ココアどこ わたしはゴマだれ


*2016年11月発行
*発行:河出書房新社
*全国書店にて1900円(税別)
*デザインとゲスト出演:寄藤文平

著:

高山なおみ

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スイセイ
落合郁雄工作所



生物進化の果てにヒトは多くの機能を持ち、ひとつの望みを叶えるにも複雑な工程を重ねるようになったが、その副作用として生きものとしての本来の目的がわからなくなるようになった。
そして、そのたびに「ここはどこ わたしはだれ」と、問うようになった。

心:「ここはどこ わたしはだれ」について 問うところ
自分:「ここはどこ わたしはだれ」について の暫定的な答え
哲学:「ここはどこ わたしはだれ」について 理を巡らせること
禅:「ここはどこ わたしはだれ」について 身体感覚を巡らせること

ところが、201X年ニホンにおいて、「ここはどこ わたしはだれ」という言葉さえわからなくなるものも現れた。

かれらは、荒れ野をさまよいながら声をあげてみる。
「ココアどこ わたしはゴマだれ」!

何もない宙が遠くまで続いている。


(ボイラー室、記)



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