイセイが言った。
私はとても嬉しい。これは自家製味噌だから。
ごはんが終わって、山古志村の人々が仮設住宅でお正月を迎えるまでのテレビを見る。

●2005年1月12日(水)曇りのち晴れ

お昼に、ハムチーズトースト(私)、汁かけ玄米もち(スイセイ)を食べていたら、みるみる晴れてきた。
屋根の上がピカーッと光っている。
窓を開けても、そんなに寒くはない。
冬の日だまりだ。
お正月に食べなかった有頭海老を、フリーザーから出しておく。
今夜はサービスして、海老フライにしようと思うので。
昨日1日ゆっくりしたから、元気がむくむくと湧いてきている気がする。
スイセイは、部屋の大改造中で、もう何日もずっとごそごそやっています。
今日は、明日の打ち合わせの準備をすれば仕事は終わり。
そういえば、喫茶店で週に1日だけアルバイトをしようかな?と思っている夢をみた。
古びたお店で、着物に割烹着の赤い口紅を塗ったママさんに、申込書をもらっているところで目が覚めた。
この間「トネリコ」に行って、なんとなく私は飲食店の空気というものに、懐かしいような、羨ましいような気持ちになっているのだと思う。
夜ごはんは、めかぶとワカメの酢醤油和え、海老のナンプラー焼き、海老フライとカキフライ(タルタルソース)、千切りキャベツ、大根おろし、玉ねぎと大根葉の味噌汁(フライの残りの溶き卵も入れた)、玄米。
風呂から上がって窓を開けると、ちょうど目の前にオリオンがあった。パッと手を広げたみたいに。

●2005年1月11日(火)晴れだったと思う

上下が違うパジャマを着ている。
昨夜、夜遅くタクシーで帰ってきて顔を洗い、パジャマの袖口を濡らした。
それで、上だけ違うパジャマに着替えたのだ。
自分でその姿を見るたびに少し驚くが、ほとんど布団に入っていたのでよしとする。
それに、こういうちぐはぐな格好をすると、ルーズな気分になれるのだ。
これは、りうに教わったことのひとつ。
りうは、家に帰るとすぐにパジャマになるのだが、上はサンタさんの柄(母親のクリスマスプレゼント)で、下は紺色のギンガムチェックとか。
別にわざとそうしているわけではなく、サンタさんのパジャマのズボンが先にだめになったから、おのずとそういう組み合わせになるのだそうだ。
りうと暮らすまで私は、部屋着でもコーディネイトされた格好をしていたが、ふとそれを崩してみて、その心地よさに目ざめたのだ。
昨夜はとても楽しかった。
サンの料理は全部おいしかったが、とくにじゃが芋とタラのお焼きが超おいしかった。
顎のつけ根あたりに、おいしさがじーんと溜まるような感じだった。
これってまさに、(頬っぺたが落ちそう)という感覚だと思う。
4時くらいに白ご飯を炊いて、スイセイと卵かけご飯を食べる。
今日は、もう何もやらないことに決めて布団に入り、電気ストーブをつけて本を読んでいるうちに、また寝てしまう。
エイみたいな魚の、口にはタコ、エラにはいかが挟まっているのを釣り上げた夢をみた。
夜ごはんは、ざる蕎麦(小松菜、蕪の葉もゆでる)、大根おろし、千切り野菜のサラダ(キャベツ、人参、セロリ)。



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